「実は作りやすく可能性に満ちているのに、SRPGはなぜゲーム会社の企画会議で通りづらいのか?」『ハンドラ』SRPGパート開発者と考える、市場にSRPGを増やしていくために必要なこと

SRPGはなぜ作られにくいのか?『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』のSRPGパートを担当したTookyo Gamesの登川晶弘氏と、SRPGの今後について考えてみる。

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シミュレーションRPG(以下、SRPG)。盤面を俯瞰するような視点で、キャラを動かして敵を倒し、キャラを成長させていくゲームジャンルだ。キャラを駒のように扱う側面がありつつも、育成要素を兼ね備える。『ファイアーエムブレム』や『ファイナルファンタジータクティクス』のような人気作が存在。また昨今では『トライアングルストラテジー』や『ユニコーンオーバーロード』のようなヒット作も出ている。一方で、人気作が多いわりにさほど作られないジャンルでもある。SRPGはなぜ作られにくいのか?気になるところだろう。

弊誌では、『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』のSRPGパートを担当したほか、過去にSRPG作品に携わり、SRPGをよくプレイするというTookyo Gamesの登川晶弘氏に話を訊いた。SRPGの今後について考えてみる。

――自己紹介をお願いします。

登川晶弘(以下、登川)氏:
Tookyo Gamesに所属している登川晶弘と申します。基本的にはプランナーとしてゲーム業界に関わってきて、前職は株式会社アトラスの『ペルソナ』チームで『ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス』のリードイベントプランナーと『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』にてリードパレスプランナーを務めました。その次の『ペルソナ5 タクティカ』というゲームではシナリオディレクターを務めていましたので、結構いろんなことをやっています。

で、現在所属しているTookyo Gamesでは、2025年4月24日に発売された『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』(以下、ハンドラ)の共同ディレクターとバトルディレクターを務めています。開発会社のメディアビジョンさんとSRPGについて携わったという立場です。

『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』

――登川さんのキャリアを通して見ると、『ペルソナ5 タクティカ』や『ハンドラ』など、SRPG作りが得意な人という印象を受けます。

登川氏:
SRPGに携わったのは『ペルソナ5 タクティカ』が初めてです。プレイ自体は昔からしていたのですが、改めて作るための勉強も兼ねて、そこからSRPG、タクティカルシミュレーションの類の作品はかなりやりました。『ファイアーエムブレム』や『タクティクスオウガ』はもちろんのこと、『XCOM』や『Into the Breach』、あるいは『トラブルシューター: 捨てられた子供たち』などインディー系もたくさんプレイしています。『ハンドラ』でもSRPGパートに携わりました。


「市場が成長してる」と「企画が通りづらい」の両方をもつSRPG

――登川さんは、SRPGは好きですか?

登川氏:
好きですし、もっと世に出てほしいです。

――自分も好きです。一方で、SRPGは人気のわりに出ている数が少ないです。その理由として、SRPGを作るのは市場的に厳しいという議論がよく出ますよね。

登川氏:
そこについて思うところがありまして、やっぱりSRPGはジャンルとしてニッチと思われがちというか。実際、SRPGの企画が立ち上がる時は、普段のSRPGを遊ばないスタッフには、「本当に作るの」みたいな反応をされると聞きます。SRPGを遊んだことがないし、面白さもあまり分からないとか、難しそうという意見が、業界ではよく出るのかなと。

ただ、Global Market Staticsといった海外のサイトでのデータを見る限り、2024年時点でソーシャルゲームもコンシューマーも含めた市場でSRPGの市場規模って約12億ドルあって、さらに2026年時点の推定市場っていうのが、だいたい13億ドルぐらいになりそうらしく、ちょっと市場規模が小さいと思われがちだけど、意外と大きいし、成長している部分もある。

具体的に言うと、『ファイアーエムブレム 風花雪月』が380万本売れていたり、リメイク作品の『ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ』が100万本売れたりと、数字にも出ているんです。でも「SRPG作る?」って言われて、すぐに「作ろう」と頷く人や会社はあんまりないんじゃないかなと思っています。

