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基本プレイ無料『NTE』の田舎一軒家は本当に“690万の価値”ある?本気で考えてみた。畑にベッド、庭に麻雀卓、警察相手に立てこもり
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庭付きの一戸建てに住みたい。畑で野菜を育てて、縁側で休んで、晴れた日は外で昼寝。街オープンワールド『NTE: Neverness to Everness』(以下、NTE)でも、そんな暮らしができそうな家が登場した。Ver.1.3で追加された「閑野雅邸」である。
『NTE』は、超自然的な現象「異象」が日常に入り込んだ大都市・ヘテロシティを舞台とする基本プレイ無料のオープンワールドRPGだ。異象をめぐる冒険のほか、ドライブや店の経営、住宅の購入など、街での生活も楽しめる。閑野雅邸は、そこに加わった家庭菜園付きの一軒家だ。きらびやかな高層住宅もいいが、そろそろ地に足を付けて暮らしたい人には気になる物件だろう。
ただし、価格は690万ファンス。ただの昼寝のために払うには、なかなか目の覚める金額である。購入を迷っている人もいるのではないだろうか。

弊誌では以前、不動産の専門家とともに、この家の立地や価値を考えた(関連記事)。今回は実際に住む側から、家での過ごしやすさ、設備の使い勝手などを確かめていく。
ついでに閑野雅邸だけの特性も活かし、警察に追われた際の使い勝手も試した。一般的な住宅選びでは気にしなくていい項目だが、ここはヘテロシティである。良いところと気になるところに分けて、この一軒家での暮らしを紹介したい。なお本稿には、一部先行体験コンテンツが含まれるため留意してほしい。
ちゃんと「我が家」にできる。庭では昼寝も麻雀も
まず気に入ったのは、家の大きさと雰囲気だ。閑野雅邸は基本的にはモダンな建物だが、透かしブロックを組み込んだコンクリートの壁、ざらついた白い外壁、塩ビパイプでできた雨どい、縁側など、端々に昔ながらの日本の家を感じる。豪華な別世界に来たというより、日本人が思い描くマイホームといった親しみがある。

玄関前には植木鉢がいくつか置かれ、アサガオなどが咲いている。帰ってきたときにこの花が目に入ると、少しホッとする。周囲には田んぼや畑、木々もあり、街で遊んで帰ってくる場所として、ちょうど落ち着く景色になっている。
室内の間取りもコンパクトで、自分が暮らす様子を想像しやすい。『NTE』の立派な住宅には、多数の家具付きですでに完成しているように見えるものもある。そうしたモデルルームのような空間を前にすると、どこに何を足していいものか、筆者は少しひるんでしまう。
その点、閑野雅邸は備え付けの家具が多すぎず、自分好みに変えやすい。どこに何を置けば暮らしやすそうか、考えるところから楽しめる。広い家を豪華に飾りたい人とは好みが分かれるだろうが、「自分の家」を作りたい人にはうれしいつくりだと思う。

そして、この家で特に良かったのが庭である。縁側に座ると、庭の隅にちょこっと咲いたヒマワリや松の木が見える。一面の花畑のような派手さはない。でも、家で腰を下ろしたときに目に入る光景としてはちょうどいい。
さらに、敷地内の地面には家具を置ける。屋外に家具を出せる物件はほかにもあるが、閑野雅邸では土や植物のすぐそばに生活道具を持ち出せる。テーブルを置いてバーベキュー気分を味わうのもいいし、いっそベッドを出してしまってもいい。

実際に畑の横へベッドを置くと、青空や作物を眺めながら昼寝できた。室内では普通の寝具だったのに、置き場所を変えただけで、ずいぶん贅沢な家具に見える。家庭菜園が収穫を待つ場所であるだけでなく、寝転んで眺める景色にもなるのだ。野菜がすくすく育つ横で人間も休む。田舎暮らしとして、かなり満足度が高い。
家具を出せるということは、麻雀卓もピアノも庭に置ける。ただし、雨の中で麻雀をすれば、当然雨ざらしの対局になる。雪の降る庭でピアノを弾くこともできるが、優雅なのか過酷なのか判断しづらい演奏風景になる。同じ家具でも、配置と天候を組み合わせて奇妙な一枚を撮ることもできるわけだ。


くつろぐ場所を作ってもいいし、ありえない配置を試してみてもいい。庭をどう使うかで、この家での過ごし方が増えていく。筆者が「庭付き」に価値を感じたのは、まさにこの部分だった。
690万ファンスでも、設備はわりと慎ましい
一方で閑野雅邸は、高いお金を払った分だけ便利な設備がどっさり付いてくる家ではない。
目玉の家庭菜園では、カボチャやニンジン、ジャガイモなどを育てられる。収穫できるのは7日後。収穫時には1個につき2シティスタミナを消費して売却可能で、それぞれ2000ファンスを獲得できる。野菜を育てる楽しみはあるが、家を買った特典で特別にお金が増えていく、という仕組みではない。少なくとも、筆者なら金策だけを目的にこの家を買うことは勧めない。収穫まで日数がかかり、シティスタミナも必要なので、自宅で野菜を育てられること自体を楽しめるかどうかが大きい。

ブランコもあるが、できるのはゆっくり揺れること。勢いをつけて大きく漕ぐことはできない。庭で優雅にくつろぐにはいいものの、思い切り遊ぶつもりで座ると、想像よりずっと穏やかに時間が流れる。縁側も含め、ゆったりとそこにいる気分を楽しむものが多い。
駐車場も1台分なので、愛車を何台も並べたい人には物足りないだろう。ただ、家の大きさに対して車が1台停まっている様子は自然で、筆者はむしろ気に入っている。こうした慎ましさを生活感と取るか、価格のわりに寂しいと取るかは、好みが分かれるところだ。

