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『鬼武者 Way of the Sword』では本物の“達人”を呼んでモーション収録。最新技術だから実現できた「受け流し」など、一閃だけじゃない剣劇のこだわりを訊いた
「一閃」のこだわりや京都の雰囲気づくりといった、インタビューにて開発陣から伺った内容をお伝えする。

弊誌AUTOMATONは7月21日と22日、株式会社カプコンの本社にて実施された『鬼武者 Way of the Sword』の先行プレイ体験会に招待された。この会ではゲーム本編の体験会のほか、本作のディレクターを務める二瓶賢氏とプロデューサーの門脇章人氏に対する、複数メディアによる合同インタビューが実施された。本記事では、「一閃」のこだわりや京都の雰囲気づくりといった、インタビューにて両氏から伺った内容をお伝えする。
『鬼武者 Way of the Sword』は『鬼武者』シリーズ最新作。本作にてプレイヤーは時の剣豪「宮本武蔵」として、瘴気によって不可思議な姿と化した江戸時代初期の「京都」を舞台に、はびこる幻魔を斬り伏せながら、己が戦う理由を探し求めていく。

――今回の体験会では、デモ版より先のセクションをプレイできましたが、特に注目してほしかった要素やシステムなどはありましたか。
二瓶氏:
「大唾拉(だいだら)」という、佐々木巌流とは異なる大型のボスとの剣戟アクションに注目してほしいと考えていました。人型の敵とは違ったゲーム体験がありますからね。また体験版では遊べなかったワイドリニアな京都の街についても魅力になったんじゃないかなと。
京都のフィールドでは、幻魔に襲われる町人が急に走ってくるといった一本道のセクションとは異なる体験もできます。また今回の体験会には含めなかったのですが、町でのサブクエストにはムービーが流れるものもあり、京都にまつわる不気味さのあるエピソードなどが体験できるようになっています。
――本作の「鬼」という存在と、そこに盛り込んだテーマ性などについて教えてください。
二瓶氏:
まず本作では、幻魔たちが地獄のさらに奥に存在する「無限地獄」に生息しています。鬼の一族は、そんな幻魔が現世に現れないよう、地獄界を統制していたという設定です。また幻魔はときどき、瘴気の乱れによって現世に出現するのですが、その幻魔を倒すために「鬼の籠手」を鬼の一族から与えられた人が、鬼武者と呼ばれています。

――体験版の配信後、一部ユーザーより「難易度が簡単すぎる」といった指摘がありましたが、その後に何らかの調整などがおこなわれているのでしょうか。
二瓶氏:
まず体験版の仕様なのですが、多くのユーザーに(鬼武者の)魅力を体験してもらうため、製品版では、あの段階で使用できないアビリティなどを使用可能にしていました。体験版の難しさは序盤の難易度で、本編ではゲームが進むにつれて、当然敵も強くなっていきます。刀での攻撃を弾く盾持ちの幻魔や弓持ちの幻魔など、敵のバリエーションも進行度にあわせて増加します。
――古い時代劇だと、あまり刀を激しく打ち合わない作品もありますが、『鬼武者 Way of the Sword』にもそういった要素は取り込まれていますか。
二瓶氏:
実は、私は時代劇の「椿三十郎」が一番好きなのですが、(ゲーム内の動きを)「動」だけに寄せると、あまり時代劇っぽい動きには見えないと感じました。なので本作では、「静」と「動」のメリハリを意識しています。
例えば、本作では武蔵が幻魔に囲まれると、それぞれの敵に剣先を向けるモーションがあるのですが、全部の敵が一度に襲いかかってきたりすると、そういった動作が出るタイミングがありません。チーム内では「もう少し攻撃してほしい」といった意見もあったのですが、(時代劇らしさを保つため)敵の種類のバリエーションを増やすことでカバーしています。
また武蔵や幻魔のモーションについては、実際にプロの達人の方をアクターとしてお呼びして、擦り合わせをしながら制作したので、リアリティを出すことができたと感じています。

――『鬼武者』シリーズの“核”の一つが、「一閃」だと思いますが、シリーズとして過去作から継承した部分や、あえて挑戦した点などがあれば教えてください。
二瓶氏:
本作では、武蔵が一閃をおこなう際のモーションに力を入れました。過去作の一閃は、成功しても、ただ斬るという動きだったのですが、今回はしっかりと回避動作をしたうえで敵を斬るようにしています。動きはモーションキャプチャーで収録したのですが、調整を進めると実際には2コマ程度しか使わなかったという一幕もありました(苦笑)。ただ一閃の気持ちよさのためにも、そこはこだわって制作しています。
また今回実装した「受け流し」は、現代の技術があってこそ、実現できた要素だと考えています。他のゲームだと「弾く」という動作は、成功しても効果音が鳴るだけというパターンが少なくないのですが、本作では武器が激突して受け流すと、敵がよろけます。(こうした表現を実現するためには)座標をあわせたり、地形の傾斜を計算する必要があり、そこに剣戟の要素を盛り込むのは、技術を積み重ねてできたことなんです。
――本作は江戸時代の「京都」が舞台ですが、実在のロケーション(清水寺など)を盛り込むにあたって、「リアルとファンタジー」のバランス取りに気を付けたことはありますか。
二瓶氏:
京都は1000年の都とも言われており、恨みやお祈り、祈祷といった多くのバリエーション豊かなエピソードがある街です。『鬼武者 Way of the Sword』を制作するにあたっては、そういったエピソードをゲームとして盛り込める場所を探していきました。
例えば清水寺は、(民間信仰の一環で)実際に人が舞台から飛び降りしていた歴史があります。そういった要素を本作に組み込むことで、作品に奥深さがでると考えたからです。
実在の要素を作るにあたっては、まず史実の歴史について調査する。造形物(建物など)に関しては、現地に取材に赴き、寸法などの再現にもこだわっています。また建物によっては、現代でよく知られている要素が江戸時代には実は存在していなかった、というパターンもありますが、プレイヤーが京都観光に訪れた際の楽しさを優先して、あえて作品に盛り込んでいる場合もあります。

――本作のタイトルは『鬼武者 Way of the Sword』ですが、「Way of the Sword」という副題には、どういった意味合いがあるのでしょうか。
門脇氏:
そもそも本作は、初期の段階からグローバル市場で“勝負”をしたいという目標があり、全世界で共通のゲームタイトルにしたいという構想がありました。まず海外のユーザー目線だと「鬼武者」というワード自体に馴染みがありません。そこで「ソード(Sword)」という単語を盛り込んで、剣戟アクションであることを明確にしました。
またWay of the Swordは、和訳すると「剣の道」という単語になりますが、これは侍である武蔵とも結びも良いと感じたため、この名前をサブタイトルとして選択しました。なお本作のタイトルについては、全世界共通で『鬼武者 Way of the Sword』となっています。
――PCやNintendo Switch 2、PS5、Xbox Series X|Sでリリース予定ですが、開発時に何か大変だったエピソードなどがあれば、可能な範囲で教えてください。
門脇氏:
ハード面での苦労というのはあまりありませんでした。実は、大変だったのはアクション面ですね。プレイヤーが感じる気持ちよさと、ゲームの難易度を両立させることが最後まで大変でした。ただ時間が許す限り調整を続けたので、良い仕上がりになったと自負しています。
――ありがとうございました。
『鬼武者 Way of the Sword』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/Nintendo Switch 2/PS5/Xbox Series X|S向けに9月4日発売予定。
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