『ファイアーエムブレム 風花雪月』

――会社側がSRPGを承認しづらい理由は何だと思いますか。

登川氏:
自分が一番強く感じているのは幅広いユーザーに届いていないということですね。今挙げた売れているゲームも、やっぱりそもそものシリーズが好きだとか、そういう昔から好きな人にちょっと向いているなと思っていて。もちろん人気作は幅広いユーザーに届ける努力はされています。が、やはりジャンルとしてリーチの限界はあるような気がして。なぜ幅広いユーザーに届かないのか考えた時に、皆さん結構感じていることだと思いますが、学習コストが高そうっていう見られ方があると思うんですよね。

――具体的にはどういう部分ですか。

登川氏:
SRPGというと、まずマス目があって、その手前にルールをまず覚えようというのがあるじゃないですか。各ユニットがいます。そのユニットがさまざまな効果のある地形の上に存在しています。そして、ユニットそれぞれに攻撃があって射程があります、HPがあります。などなど、まずSRPGの面白さにたどり着く手前で、たくさんのルールを学習する必要性がある。これが、学習コストが高そうに見られるという問題ですね。

そしてもうひとつ、テンポ感ですね。SRPGって、1バトルに30分超えすることも割とあるじゃないですか。可処分時間の奪い合いの時代に、1バトルでそれだけかかるのは重いですよね。

で、学習コストの高さとテンポ感に加えて、「そもそもなんか難しそう」みたいなイメージがあるとよく聞きます。今までリリースされたゲームが結構コアな、いわゆるトラディショナルなSRPGが多かった影響で難しそうというイメージもあったり。その結果、何となく遊んでみれば面白いんだろうけど、やってみるまで至らない、難しそうというイメージが定着しちゃっているなと。

伝統的なSRPGをさわりやすくしようとして、あまりに簡単なイージーモードを入れてしまえば、ユニットを敵に隣接させてAボタンで攻撃していたら終わりになります。キャラクターを楽しむゲームであればそれでもいいとは思いますが、ジャンルのSRPGの核の面白さが伝わらないでしょうし、ちょっと難しいところだなと思っています。

世の中にカジュアルな、分かりやすくて、パッと遊べて何となく面白さも伝わるっていうようなSRPGが足りないのが、幅広いユーザーに届いていない原因なんじゃないかなと思っています。

――社内の企画会議を通すときに「SRPGはニッチであり幅広い人気はない」っていう漠然としたイメージがついている、というのもありそうです。

登川氏:
それもあると思うんですよね。実際問題、アクションゲームを作るぞっていうときと、SRPGを作るぞと企画を出したときの周りや上層部の反応ってどうしても違ってくると思うんですよ。SRPGだと「そんな渋めのところを攻めるの」という反応もらいやすい。そこをやっぱなんか覆していきたいし、覆せる可能性があるんじゃないかなとね。

――渋めに思われる理由は、やはりわかりやすい、追随しやすいベンチマークのようなゲームがないからでしょうか。

登川氏:
わかりやすいお手本を挙げるのがちょっと難しいんです。僕は中学生のときに、ちょうど『ファイアーエムブレム』のゲームボーイアドバンスの三部作があって、そこに直撃だったから偏見がなくなったんです。でも、それを遊んでいなかったら、僕もSRPGの入り口に立とうとすら思わなかったかもしれません。

『ファイアーエムブレム 封印の剣』

そういったかたちで現在、今のユーザーにとっての「SRPGと言えばあの作品と誰もが思う金字塔が昔ほど多くない」ことが、結果的に幅広いユーザーが触れる機会が少なくなっている原因かもしれません。その結果、SRPGというジャンルのゲーマー人気が少なくなって、作ろうにも社内の企画会議で通りづらくなって、結果的にSRPGのリリースが少なくなって、という負のループに入っていると感じます。

