『Slay the Spire 2』を遊び込んだプレイヤーに『カオスゼロナイトメア』をおすすめしたい。“運良く作れた無双デッキ”を保存できる、『スレスパ』に似てるけどちょっと違うデッキ構築ローグライク

似ているところもあれば独自要素もある。とりあえず『スレスパ』好きは『カオゼロ』をやってみてほしい。

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暇さえあれば、デッキいじりばかりしているデッキ構築ローグライクプレイヤーの筆者のもとに、編集部からあるお願いが来た。「『カオスゼロナイトメア』を運営するSmilegateさんが本作のPRをしてほしいそうなので、いい感じに書いてもらえませんか?笑」とのことだった。昨今のデッキ構築ローグライク界隈では、あの“大型タイトル”が出たばかり。好き勝手書いていいとのことだったので、筆者はひとつ、これをテーマにしてみることにした。

デッキ構築ローグライクプレイヤーが心待ちにしていたタイトル、『Slay the Spire 2』のリリースからおよそ半年が経った。この半年間で、アセンションをクリアしてひと段落ついたプレイヤーや、フレンドとのマルチプレイを遊び込んだプレイヤーも多いのではないだろうか。

現在も早期アクセス配信中の『Slay the Spire 2』には今後さまざまなアップデートが予定されているが、「次の大きなアップデートまで、できることをやりつくしてしまった」「ある程度遊び尽くしたし、正式リリースまでゆっくり待ちたい」と考えている人もいるだろう。そうなってくると、『Slay the Spire 2』をやらずにどう「デッキ構築ローグライク欲」を満たしていけばいいのだろう。本格的なデッキ構築ローグライクで、『Slay the Spire2』の経験を上手いこと活かすことができ、正式リリースまで時間をかけてじっくりと遊べる……。そんなゲームを求めている方に、是非遊んでいただきたいのが、『カオスゼロナイトメア』だ。

カオスゼロナイトメア』(以下、カオゼロ) は、『エピックセブン』などを開発してきた韓国のSUPER CREATIVEが手がけ、Smilegateが運営を行う『選択が導くカオスループRPG』だ。対応プラットフォームはPC/iOS/Andoroid。本作の舞台は、触れると精神異常が起こると言われる物質「カオス」に汚染され、滅亡してしまった宇宙。プレイヤーは巨大な宇宙船「ナイトメア号」の艦長。そして、カオス空間で道を探すことができる特殊能力者「ファースト」として、カオスに汚染された惑星を仲間と共に探索する。

本作は『Slay the Spire』シリーズとは見た目も大きく異なり、一見すると美少女たちが戦う基本プレイ無料の育成RPG……のような印象を抱く。しかし、プレイすると超本格的なデッキ構築ローグライクゲームの側面が徐々に剥き出しになってくる。その中心にあるのが本作のメインコンテンツである「カオス具現化」だ。

ずっと使える最強デッキを作り上げろ

「カオス具現化」は『カオゼロ』のメインコンテンツとなるモード。「カオス具現化」では3人1組のパーティーでカオスに汚染された惑星を探索。戦闘やイベントなど様々なマスを選択し、ルートを移動。最後に待ち受けるボスと戦うために、装備を手に入れ、デッキを強化していく。

本作の戦闘システムはデッキ構築ゲームとなっており、「カオス具現化」はそのローグライクモード。本モードでは、『Slay the Spire』シリーズのプレイヤーであればすんなりと馴染める、本格的なデッキ構築ローグライクが楽しめる。

実は、「カオス具現化」の最終的な目的は“強力なボスの撃破”ではない。「カオス具現化」の最終ボスの撃破後には「セーブデータ」というアイテムが完成し、そこにこの周回で完成したデッキと装備セットが保存されるのだ。通常モードの戦闘には、そのセーブデータを装備して戦いに挑めるのである。つまり、周回を繰り返してカードを吟味することで、普段使いする強力なデッキを作ることができるのだ。筆者は、ここが『Slay the Spire』との最大の違いであり、デッキ構築ローグライク好きが唸るポイントだと考えている。

「カオス具現化」はローグライクモードらしく、さまざまなランダム要素が絡んでくる。例えば、戦闘中に突如発生する「ヒラメキ」では、初期デッキにないカードの入手や、カードのアップグレードができるのだが、入手カードやアップグレード内容はランダムとなっており、決して望んだものがでるとは限らない。

その反面、ヒラメキの中には通常アップグレードに加えてカードに強力な効果を付与する「神ヒラメキ」というものも存在する。それをもしデッキのコアカードに付与することができたらかなり強力なデッキとなるだろう。ランダム要素が絡むローグライクの中でいかに強いデッキを構成できるか、プレイヤーの腕の見せどころだ。

