ニンテンドーeショップの「予約キャンセル不可」ポリシーは合法。ドイツにて任天堂の主張を認める裁判所の判断下る

任天堂がニンテンドーeショップにおいて、予約購入のキャンセルは不可としているポリシーについて、ノルウェーとドイツの消費者委員会がEU法に違反していると訴え、任天堂を相手取り裁判を起こしていた。これについて昨年12月、フランクフルト地方裁判所は任天堂側の主張を認める判断を下していたことが明らかになった。ノルウェーメディアPressFireが報じている。

ノルウェー消費者委員会は2018年ごろから、予約キャンセルに関する各ゲーム配信プラットフォームのポリシーをチェックし、消費者の権利が守られているかを報告してきた。たとえばSteamでは、予約段階ではいつでもキャンセル可能。またリリース後でも、購入から2週間以内かつ2時間未満のプレイであれば返品可能としている。PlayStation Storeでは、コンテンツの主要部分がダウンロードされていなければという前提で、いつでも予約をキャンセルできる。

ニンテンドーアカウント利用規約より抜粋

Microsoft Storeを含む主要各プラットフォームは、条件や手続き方法はさまざまであるものの予約キャンセルに対応している一方で、ニンテンドーeショップでは対応していない。これについて任天堂が、いかなる法律にも違反していないと反論したことで、同委員会はドイツ当局とも協力し、欧州任天堂が拠点にするドイツ・フランクフルトにて訴訟を起こすに至った(関連記事)。

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裁判所は、任天堂の主張を認めた上で両消費者委員会の訴えを棄却した。その主張はというと、予約購入した時点でユーザーはあらかじめダウンロードによってコンテンツを受け取っており、これによってサービスが提供されたというものだ。EU法では、キャンセルできる権利を失うことに同意したうえで契約を結んだ場合、そのサービスの提供が開始された時点で自動的に同権利は失われるとのこと。任天堂の主張はこれに沿ったものであり、合法であると判断された。

*任天堂は昨年10月、『幻影異聞録♯FE Encore』の予約キャンセルを受け付けると異例の発表したが、これは公式サイトの情報と実際のゲーム内容に齟齬があったための措置だった。

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裁判所の判断について消費者委員会側の法律顧問Thomas Iversen氏は、あらかじめダウンロードをしても発売日まではゲームをプレイできないことから、消費者には依然として予約をキャンセルできる権利があるはずだと不満を述べる。また、ドイツ消費者委員会のHeiko Dünkel氏も同様の考えを示し、すでに上級裁判所への上告手続きをおこなっているとした。

このように、任天堂側の勝利となった今回のニンテンドーeショップにおける予約キャンセルをめぐる裁判だが、まだ両者の争いは続くようだ。主に焦点となるのは、コンテンツの事前ダウンロードによってサービスの提供を開始したと見るのか、発売日までロックされプレイできないためまだ開始していないと見るのかにありそうだ。先述したPlayStation Storeでも、コンテンツの主要部分がダウンロードされた場合は予約キャンセル不可としており、デジタルコンテンツならではの概念が関わっているのだろう。Dünkel氏は、上級審の判決を見るまでには、最大で1年半はかかるとの見込みを述べている。

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