旧エニックスの『46億年物語』は、“復刻の許可申請すら出来ない”状態。制作会社はすでに消滅、『天地創造』の復活は「奇跡」だった

『天地創造』のリマスター発表に、他の過去の名作の復刻を望む声は少なくない。藤原カムイ氏が8月30日、Xにて『46億年物語』シリーズについて言及している。

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Clear River Gamesは8月25日、ショーケースイベント「Pixel Arcadia」にて『天地創造』のPS5/PS4/XBOX Series X|S/XBOX One/PC(Steam/GOG.com)/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch版を発表した。30年以上の時を超えてのリマスターに、他の過去の名作の復刻を望む声は少なくない。『天地創造』のキャラクターデザインを担当する藤原カムイ氏が8月30日、XにてSFC版のパッケージイラストを務めた『46億年物語』シリーズについて言及している。

『天地創造』オリジナル版は、クインテットが手がけ、1995年10月に当時のエニックス(現・スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン(以下、SFC)向けアクションRPG。本作の舞台となるのは、地表の生命や文明が滅びた地球。主人公のアークは大地の奥底の「地裏」にある村クリスタルホルムで暮らしていた。しかしある日、村に封印されたパンドラの箱を開けたことで、村人たちは凍り付いてしまう。アークは村人たちを救うため、村の外へと旅立ち、やがてその冒険を通じて地表の生命を呼びさますことになる。『ソウルブレイダー』『ガイア幻想紀』とあわせて、ファンからはソウル三部作あるいはクインテット三部作とも呼ばれる作品だ。

『46億年物語 -はるかなるエデンへ-』 Image Credit: スクウェア・エニックス

また、『46億年物語』シリーズは、当時のエニックスから発売されたアクションRPGだ。1990年にPC-98向けに『46億年物語 -THE 進化論-』、1992年にSFC向けに『46億年物語 -はるかなるエデンへ-』がリリースされた。生物の進化を題材としており、プレイヤーは小さな魚からスタート。進化因子と呼ばれるポイントを振り分けていくことで、さまざまな生物へと進化を繰り返しながら、人間への進化を経て、最終地点となる「エデン」を目指していく。

議論のきっかけとなったのは、『天地創造』リマスター版発表をうけて、『46億年物語』シリーズについてもプレイできればいいのにと言及したある海外ユーザー。そのポストを引用する形で藤原氏は「こちらも制作会社がなくなっているので許可申請が出来ない状態です」と述べ、現行機への展開を巡る事情について説明した。『46億年物語』シリーズについてはPC-98版の発売を契機に制作チームがアルマニックを設立。同社はギブロへと名前を変えた後、1997年に倒産している。

また、藤原氏は、SFC版『46億年物語』のパッケージイラストについても言及。原画については現在行方がわからなくなっているという。大捜索にもかかわらず発見には至っていないとのことで、『天地創造』の原画が見つかったことは奇跡だとも述べている。

『天地創造』リマスター版

なお、『天地創造』についてもオリジナル版を開発したクインテットは現在存在しない。 にもかかわらず今回のリマスター版が実現したのは、復刻を担当するClear River Gamesの熱量によるといえるだろう。レトロタイトルの復刻を専門とする同社は権利を持つスクウェア・エニックスと交渉し、本作を扱えるようになるまで5年を要したという(Game*Spark)。なおClear River Gamesによれば、今回同社が取り組んでいるのはクインテット三部作全体ではなく、『天地創造』単独のリリースだという(IGN)。

今回の藤原氏の発言は、許可取りが困難であるという点にとどまっている。『天地創造』と『46億年物語』シリーズを取り巻く権利関係にはいささか違いがある。とはいえ、制作会社がなくなったゲームを現代に蘇らせることの難しさはうかがえる。実現した『天地創造』のリマスターについても5年という長い年月を経て実現した「奇跡的」とも言える出来事であったようだ。

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Genki Hashimoto
Genki Hashimoto

インディーメインに一人称酔い意外は全てを愛するゲーマー。趣味は翌週のsteamリリース全チェック。

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