『Slay the Spire』をはじめとするデッキ構築ローグライクの面白さといえば、“俺の最強デッキ”を作って無双するところにあるだろう。『カオゼロ』は、「俺の最強デッキ」をより最強に更新することができるゲームとなっているのだ。

「カオス具現化」では、戦闘でのダメージや道中のイベントなどを通して、キャラクターにストレスが蓄積。ストレスが限界まで達すると、そのキャラクターは「精神崩壊」を起こす。これが本作のゲームプレイをより奥深くする要素「ストレスと精神崩壊」である。

精神崩壊を起こすと「衝動」や「現実逃避」といったキャラクターごとの反応が起き、全体の体力が3分の1減少。さらには、精神崩壊したキャラクターのカードがすべて「崩壊カード」に変わる。

また、精神崩壊はただピンチを巻き起こすだけのギミックではない。精神崩壊状態から立ち直ると、強力なスキルを低コストで使用できるようになる。精神崩壊から立ち直ったカタルシスをプレイヤーもより味わえるというわけだ。

プレイヤーには、敵の攻撃やイベントでストレスを溜めないような立ち回りに加え、精神崩壊をいかに安全に乗り越えられるかのスキルも求められる。『Slay The Spire』シリーズにはない『カオゼロ』オリジナル要素である精神崩壊は、本作の独自性に一役買っていると言える。

『スレスパ』のビルド構築経験は『カオゼロ』にも活かせる

本作のメインコンテンツとなる「カオス具現化」の魅力を伝えたところで、本作が『Slay The Spire』プレイヤーにおすすめできるもうひとつのポイントを教えたい。それは“デッキ構築の経験がそのまま活きる”というところ。

本作にはいくつか『Slay The Spire』のキャラクターコンセプトに似たキャラクターが存在する。例えば、短剣を使った攻撃を得意とするトレサはカードによって「影の短剣」を生成し、それを使って手数を稼いでいくキャラクターだ。これは『Slay the Spire』でいう、サイレントを思い浮かべると分かりやすいだろう。

サイレントといえば、0コストで使えるナイフを増やしたり、毒を与えたりすることで、じわじわとダメージ量を稼ぐテクニカルなキャラクター。それに対してトレサは、「影の短剣」の生成や、固定ダメージを与えることができる「苦痛」デバフを付与することができ、これを利用してよりダメージ量を稼いでいくキャラクターだ。

また、シールドの付与を得意とするマグナはアイアンクラッドによく似ている。マグナはカードの効果でシールドを積み上げて味方を守り、攻撃を受けるための土台を作っていく。『Slay the Spire』でアイアンクラッドを使い、ブロックを積みながら戦っていたプレイヤーならイメージしやすいだろう。

ただ、ブロックをそのまま攻撃力に変換できるアイアンクラッドとは違い、マグナの場合はダメージを受けると敵に攻撃をすることができる「反撃」というバフを付与することができるため、シールドで味方を守りながら、反撃でダメージを与えていくため、似ているようで違う体験を楽しむことができる。

キャラクター性能だけ見ていくと、『カオゼロ』が『Slay The Spire』とさほど変わらないゲームに見えるかも知れない。しかし、ここで忘れないでおきたいのが、本作は3人1組のパーティーを組む必要があるところ。そう、『カオゼロ』のデッキ構築は「3人分」で完成するのだ。

例えば、サイレンスプレイヤーがトレサを使いたいと思ったとしても、トレサだけを見てデッキを考えるわけにはいかない。トレサをメインアタッカーにする場合は、彼女が攻撃に集中できるようにシールドを供給するキャラクターを入れてもいい。短剣や苦痛デバフをより活かすのであれば、さらに敵へのデバフを担当するキャラクターを組み込んでもいい。手札が足りないのであれば、ドローやカード回転を補助できるキャラクターを選ぶという手もある。

本作のパーティー構成で大事なのは、どのキャラクターをメインに据えるかを決めた後、他のキャラクターでどうメインキャラクターの強みを伸ばすのか、もしくは弱点を補うのかを考えるところだ。これは一見『Slay The Spire』には無い要素に思えるが、むしろデッキ構築ローグライクに慣れている人ほど理解しやすい考え方ではないだろうか。

『Slay the Spire』でも、「このカードが強いから取る」だけではなく、「いま自分のデッキに足りないものは何か」を考える場面がある。攻撃が足りないのか、防御が足りないのか、ドローが足りないのか。そもそもデッキが膨らみすぎているのか、それとも必要なカードを引けていないのか。

『カオゼロ』では、そのビルド構築の判断が3人のパーティー構成へ広がっているのだ。3人の役割を決めていくことで、パーティー全体でデッキがどう機能するかを見る必要が出てくる。自分が作りたいデッキを決め、そこから必要な役割を逆算するという『Slay The Spire』にもある考え方が、本作ではパーティー構成術となって活きていく。