顧客が若返っていかないとどんな業界も死んでいくじゃないですか。で、ゲーム業界で言えば、シュータージャンルって『スプラトゥーン』や『フォートナイト』や『エーペックスレジェンズ』が出るまでは、もうちょっとコアなジャンルだったと思っていて。具体的には、子供たちはほとんど遊んでいなかったと思うんですよ。でも、やっぱり子供がやるゲームが1本出たら、その瞬間にジャンルとして広がりましたよね。で、上層部も「なんかいけるんじゃないの?」と。「だって『スプラトゥーン』があるじゃないですか」と言えば通りやすくなる。

でもSRPGにはそういう作品が少ないように感じます。それこそやっぱり僕ら世代の『ファイアーエムブレム』のゲームボーイアドバンス三部作も、結構コアで、がっつりゲームを遊んでいる人間がプレイしていたゲームだったなって印象もあって。子供たちにSRPGというジャンルを受け渡ししていくのにあたって「一般層に爆発的に広まったSRPGってあった?」と言われたときに、あまり思いつかないところに原因がありそうだなと思います。

――それで言うと、日本の将棋人口も昔と比べて大きく減っていて、近いものを感じます。

登川氏:
世の中には、駒を動かすより簡単にドーパミンが出るコンテンツが多すぎるってことが結構あるんじゃないかなと思っていて。たとえばSRPGとシューターで、面白くなるまでの時間どっちが早いのと言われたら、どう考えてもシューターなんですよね。だってボタンを押して目の前のキャラをパーンって倒せたらインスタントに「楽しい」ってなりますし。『スプラトゥーン』のすごいところは、相手を倒せなくても、色塗っているだけで盤面に影響を及ぼして楽しいってなれる。それってすごいことだなと思うんですよね。でも、『スプラトゥーン』と同等の面白さに至るまでの過程を将棋で考えると……難しい。

――先ほどの学習コストの観点で考えると、楽しいと感じられるまでの時間は長いですね。

登川氏:
そうなんですよね。駒を動かす楽しみがわかるのは、「ここに角が利いている状態で、ここに飛車を置いた瞬間に相手の王が動けなくなって……」その時に気持ち良いと感じます。そこに至るまでの時間がもう圧倒的に違うんですよね。

――SRPG的なゲームデザインを残したままいかに短時間でドーパミンを出せるか、という挑戦は可能だと思いますか。

登川氏:
とても難しいだろうけど、可能性はあるんじゃないかと思いますね。

もしやるとしたら、基本プレイ無料のアクションゲームみたいな……わかりやすくて派手で、あくまでカジュアルに遊ぶだけなら、ボタンを押しているだけでも気持ち良くプレイできるっていうのが大事になってくるんじゃないかなと思うんです。アクションって手触りがいい分、ボタンを押しているだけで気持ち良い、楽しいゲームがいっぱいあるじゃないですか。

『ゼンレスゾーンゼロ』とかもやっぱり気持ち良かったし、最近の『NTE』も「ボタンを押しているだけで必殺技が出て気持ち良い」ってなるんですけど、SRPGでそれをやりすぎてしまうと、ただの虚無になっちゃうんですよね。Aボタンを押しているだけで勝てたら、それはどこに気持ち良いタイミングがあるのと。そこのバランスがやっぱ難しいんじゃないのかなと思ったりはしますね。

――しかも、SRPGで一番面白い部分のひとつにバランスの絶妙さもありますし、それがわかるのって遊んでいて結構最後の方ですよね。

登川氏:
そうなんですよ。で、やってみれば面白い。間違いなく面白い。けどやってみるまで至らないのがSRPGというジャンルの難しさかなと思いますね。


SRPGをどう「気持ちよく」していくべきか?

――登川さんの中で、SRPGにおける重要なお約束はありますか。

登川氏:
SRPGになるには、キャラクターが駒じゃなくて、キャラクターになってなきゃいけない。SRPGはキャラやお話を立たせるのにすごく良いフォーマットなんですよ。たとえば『ファイアーエムブレム』とか『ファイナルファンタジータクティクス』とか『タクティクスオウガ』とかもそうなんですけど、どれもいっぱいキャラクターが出てくるじゃないですか。

『ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ』

――たしかに。

登川氏:
でも、普通のRPGでそれをやってしまうと、キャラが全体的に薄くなると思うんですよ。たくさんいればいるほど。「ああ、なんかそんなキャラもいたね」ってなると思うんです。でも、SRPGって不思議とそれだけいてもひとりひとりのことを覚えているし印象が残りやすいですよね。それって、毎ターンキャラクターを動かすので、キャラと触れ合っている時間がすごく長いからだと思うんです。

キャラクターが敵の大将を倒したりすると、このキャラ良いよねとか、この技の範囲が良いんだよねとか。普通のRPGよりもキャラクターに感情移入しやすいのがSRPGのひとつ優れている点だなと思っています。なので、キャラクターを駒として扱ってしまうとすごくもったいないなと。たとえば、普通の戦車だったりとか、ミサイル砲だったりとかだと、なんかすごくタクティカルっていう感じがするんです。それこそ将棋の駒とかもそうですよね。

だからSRPGの本質的な強みって、システムがそのまま物語になるところなんじゃないでしょうか。そのキャラクターが敵兵を切り倒した瞬間に嬉しいし盛り上がる。で、隣同士で戦っているキャラの距離が近いがゆえに仲良くなる。そこに勝手にドラマを見出す。彼らが隣同士で助け合ったりしちゃうんだろうなと。そこがSRPGの面白みのひとつなんじゃないかな、と思いますね。

――先ほどお話しされたとおり、SRPGはまだまだ開拓していけると思うんですが、どういう風なフォーマットで、どんなことを解決したらもっと流行ると思いますか。

登川氏:
ドーパミンを出す、最近の言葉を借りるならドパりを出しやすくする、ですね。それがゲームデザイン的に正しいと思っていて、面白くなるまでの瞬間を短くしてみるというのはありだなと思うんですよね。

それもひとつの手ですし、あるいは『ファイアーエムブレム 風花雪月』を例にすると、あの作品もかなりシステム的にはトラディショナルだと思うんです。でも、キャラクターの良さとか学園ものにしたりとか、あとは物語や恋愛っぽいシステムだったり、今風な要素を入れることで、ライト層や新規層をたくさん取り込めたと思うんですよね。だからSRPGとかあんまりやったことないよというお客さんが好んでいるものって、やっぱりキャラクターや物語だと思うんです。そこを用意して、くっつけて出してみるっていうのはすごく良い方法じゃないでしょうか。

『ファイアーエムブレム 風花雪月』


SRPG開発は実は予算が安くて企画も通りやすい?

登川氏:
昨今、ゲームの開発費の高騰という切実な問題があるんですよ。AAAタイトルなんてものじゃなく、ある程度規模を抑えた企画でも、どうしても予算が引っかかる。SRPGは予算が少なくても勝負できるようなジャンルなんじゃないかなと思っていて。

――SRPGは開発費がそこまで高くないんですね。

登川氏:
もちろん企画の内容や規模次第ではありますが、一般的な大規模なRPGに比べると、安いと思います。

RPGと言われたら、たくさんのNPC、たくさんの街、それにダンジョン、それらをつなぐマップと移動などなど、必要なアセットが山のように出てくるんです。でも、SRPGって、その辺りを省こうと思ったら省けるんですよね。で、SRPGは大抵がステージ式だからこそノベルアドベンチャー的なものとすごく相性がいいんじゃないかなと思っていて。

『タクティクスオウガ』とか『ファイナルファンタジータクティクス』から見てもわかるとおり、それらの作品は基本的にバトルマップ上の会話ウィンドウや、シンプルな見下ろし背景のイベントだけで進んでいくじゃないですか。ということは、突き詰めたらノベルパートと、バトルマップさえあればSRPGって成立すると思うんですよ。

――そう聞くと、たしかにほかのジャンルと比べると予算がかからなそうな気がしてきました。

登川氏:
で、バトルマップだけで展開させるのが、景色が変わらず厳しいのであれば、ノベルアドベンチャー的なものと合わせてみる。背景があって、一枚絵があって、人を立たせて、ここにテキストウィンドウがあるっていう。アドベンチャーゲームの形式を、バトルの間に挟むだけで1本のゲームとして成立すると思うんですよ。

