『ぽこ あ ポケモン』の回路研究で「ワープロ」爆誕。“アンノーン式キーボード”で自由にアルファベット入力可能、Caps Lockすらある

『ぽこ あ ポケモン』内に「ワープロ」が制作され、話題となっている。

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あるユーザーが『ぽこ あ ポケモン』で作った「ワープロ」が話題となっている。ゲーム内のアイテムで実現した回路を活用し、入力した文字列をディスプレイに表示することが可能となっている。弊誌は作成者であるノムトラ氏に話を訊いてみた。

『ぽこ あ ポケモン』は、ニンゲンのすがたにへんしんしたメタモンが主人公のスローライフ・サンドボックスゲームである。ある日メタモンが長い眠りから目覚めると、あたりにはニンゲンのいない荒廃した世界が広がっていた。プレイヤーはメタモンとしてさまざまなポケモンと出会いながら、材料を集め、ものを作り、ポケモンたちが暮らしやすい場所、そしてニンゲンたちがいつでも戻ってこられる場所を作り上げていくことになる。

そんな本作にはスイッチやセンサーといった自動化のための仕組みがあるとして発売前から話題となった(関連記事)。こうした仕組みを活用して、発売直後から本格的な「回路」を作り出すユーザーが続々と現れることとなる。はじめにクロック回路が開発され動画で紹介されると、動画に触発された別のユーザーが同日中に「カウンター回路」を開発。その後、こうした回路の組み合わせにより、1桁の数字同士の足し算ができる「電卓」までもが作成された(関連記事)。

今回話題となっているのはノムトラ氏による「ワープロ」である。地面に並べられたスイッチには文字に似ているポケモン「アンノーン」の印がついており、それぞれが対応したアルファベットを入力できるキーとなっている。前方の“画面”には文字の入力位置を示すカーソルも表示されており、入力された文字が画面に反映されていくまさにワープロさながらの仕組みだ。また、入力する文字を大文字に切り替えられるシフトキーや、改行、文字の全消去、大文字・小文字入力を固定するCaps Lockといった機能も用意されている。同氏がワープロを紹介している動画では実際に「Venom Drench」(ベノムトラップの英語表記)の文字が入力・表示される様子を確認できる。

ちなみにノムトラ氏のSNSアカウントのポストを遡ると、「ワープロ」作成にあたり意図していない動作の原因究明に苦労している様子や、ディスプレイ部分の挙動がアップデートにより変わってしまい修正を余儀なくされたこと、アイテムの設置数上限に怯える様子なども確認できる。こうしてさまざまな困難を乗り越えて驚くほど大規模な装置を作り上げたノムトラ氏から、装置の詳細や所要時間など、話をうかがった。

──今回、『ぽこ あ ポケモン』にてワープロを作ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

ノムトラ氏:

サンドボックスゲームは回路を作るのが一番楽しいと思っているので、何かしらの回路を作ろうというのは発売前から思っていました。

私は、入力して演算してディスプレイに表示、という装置が好きで、このタイプの装置を何個か作りたいな~と思っていました。ワープロを選んだのは、色々凝ったことをする前に、まずは表示がちゃんとできるのを見てみたい!という思いからです。

──一見するとかなり壮大な規模の仕掛けのように見えますが、どのくらいの規模となっているのでしょうか。

ノムトラ氏:

装置全体は、だいたい高さ50マス×幅100マス×奥行き100マスです。これでもできるだけ小さくしようと頑張っています。

*ワープロの全体像

──そんなにも巨大なんですね……。ワープロ制作において、特に難しかったポイントなどはあったのでしょうか。

ノムトラ氏:

アイテムが機能する設置上限には悩まされました。ちょっと前まで電気を使うアイテムは上限が512個ととても少なかったので、電気系を使わずセンサーだけで全てを作ろうとしていたのですが、センサーを1万と数千個設置したあたりでセンサーが反応しなくなってしまいました。センサーは無限に使えるという前提で考えていたので、その時はかなり絶望しましたね。電気を使うアイテムの上限が1024個になったのを見て立ち直ったのですが、有限のアイテムで考えるのは今までやったことがなかったので難しかったです。

──最終的な総制作時間としてはどれほどかかったのでしょうか。

ノムトラ氏:

『ぽこポケ』のプレイ時間が「600時間以上」だったので、試行錯誤や建築に400時間は使ったと思います。このゲームは複製や大きな範囲を指定してブロックを置くということができないので、大きなものを作るというだけで時間がかかりました。制作期間は、途中離れていた時期を除くと計4か月くらいだと思います。

──過去にはXOR回路や文字のディスプレイなどを制作されていますが、今回のワープロ制作も含め、ご趣味/ご本業の知識が活かされていたりするのでしょうか。

ノムトラ氏:

活かされているところはほぼないと思います。他の趣味とは独立して回路制作がある感じです。数年前に『Minecraft』でレッドストーン回路を作って遊んでいたので、その経験だけが活かされています。

──『ぽこ あ ポケモン』のエキスパンションパスでは、さらに新たな街や家具などが登場するとのことですが、それを踏まえて今後実装されて欲しい要素や、実現したい回路や仕掛けなどはありますでしょうか。

ノムトラ氏:
音の出ない「めざましどけい」のようなアイテムを熱望します。めざましどけいは回路的に重要なアイテムなのですが、大量に置くことになるのでものすごい音が鳴ります。ただ、意図しない反応に気づくために効果音を消すわけにはいかず、めざましどけいに直に曝されて発狂します。発狂したくないです。

──回路研究ならではの悩みがあるのですね……(笑)ありがとうございました。

『ぽこ あ ポケモン』はNintendo Switch 2向けに販売中。また、「エキスパンションパス」所有者向けの「ブクブクうみぞこの街」も配信中だ。

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Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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