着せ替えオープンワールドRPG『インフィニティニキ』の衣装たちは、“感情から”デザインされている。アートディレクターが語る“夢の創り方”

サンフランシスコで開催されたGame Developers Conferenceにおける、『インフィニティニキ』アートディレクターDodie氏の講演内容を引用してお届けする。

Infold Gamesは3月9日から13日にかけてサンフランシスコで開催されたGame Developers Conferenceにて、『恋と深空』と『インフィニティニキ』についての講演を実施した。

『インフィニティニキ』は、着せ替えゲーム『ニキ』シリーズ最新作のオープンワールドRPGだ。主人公「ニキ」は星の導きでたどり着いたマーベル大陸で、世界の命運を握るという「ミラクルセットコーデ」を集めるべく世界中を旅していく。探索・アクション要素を大幅に強化しながらも、衣装の繊細で美しいデザイン、服装の組み合わせで勝負する「コーデバトル」など着せ替えゲームとしての要素もしっかりと存在。オープンワールドゲームとしてオリジナルの立ち位置を築いている作品である。

本稿では、『インフィニティニキ』のアートディレクターである、Dodie氏の講演内容を引用してお届けする。

皆様、こんにちは!本日はこのような共有の機会をいただき、誠にありがとうございます。私はDodieと申します。現在『インフィニティニキ』プロジェクトのアートディレクターを務めております。卒業後すぐにInfold Gamesに入社し、幸運にも今日までニキと共に歩んでまいりました。

本日皆様と共有したいテーマは、『インフィニティニキ』はいかにして衣装を通じて「夢を創る」のか、です。実は、私は子供の頃から空想にふけるのが大好きでした。長い毛布にくるまると自分が妖精になったような気がしましたし、毛布を肩に羽織ると自分が剣士になった気分になりました。Infold Gamesに入社し、ここでの独自のデザイン理念を理解した時、私はふと子供の頃のあの感覚を思い出しました。そして、衣装デザインの本質とは、美を見つけたいと願うすべての人に夢を創ることなのだと気づいたのです。

私の心の中にある『インフィニティニキ』は、衣装を使って夢を描くオープンワールドです。シリーズの過去作に比べ、オープンワールドという舞台は、夢の背景を朧げなものからより鮮明なものへと変えました。衣装は夢の世界へ通じるウサギの穴のようなものです。それを着ることで、あなたはこの「幻夢」へと落ちていくのです。

では、どのようにして「夢を創る」のでしょうか?とても抽象的な概念に聞こえますよね。継続的な開発の過程で、私たちはいくつかの夢を創るテクニックを見出しました。本日は『インフィニティニキ』のアートチームを代表して、皆様にそれを共有させていただきます。

「夢を創る」にあたって、まずすべきことは、感情のデザインという次元から思考することです。まず皆様と「夢」についてお話ししたいと思います。私たちは皆、これまでに無数の夢を見てきました。皆様の最も忘れられない夢を思い出してみてください。今この瞬間、脳裏に浮かんだその瞬間が、なぜ今日まで心に大切にしまわれているのでしょうか?

きっと多くの方の答えは私と同じはずです。記憶の中の映像が豊かだったからではなく、その瞬間に私たちの心が深く動かされたからです。その瞬間が蘇るたびに、心に波紋が広がり、美しさ、温かさ、あるいは悲しみといった感情が、これほどまでに感動的で忘れられないものにしているのです。これこそが、私が共有したい1つ目のポイントです。私たちが創り出すべきなのは、人の心を打つ「夢」なのです。

優れた衣装デザインとは、単に視覚的な効果が華やかであることだけではなく、その背後にあるより深い、感情の次元でのデザインと伝達にあると私は考えています。何百、何千という衣装が存在する着せ替えゲームジャンルにおいては、なおさらです。

視覚的な情報量は、デザインの内容量とイコールではありません。雑然と要素を積み上げただけのデザインは人の心を打つことはできず、中身のない空殻のような、すぐに忘れ去られてしまう儚い夢に過ぎません。逆に、私たちの心の奥底にある感情を呼び起こす衣装こそが、人々の共感を呼び、手に入れたいと思わせるのです。そのためには、全体的なコンセプト要素から袖口のレースの模様といった細部に至るまで、デザイン言語を通じて「感情」を構築し、強化する必要があります。そうして初めて、心を打つ「波紋」が、一歩ずつ、一層ずつ、具体的な一針一針へと変わり、最終的に感動的な「夢」へと織り上げられるのです。

理論だけでは少し抽象的ですので、『インフィニティニキ』の衣装から2つの事例を用意し、そのデザインの思考プロセスをご紹介します。1着目は「秘せし祈りの調べ」です。この衣装の最初のデザインの出発点は、聖女として選ばれた人間の少女でした。ここまで話すと、皆様の脳内にも「聖女」のキャラクターやそれをテーマにした衣装がたくさん浮かんできたのではないでしょうか?皆このテーマを創作するのが好きですが、ではどうやってそれを印象的で他とは違うものにするのでしょうか?