開発費が高騰する中、限られた予算で作れることが、SRPGの強みなんじゃないかなって思っていますね。AAAではなく、物語を描きつつ、バトルの中でキャラクター性も描けて、ドラマも作りやすい。そういった物語とすごく相性がいいのがSRPGの強みのひとつなんじゃないかなと。

――成人向け作品ですが、『ランス』シリーズみたいなゲームもありますよね。

登川氏:
『ランス9 ヘルマン革命』とかはまさにそうでしたよね。バトルマップがあって3Dもあるけど、そのほかは2D形式のイベントで進んでいく。でも、そのかたちに不満があったかと言われると、僕は全然ないんですよ。十分面白かった。

『ランス9 ヘルマン革命』

――SRPGの企画書を通すときに、登川さんとしてはどういう風に企画を提出するのがおすすめですか。

登川氏:
もう1ページ目に「予算が安い」って書きましょう。

一同:
(笑)

登川氏:
安くできる、なんとダンジョンなし、フィールドなし、バトルとイベントだけで可能。でも、がっつりシナリオは作れるから、キャラを見せることも可能っていう。

――なるほど、パイが小さくてもなんとなくいけそうな。IP性も出せそうです。

登川氏:
小さく作って、そこから経験を積んで、最終的にでかく作ることもできそうです。


SRPGのまだ見ぬ鉱脈から金脈を見出す

――今後SRPGはどういう風に発展していくべきだと思いますか。リアルタイム性を取り入れてRTS的に進んでいくなど?

登川氏:
リアルタイムにすると、ゲームが難しくなるんですよね。リアルタイムではない、戦略ゲームだからこそSRPGならでは懐があるといいますか。そもそもとして、SRPGの枠組みの中での新しい挑戦性がもっとあってもいいかなと思っています。

それこそアクションとかRPGってものすごく研究されていると思うんです。RPGだと『Clair Obscur: Expedition 33』はRPGのバトルにパリィを採用したことで斬新な作品になりました。『ペルソナ』だったら「ワンモアシステム」、『真・女神転生』なら「プレスターン」、『ファイナルファンタジー』にはアクティブターンバトルとかもあるし。そんな感じでアクションとRPGって、鉱脈が掘られまくっている気がするんですけど、SRPGって意外とまだ掘られていないんじゃないかっていう気がします。

――フォーマットが少ないですからね。

登川氏:
そうなんですよ。なんなら別にSRPGにパリィ入れてみたら、もしかしたら面白いかもしれないじゃないですか。そういったSRPGのアクション性でいえば『うたわれるもの』という作品には、攻撃するときにタイミングよくボタンを押すといっぱい連続で攻撃できるシステムがあるんですよ。そういうまだ見ぬ鉱脈がSRPGってたくさんあるんじゃないかって気がしていて、それを掘っていくのがSRPGの可能性のひとつなんじゃないかなって気がします。

あとはさっき言ったとおり、物語色を出したいケースですね。物語だけだと企画が通らない場合はSRPGを組み合わせて出してみるっていうのも可能性のひとつであると思うし、いろいろな要素がまだまだあると思うんですよ。

――昨今のトレンドであるローグライク要素と別ジャンルをかけあわせるように、○○+SRPGの要素もありだと。

登川氏:
そうです。ソウルライクとかSlay the Spireライクが出たみたいな感じで。『ファイアーエムブレム』ライクみたいなものが出て、どんどん可能性が掘られていって、かつそれがコアじゃなくて、どんどんライトな方向に向いていって……、そういうのがすごく良い未来なんじゃないかなと思ったりしますね。

まだ見ぬ可能性を、業界的に探っていければなと思うし、自分自身としても『ハンドラ』だけで終わらずに、そういう方向性をライトユーザーに届けられるようなものを作っていければなと思っています。

HUNDRED LINE -最終防衛学園-』はPC(Steam)およびNintendo Switch向けに発売中だ。

[聞き手:Jun Inaniwa]
[執筆・編集:Koutaro Sato]
[聞き手・編集:Ayuo Kawase]

ⒸAniplex, TooKyo Games

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