PS Storeで“1200品目以上”ゲームを出していた粗製乱造メーカーが撤退を宣言。取り締まり強化の効果てきめんか

いわゆる粗製乱造ゲームを取り扱っているパブリッシャーWebneticが6月1日、PS Storeから撤退することを発表した。

パブリッシャーのWebneticは6月1日、PlayStation Store (以下、PS Store)から撤退することを発表した。背景には、同ストアでの粗製濫造ゲームへの取り締まり強化があるとみられており、IGNなどが報じている。

近年、各種プラットフォームでは低品質な量産ゲームがストアに蔓延していることが問題視されている。こういったゲームは「Shovelware」ともよばれ、たとえばキーアートやタイトルを話題作に似せてユーザーの誤認を誘うかのような作品も存在。また短時間でトロフィーや実績を獲得できる点を売りにするゲームもある。後者はトロフィー収集を主な目的とするプレイヤー層をターゲットに、アセットを入れ替えただけの類似ゲームを大量に展開する手法を取っており、ストアページの検索性の悪化などが懸念されている。

たとえばこの度撤退を発表したWebneticが手がける「Quiz」シリーズも、提示される2択クイズをひたすら回答していくだけというシンプル極まりないゲーム内容。こうしたゲームが『The Pig Quiz』『The Pizza Quiz』『The Taco Quiz』のように主題だけを変えて大量に制作されている。短時間で効率的にプラチナトロフィーを獲得できる商品として、一部ユーザーの需要を狙っていることがうかがえる。

こうした乱造ゲームの増加に対し、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は2022年11月にガイドラインを改定。実質的な違いのない類似タイトルをPS Storeで大量に配信することを禁止し、違反した場合には検索対象からの除外や配信停止といった処分が下るようになった。さらに違反が繰り返された場合は、開発者アカウントの停止や取り消しも行うとしていた(関連記事)。

SIEのこうした量産ゲームへの取り締まりは今も継続しており、2026年1月にはデベロッパーThiGamesの配信タイトルが一斉に削除されている。同デベロッパーは細かなバージョン違いやリージョン別タイトルをそれぞれ登録することで、品目数を1000本以上に水増ししていたという(関連記事)。タイトルはそれぞれ個別にトロフィーが設定されており、トロフィーハンターからの重複購入を見込んだ展開とみられている。さらに今年3月にも同様にNOSTRA GAMESの配信するタイトルがすべて削除されており、SIEが乱造ゲームに対する規制を強めていることがうかがえる(関連記事)。

WebneticがPS Storeで配信しているタイトル数は100件以上に及ぶ。さらにトロフィー情報サイトのTrueTrophiesによれば、 バージョン違いやリージョン別タイトルも含めれば、その全品目数は1274本に達するという。これは先述したThiGamesやNOSTRA GAMESを超える作品数であり、同サイトで記録されているPS Store上の配信タイトル数が多いパブリッシャーのランキングにおいて、4位に位置している。

Webneticが提供するタイトルは現在もPS Storeで確認できるものの、昨今のSIEの対策強化の流れを受けて撤退を決定した可能性はある。WebneticはXにて、今がゲームを遊ぶ最後の機会だと伝えており、同社のタイトルがじきにPS Storeから削除されることを示唆した。一方で、Xbox向けストア 、Nintendo Store、およびSteamでの配信は続けると宣言しており、今後も他プラットフォームで事業を続ける模様だ。粗製乱造ゲームは先述したとおりPS Storeに限らず各プラットフォームの問題になっており、今後もWebneticのような業者が横行し続けるかどうかは注目されるところだろう。

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Kousetsu Taguchi
Kousetsu Taguchi

レトロゲームショップに入ると真っ先にセガサターンのコーナーを確認するタイプです。

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