自作ゲームで軽い気持ちで「シングルプレイモード」を実装した開発者、“大失敗した”と激烈後悔。マルチプレイモードのみで出すべきだったとして

Jo氏は自身が手がけた『Some of You May Die』について、ユーザーの声に応え軽い気持ちでシングルプレイモードを実装したところ、大失敗したと振り返っている。

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個人ゲームデベロッパーのOctavia BlueことJo氏は7月24日、『Some of You May Die』をリリースした。Jo氏は本作の開発にあたって、発表時のユーザー希望を受け、シングルプレイモードを導入していた。しかし、いくつかの“誤算”のためにシングルプレイモードは「失敗」に終わり、評価が伸び悩んだという。Xでは同氏による、「失敗」を受けた振り返りが語られている。

『Some of You May Die』はオンラインPvPに対応したオートバトラーだ。対応プラットフォームはPC(Steam)で、日本語表示に対応する。プレイヤーはヒーローを集め、バトルを通じて得たコインで自分のチームをアップグレードしつつ、対峙する相手を倒すことになる。

ヒーローはそれぞれ「強化ステータス」を所持。強化ステータスはそのほかのステータスと比べると、初期値が高く、アップグレードによる上昇値も高い。またプールとして提供されるアップグレードの中には、ヒーローだけでなく「毒」「スタン」といった状態異常を付与するものから、「距離が遠いほどダメージアップ」「最大HPが高い敵へのダメージが上昇」といった、特殊な効果を追加するものも存在。ヒーローの強化具合やシナジー、チームとしてのバランスなども意識しつつ、戦略的に購入を進めていくことが重要になるわけだ。

なお本作にはオンラインPvPのほか、シングルプレイモードも実装されている。7つの編成と5つの難易度で挑むことが可能。ちなみに、仮に敗北してもプレイヤーのライフがある限り、敗北ゴールドを獲得しつつリトライができるようになっている。

ところが本作開発者のJo氏は、こうしたシングルプレイモードを実装したことを「大きなミス」表現している。同氏は8月9日、リリース後の反響についてX上にて自身の見解と感想を投稿。シングルプレイモードについては、発表時に何人かからシングルプレイモード追加の要望があったために“浅はかにも”追加を検討したと振り返っている。同やら当初は、オンラインPvP専用タイトルとして手がけるつもりだったようだ。

しかし、そもそもマルチプレイ(PvP)向けタイトルを想定していたために、開発リソースはPvE(シングルプレイ)まで十分に回すことはできなかったとのこと。結果として、シングルプレイモードは、Jo氏によると「おまけ」のつもりであったという。Jo氏によれば、シングルプレイは6時間ほどを想定したボリュームとしている。

「あっさり目」ともとれる『Some of You May Die』のシングルプレイモードだが、本作を購入したユーザーの中には、そんなシングルプレイモードを主たる目的にしていた人もいたようだ。Steamユーザーレビューを見ると、シングルプレイのボリューム面や価格面での課題が指摘されている。加えてJo氏はリリース1か月前に何度も“バランス調整”をおこない難易度を上げ過ぎてしまったという。実際にレビューでは難しすぎ、価格も高いと評する声もみられ、本稿執筆時点では49件中65%が好評とする「賛否両論」ステータスとなっている。そのためリリース後の7月29日にはさっそくシングルプレイのデフォルト難易度の易化が実施された。

Jo氏はこうした不満を表明したユーザーへの共感を示した。シングルプレイモードの実装により、シングルプレイモードしか遊ばないユーザーが本作にも流入してきたわけだ。そうしたユーザーを想定し、“手ごたえ”を生み出す為に難易度をあげたものの、かえって「難しすぎる」という評価を生み出してしまったのだ。

このような事態を受け、Jo氏は「マルチプレイヤーのみに絞ること」こそが正解だった、と振り返っている。事態の悪化を防ぐため、同氏は本作ストアページからシングルプレイモードの記載を削除。加えてUIについて、マルチプレイヤーモードをメインの選択肢として再配置したとのこと。シングルプレイモードは削除こそしないものの、あくまでマルチプレイヤーモードを念頭に置いたゲームであるという立場を明確にしたかたちだ。

今回の“失敗”における振り返りの締めくくりとして、Jo氏は「すべての人を満足させようとしない」「デモが面白いと評価されたら、そこから大きくバランスを変えない」ことを教訓として残している。ゲームの発表からリリースまでの間には、ユーザーから意見や要望が届けられることもあり得る。そうした声をくみ取ることで、ゲームの内容をさらにブラッシュアップできる可能性はあるだろう。一方で、ゲーム開発におけるリソースは有限で、個人ゲーム開発者など小規模になれば、時間や資金といった資源はよりシビアになるだろう。そんな状況下では、「本来の方針」を優先することも大事になりそうだ。Jo氏の“失敗談”の共有からは、そうした取捨選択の難しさもうかがえる。なお『Some of You May Die』については今後もアップデートを続けていくとのことで、同作が今後巻き返せるかも注目されるところだ。

『Some of You May Die』はPC(Steam)向けに配信中だ。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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