ほぼ個人で10年開発MMORPG『Soul’s Remnant』いきなり人気沸騰中。『メイプル』『マビノギ』大好き開発者が執念で作った“自分のMMO”

Chaomoonは8月13日、MMORPG『Soul's Remnant』を早期アクセス配信開始した。「非常に好評」ステータスを獲得するなど好調な滑り出しを見せている。

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Chaomoonは8月13日、2DプラットフォーマーMMORPG『Soul’s Remnant』を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、基本プレイ無料。日本語表示にも対応している。本作は、個人開発者のChaomoon氏がパートナーと2人で10年かけて制作したという作品。本稿執筆時点で、Steamのユーザーレビューでも「非常に好評」ステータスを獲得するなど好調な滑り出しを見せている。

『Soul’s Remnant』はドット絵で描かれた2DプラットフォーマーMMORPGで、基本プレイ無料で配信されている。プレイヤーはオンラインの仲間とともに、敵や強力なボスと戦ったり、探索をおこなったりといったことが可能。早期アクセスの時点で、200以上のマップと150以上のクエスト、約200種類の武器を含む1000種類以上のアイテム、700種類以上のクラフトレシピ、約100種類のモンスターと19種類のボス、3つの探索可能なダンジョンが用意されている。

本作のキャラクターにはクラスが存在せず、近接、遠距離、魔法、信仰といったスキルから自由に選択し、職によってスキルが縛られることのない自由度の高いキャラクターのビルドが可能。戦闘や、戦闘外で役立つスキルは72種類以上用意されているといい、アンロックしてレベルアップすることで強化されていく。

MMORPGらしくギルドやフレンド機能も存在しており、ギルドで解放可能な特典も存在。アイテムを販売するオークションハウスやプレイヤーのショップといった経済システムは、完全にプレイヤーが主導するものになっている。

本作は早期アクセス配信前のウィッシュリスト登録数が約1万8000件と、リリースされる前から注目を浴びていた作品だ。配信後もプレイヤーからは好評を得ており、本稿執筆時点で、Steamストアページのレビュー数は490件。うち80%が好評の「非常に好評」ステータスを獲得している。また、SteamDBによると本稿執筆時点で、最大同時接続プレイヤー数は4367人を記録している。

本作は、懐かしいMMORPGを思わせる作風でありながら、アクションRPGとして滑らかでスピード感のある操作感が特徴。往年のMMORPGファンの注目を集めつつ、遊びやすい手触りからも人気を博している。ビルドの自由度が高く、スキルやステータスの割り振りで多彩な戦闘スタイルを楽しめる点も好評だ。また、課金要素に基本的にはキャラクターの強さに関わるものがなく、いわゆる“Pay to win”要素がない点にも称賛が寄せられている。

そんな本作の注目のポイントの一つが、本作がChaomoon氏とRajah氏という2人の開発者が10年かけて制作したという点だ。Rajah氏がチームに参加したのは2025年のため、制作期間10年のうち8年は、Chaomoon氏が個人で開発していたことになる。

開発者のChaomoon氏は本作の早期アクセス配信後、Reddit上で本作の開発について語っている。MMORPGという小規模開発では難しいジャンルに挑んだ理由について、「子供時代『メイプルストーリー』や『マビノギ』といった作品と共に育ち、その頃から自分の作品を作るのが夢だった」としており、配信後の状況には満足しているようだ。また、MMORPG愛好者としてもっと素晴らしいインディーMMORPGが登場してほしいという思いから、スレッドではゲームの開発やリリースについての質問も受け付け、開発から配信に至るまでの状況も赤裸々に語っている。

Chaomoon氏によれば、本業はミュージシャンで、オンラインで音楽を販売して生計を立てているとのこと。そのため、自由な時間が確保しやすく、プロジェクトに集中する時間が取れたという。しかし、開発期間中は常に開発に取り組んでいたのではなく、積極的に開発してきたのはここ2年間。それ以前は、数か月開発に集中し、数か月休むというサイクルで開発をおこない、このやり方のおかげで燃え尽きることなく開発を続けることができたという。

インディーMMOの開発に挑戦するにあたって必要なことについては、Chaomoon氏は“不必要に規模を拡大しない”ことだとアドバイス。MMOを少人数で作るのは非常に困難であり、重要な部分に集中することが必要とした。また、プレイテストは複数年に渡って何度も実施。何度も試行錯誤を繰り返しており、現時点ではゲームはかなり洗練されたと自負しているとのこと。

収益化については、本作の課金要素はアクセサリーなどの見た目の変更や、自動アイテム回収の範囲拡大、オークションの枠の増加、エモートの追加などのプレイを便利にするものであり、基本的にキャラクターの性能に関わるものはない。これについては、課金要素がプレイ体験を損なわないよう、コミュニティからのフィードバックを積極的に採用して決定されたそうだ。現在のところ、収益化計画には十分な自信があり、サーバー費もそれほど心配はしていないという。サーバーは安定性を高めつつコストを可能な限り抑えており、サービス開始後予想以上のプレイヤーが集まったが、問題はごくわずかだったそうだ。

ちなみにMMOとしてのネットワーク設計はChaomoon氏ひとりで開発したそうで、クライアントはGodot 4.7で、サーバーはJavaで作っているという。同氏は個人的にMMOのサーバーアーキテクチャやネットワークの設計が大好きだったそうで、楽しみながら開発したことも伝えている。

またChaomoon氏は、MMO的な要素のあるゲームを作ろうとして、多くの人に止められたという開発者に向けたアドバイスも綴っている。同氏は開発の大変さについて認めつつ、「情熱と決意があるなら不可能ではない」と言及。同氏とパートナーの二人だけで『Soul’s Remnant』をリリースしたことが、それを裏付けているとして、「自分だけのMMOを作りたい人たちの励みになればと思う」との言葉をかけた。MMOやオープンワールドといったジャンルは小規模開発において避けた方がいいとされることもあるが、開発者の得意分野やモチベーションの保ち方によっては実を結ぶことを物語る例といえそうだ。

『Soul’s Remnant』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中。日本語表示にも対応している。

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Hiroyuki Furukawa
Hiroyuki Furukawa

好きなゲームがマイナーと言われると喜ぶ天邪鬼なゲーマー。アーケードゲームも嗜み、ゲームセンターにもひっそりと出没する。

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