さらに本作は、ライブサービス型のゲームとして、どんどん新たなキャラクターが追加されていく。これによって、よりパーティーの組み合わせが増えていくというのも本作の面白いポイントのひとつ。これまでイマイチだったキャラクターが、パーティーの組み合わせ次第で意外な効力を発揮するというのも本作にはよくあることなのだ。

この“組み合わせの発見”が多いのもデッキ構築ローグライクプレイヤーにとっては、研究しがいがある瞬間なのではないだろうか。そしてその組み合わせをさらに「カオス具現化」で尖らせていく……。このループこそが本作が『Slay The Spire』と違うところであり、本作最大の魅力となっている。

デッキ構築以外のコンテンツも幅広く

とはいえ、いくらデッキ構築ローグライクが好きだからといっても、同じことだけを延々と繰り返すのは飽きてしまうだろう。なにせそんなゲーマー心理を逆手に取って、筆者は『Slay the Spire 2』の箸休めに『カオゼロ』をおすすめしているのである。しかし、本作は周回一辺倒でないコンテンツを追加して、飽きさせないための工夫が凝らしてある。

まず代表的なところでいえば、魅力的なキャラクターだろう。本作に登場するキャラクターはデザインや設定がしっかり練り込まれている。キャラクターの設定に迫ったストーリーなども用意されているため、デザインやストーリーで気に入ったキャラクターからパーティーを作ってみるなんて遊び方も楽しいだろう。

ちなみに筆者が好きなキャラクターは「ユキ」である。“大きい”ですよね。刀が。

また、戦闘を彩るド派手なエフェクトも本作の良いところ。キャラクターの核となるカードや、コストを消費させて発生させるエゴスキルを発動させると独自のエフェクトが発生。どれもド派手かつ、効果も強力なため、爽快感抜群の戦闘が楽しめる。

また、オートやスキップといったゲームのテンポを上げる機能もしっかり用意されている。特に一度クリアしたカオスであれば戦闘をスキップしながらハイテンポで進めることができる「戦術委任」は周回必須な本作にとって欠かせない機能のひとつだ。

また、通常モードや「カオス具現化」、「絶叫の螺旋塔」をはじめとする高難易度モードのほか、よりランダム要素の強い本格的なローグライクモード「出撃」など、さまざまなモードが用意されている。

加えてシーズンごとにイベントも用意されている。現在スタートしているシーズン4では、イベント「砕けた光と爪」と「ビーチカフェフェスティバル」が開催中。さまざまなミッションをクリアしてパズルを完成させると、キャラクターのより“魅力的”な姿を楽しむことができる。

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(※画面は開発中のものにつき、実際の仕様とは異なる場合があります)

本作はライブサービスゲームとして、さらなる本格的なローグライクゲームとしての奥深さと、幅広い遊びを提供しているというわけだ。

ただ待つなら、ぜひダウンロード

以上、本作が『Slay the Spire』のプレイヤーにこそ遊んでほしいという紹介であった。シンプルなデッキ構築ローグライク作品を遊んできたプレイヤーほど、本作のシステムはより複雑に感じてしまうかもしれない。しかし、『カオゼロ』は強いデッキを作る方法がさまざまな方向に拡張され、奥深くなっているのが魅力。『Slay the Spire 2』をある程度遊びきり、奥深い体験をひと通り体験したプレイヤーであればあるほど、『カオゼロ』の新鮮かつ奥深いゲーム性を楽しめるはずだ。それに本作はライブサービス型のゲームなので、今後もより拡張されていく。

現在開催中のシーズン4では、敵への追加攻撃とドローサポートを特徴とする「ヒルデ」が追加。8月19日からは新キャラとして敵に与えたデバフに応じてダメージ量が上がるテクニカルな「アラベラ」も追加されている。シーズン4の後半ではさらなる新キャラ「オルガ」も追加予定となっており、よりパーティー構成の幅が広がっていくだろう。

※画面は開発中のものにつき、実際の仕様とは異なる場合があります。

本作はiOS/Androidにも対応しているため、ちょっとしたスキマ時間のプレイも可能。普段は通常モードで育成や素材集めをし、時間が取れるときは「カオス具現化」をはじめとしたじっくり遊ぶモードを楽しむといった遊び方も可能だ。

そして本作は何より基本プレイ無料ながら、本格的なローグライクが遊べるタイトル。『Slay the Spire 2』のアップデートを首を長くして待つのではなく、ささっと本作をDLして、じっくりとデッキ構築とループの楽しさを味わいながら待つというのは、良い選択肢ではないだろうか。

カオスゼロナイトメア』は、PC/iOS/Android向けに配信中だ。

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Tamio Kimura
Tamio Kimura

エンタメ大好き系ゲーマー。COOPゲームが大好き、クライム系だったらなおよし。

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