また、自然に囲まれた静かな隠居生活を想像しているなら、立地も確認しておきたい。周囲に田んぼや畑はあるが、家の前は車が行き交う道路で、都市の気配も残っている。山奥のぽつんと一軒家ではなく、街の近くにある郊外の家だ。都会との縁を切るには、ちょっと道路が近すぎる。
気になる設備といえば、家の裏にある物干し竿のようなものも挙げておきたい。低めの金属製の棒が、どうにも鉄棒に見える。洗濯物を干すためのものだとすると、洗濯機から遠く、壁にも囲まれ日当たりや風通しも悪そうなのが気になる。用途を断定はできないが、友人を招いたら一度くらいは「え、家に鉄棒?」と聞かれそうな佇まいである。

警察からすぐ逃げられるが、来ないとは言っていない
ここまで、道路が近いことを田舎暮らしの気になる点として挙げた。ただ、この立地にも意外な使い道がある。街で騒動を起こしたとき、逃げ込みやすいのだ。
『NTE』の住宅には、異象家具の効果で家に入ると指名手配値がリセットされる仕組みがある。閑野雅邸でも同じで、警察に追われていても帰宅すれば指名手配が消える。その気になれば、家の前で騒動を起こして、警察が来たら帰宅することもできる。本物件だけの特典ではないが、戦闘中でファストトラベルできない状況でも道路からすぐに家へ入れるので、逃げ込む先としては便利だった。

ただ、家にいれば絶対に安心かというとそうでもない。車を無理やり奪うと指名手配レベルが1になる仕組みを利用して、家の敷地内で盗難車に乗ってみると、自宅にいながら指名手配になることができた。再び出入りしなければ、指名手配状態はそのままだ。
そして、警察も家まで来る。家の中では攻撃できないこともあってか、警察側もすぐに攻撃を始めるのではなく、まず降伏を求めてきた。街で追いかけっこをしているときとは違い、自分の家に警察官が立っている。まるで逮捕状をもって自宅に訪ねてきたようで、街中で見るよりもなんだか焦る。

では反撃できずに終わりかと思いきや、屋根の上は別だった。こちらは家の外扱いになっているようで、攻撃アクションが可能。レクイエムのコウモリへの変身を使えば、手配値を消すことなく屋根に上がれる。逆に警察側はプレイヤーが家の中にいるという判定になっているのか、地上の警察官は攻撃してこず、増援もない。
手配度が低いうちに屋根へ上がり、九原やアドレーなどの遠距離攻撃で下にいる警察を攻撃すると、そのまま反撃を受けずに手配度を上げられた。下では何もできない警察が集まり、上ではプレイヤーが攻撃している。立てこもりと呼ぶのがいちばん近い光景だが、立てこもり犯が圧倒的に優勢なパターンは珍しい。

ただし、屋根にいれば安全というわけでもない。手配度が2以上になってから上がった場合には、空を飛ぶ「見回りラット」が追ってくる。屋根の上で戦う羽目になり、吹き飛ばされてしまうこともある。さすがにただの一軒家で立てこもり続けるのは難しいわけだ。さらに手配度が最大になれば、別空間へ飛ばされてボス「通行正義」と戦う展開も変わらない。
とはいえこうして試してみると、建物は見慣れた構造でも、街の仕組みと組み合わせると違う使い道が見えてくる。これだけを理由に購入する必要はないが、家のまわりまで遊び場になるのは『NTE』らしい良さだと思う。
思っていた田舎暮らしとは違う。でも、この家はかなり楽しい
さて、閑野雅邸で田舎暮らしはできるのか。筆者の答えは「思っていたのとは違うが、かなり楽しめる」である。自然に囲まれて野菜を育て、のんびり暮らすつもりだったが、実際には目の前を車が行き交い、野菜の収穫には7日かかる。家を買った途端に、充実した隠居生活が始まるわけではなかった。
それでも、玄関先のアサガオを見ると帰ってきた感じがするし、縁側から眺めるヒマワリもいい。畑の横にベッドを置いてみれば、そのまま気持ちよく昼寝できる場所になった。備え付けの設備をひと通り触るよりも、「ここに何を置こう」「ここで何ができるだろう」と試し始めてからの方が、この家は楽しい。雨ざらしの麻雀から屋根での立てこもりまで、田舎暮らしの予定にはなかった過ごし方も見つかった。
もちろん、690万ファンスは安くない。便利さや設備の多さを求めるなら、購入を急ぐ必要はないだろう。一方で、自由に家具を置いて自分なりの暮らしを作りたい人には、勧めたくなる家だった。馴染みやすい間取りと、家具を持ち出せる庭、そしてすぐ前にある道路。その組み合わせには、眺めているだけではわからない遊びの余地がある。

思い描いていたスローライフからは少し脱線したが、筆者はこの家を気に入っている。昼寝もできるし、雪の中でピアノも弾けるし、“警察沙汰”になっても遊びがある。住人次第でシュールな楽しみ方もできるところは「閑野雅邸」の密かな魅力かもしれない。
『NTE: Neverness to Everness』は、PC(公式サイト/Steam/Epic Gamesストア/Google Play Games)/Mac/PS5/iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信中だ。
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