ガンダム最新作「RG XARX-ZERO(アレックスゼロ)」神山健治監督インタビュー。「ガンダム」への思いや、新作ゲーム『ガンダム ローグオービット』に連なる世界観を訊いた

弊誌英語版が「ガンダム アレックスゼロ」監督・シリーズ構成を務める神山健治氏に伺った内容をお届けする。

Googleでお気に入り登録

バンダイナムコエンターテインメントは6月6日、ガンダムの新作ゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT(ガンダム ローグオービット)』を発表した。さらに7月にはサンディエゴ・コミコンにて、同作と世界観を同じくするアニメ最新作「機動戦士ガンダム RG XARX-ZERO(アレックスゼロ)」(以下、ガンダム アレックスゼロ)が発表されている。

今回は、「ガンダム アレックスゼロ」監督・シリーズ構成を務める神山健治氏に話を訊いた。弊誌英語版によるインタビューをベースに、アニメとゲームの接点や制作背景について伺った内容をお届けする。

── ご自身やこれまでの経歴について、あらためてご紹介いただけますでしょうか。

神山氏:
2002年「攻殻機動隊S.A.C.」で監督を務めました。以後自身のオリジナル作品から海外IP作品までアニメ作品の監督脚本を兼任。近年では「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」(劇場長編)「スター・ウォーズ:ビジョンズ/九人目のジェダイ」(シリーズ)などを手がけました。

──ガンダムシリーズへの参加は、今回が初めてになるかと思います。本作に携わることになった経緯についてお聞かせください。

神山氏:
「ゲームと並行してガンダムを題材にした新しい世界観のアニメシリーズを制作するので、監督として参加してみないか」とオファーを受けました。

──新作アニメ「ガンダム アレックスゼロ」、そして本作を中心に広がる世界観について、どのような作品かご紹介いただけますでしょうか。

神山氏:
太陽系外から飛来した恒星間航行可能物体(のちにアポカリプスと呼ばれる)と人類との地球での生存権をかけた戦いと、その裏で展開する少年少女の葛藤と成長の物語です。

──これまでのガンダムシリーズについて、個人的にどのような印象をお持ちでしょうか。また、本シリーズの魅力や強み、特にお気に入りの作品があればお聞かせください。

神山氏:
ガンダムは日本アニメ史上初めてどこにでもいる少年を主人公として恣意的に描いたアニメでした。放映開始時、主人公と同年代だった自分は、登場人物の思いに自分を重ねて観ていた記憶があります。「アニメは、これほどまでに豊かな感情表現を可能にする表現方法なのだ」ということを気づかせてくれた特別な作品ですね。したがってファーストガンダムが自分にとっての金字塔です。

──今回、ガンダムシリーズの新たな世界観を立ち上げるにあたり、従来のシリーズが培ってきたテーマや魅力と、新しい要素をどのように両立させようとお考えでしょうか。たとえば、「これだけは絶対に残したい」と考えた要素や、逆に新たな世界観ではあえて引き継がなかった部分などがあれば、お聞かせください。

神山氏:
ガンダムがガンダムたり得るために必要な要素は、太陽系を舞台にトリコロールカラーのロボットに主人公が搭乗し、人間同士の戦争に巻き込まれていくことです。これは外せないと考えました。

──新作アニメは、今後発売予定のアクションゲーム『GUNDAM ROGUE ORBIT』と同じ世界観を共有し、その100年前を舞台に描かれるとのことですが、両作品はどの程度密接に結びついているのでしょうか。

神山氏:
基本的には、我々が考案した、「恒星間航行可能物体が地球に飛来し、のちにアポカリプスと呼ばれるシリコン生命体と戦う」との世界観がベースになっていて、それぞれの物語には直接的な関連性はないのではないでしょうか。ゲームは独自の物語を展開しているようですね。

──この共通の世界観を構築するにあたり、アニメ制作チームとゲーム開発チームはどのようなかたちで連携されたのでしょうか。

神山氏:
初めはゲームサイドから「宇宙怪獣的な巨大メカとガンダムが戦う」という設定を提示され、アニメサイドは敵の存在とこの世界で起きる戦争の構造を設定構築し、その上で展開する物語を作っていったかたちです。ゲームサイドはそれを受けて100年後の設定を構築していったのだと思います。

──『GUNDAM ROGUE ORBIT』では、人類にとっての「宇宙からの未知の敵」が登場することが、ファンの間で大きな反響を呼びました。新作アニメでも、こうした対立の構図は描かれるのでしょうか。もしそうであれば、そのような設定を採用した意図についてお聞かせください。

神山氏:
アニメでも描かれます。ですが前提としてはゲームの操作性とゲーム性から考案された「敵」のイメージ、そこは共通のプラットフォームとした上で、それぞれの表現にあった設定、方法論を選択していきました。

── 新作アニメに登場するガンダムやその他のモビルスーツのメカデザインに関して、何か具体的に投げかけられた要望はありましたか。また、物語における役割を踏まえ、デザイン面で重視されたコンセプトがあれば教えてください。

神山氏:
要望されたことは特にありませんでした。ですがガンダムにおいてはクリエーターが自己解釈のもとにあのデザインを踏襲し、その上で個性を出していくという慣習があるのではないでしょうか。ファンもそこを楽しみにしているのだと解釈しています。なのでファンが欲しい要素を残した上で、本作では独自の生物感を細部に取り入れています。

── 本作を通じて、どのような層の視聴者・ファンに作品を届けたいとお考えでしょうか。

神山氏:
今までにガンダムを観てこなかった層にも観て欲しいです。

── 現時点で、ファンの皆さんに最もお伝えしたい本作の魅力や注目ポイントを教えてください。

神山氏:
まだまだ最初の発表時点では話せない設定やドラマが展開します、楽しみにしてください。

アニメ「機動戦士ガンダム RG XARX-ZERO(アレックスゼロ)」は、2027年展開予定。『GUNDAM ROGUE ORBIT(ガンダム ローグオービット)』はPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに、アニメと同じく2027年にリリース予定だ。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Googleでお気に入り登録
AUTOMATON JP
AUTOMATON JP
記事本文: 1305