そのため、描き始める前に私たちが最初に行ったのは、シナリオ担当の同僚と議論し、設定を深掘りして、この夢のメインカラーを決定することでした。そして物語はさらに展開します。この少女は一族から推挙され、一族のために人生のすべてを捧げ、高塔で昼夜祈りを捧げています。皆に崇められる聖女になるのは良いことのように思えますが、少女は自由を失いました。そこに、わずかな悲しみと重苦しさがありますよね?これで、夢を織るための最初の「糸」が見つかりました。

聖女という身分は、彼女に世俗的な尊厳をもたらすと同時に、束縛という重い枷でもあります。「華麗なる束縛」という感情を伝えるため、アートチームは全体的なデザインにおいて極大主義(マキシマリズム)を貫きました。聖女は何層にも重なる重厚で華麗な衣装を身にまとい、全身を華やかで精巧な人工的装飾で覆われています。眩いばかりに輝きながらも、非常に重苦しいのです。

衣装全体は荘厳で優雅な淡いゴールドを基調とし、繊細で美しいレースや複雑な刺繍の地模様を敷き詰め、異なる質感の重厚な生地を用いて豊かなレイヤーを作り出しました。

帽子のデザインはビザンティン様式を参考に、きらめく宝石を散りばめた絢爛たる黄金の聖冠を作り上げました。背面には冠と繋がる床に届くほどの長いベールを取り入れ、全体的にチュールを重ねる技法を用い、華麗な金箔の模様を一面に施し、ルビーをはめ込んだビーズチェーンを飾ることで、ふくよかで垂れ下がるような視覚的質感を作り出しています。

聖女をより華麗で神秘的に見せつつ、顔を隠しすぎないようにするため、フェイスベールは特別に真珠で作られるようデザインされました。末端から垂れ下がる真珠は、まるで聖女の頬を静かに伝い落ちる涙のようです。この悲しみは、聖女の世の人々への慈悲であると同時に、自身の運命への嘆きでもあります。

手首に垂れ下がる金属製の鳥籠の装飾は、このセットコーデにおいて最も直接的な「枷」の象徴です。その輪郭は精巧で冷たく、動きに合わせて手首で揺れ、まるで美しい手錠のようですが、籠の中には何もありません。私たちはこの「余白」のデザインを通じて、聖女の心の中にある自由への渇望を表現したいと考えました。華麗な束縛の中にありながらも、魂はとっくに籠から抜け出しているのです。

また靴のデザインでは、「枷」のイメージが華麗な宝石の装飾へと変換され、足首に何重にも絡みつき、交差しています。ヒール部分は透かし彫りの構造をベースにしており、そこに鋭い刃が斜めに突き刺さるデザインで、今にも崩れ落ちそうな脆さと不安感を表現しています。

同時に、観客が素早く夢の世界に入れるよう、ゲーム内でこの衣装を着た瞬間、ニキにも非常に役に入り込んだ形でコンセプトに呼応したパフォーマンスを行わせています。これは従来の衣装の細部を見せることを主目的とした機能的なポーズを置き換えるものであり、衣装の物語性と感情デザインをさらに表現しています。

続いてはもう1つの衣装、「無垢より誕生」です。この衣装の最初の出発点は「神の娘」でした。神女、これも馴染み深いコンセプトです。様々な神話の女神を思い浮かべ、優しく、荘厳で、美しいイメージがありますが、少しありきたりでもありますよね?

そこで同様に、私たちはまずシナリオ担当と設定を広げる議論を行い、非常に重要な「糸口」を掴みました。それは、神の娘は人知れず、誕生した時からこの大地の苦難と痛みを背負い続けている神であるということです。最も直接的な感情は、不幸な運命によって生じる悲しみですが、私たちはさらに深い表現を試みたいと考え、視点を変えてこの物語を捉え直しました。

過酷な運命に一人立ち向かう神は、自分を哀れむ必要はありません。一見脆そうに見えて、実は非常に鋭く、下界の闇や痛みは彼女の生まれ持った輝きを永遠に覆い隠すことはできないのです。これが、私たちが最終的にデザインを展開するために選んだ新たな出発点でした。

まず、私たちはコアコンセプトとして「傷跡」を選びました。しかし、それは文字通りの傷跡ではなく、元々の苦痛の表象を薄め、代わりに精巧で純粋、そして神聖な感覚として表現したいと考えました。この孤独で気高い神霊は、運命が砕け散り、満身創痍になっても、その過去や傷跡によって神性を損なうことはなく、むしろ唯一無二の模様と輝きへと変化しているのです。

この衣装のデザインの核心は、彼女の背中にあります。すべての伸びゆくディテールは、この視覚的な主軸を中心にデザインされています。背中のうねるような模様は、傷跡を芸術的に翻訳したもので、神女が経験した苦痛を暗喩しています。セットコーデの全身から伝統的な「人工的」な装飾模様をほぼ排除し、すべての流線型の装飾は、異なる形態の芸術的に処理された傷跡となっています。

神女の髪型デザインも慎重に検討され、背中のデザインを完全に見せるために長い髪を体の前にまとめています。毛先のデザインのインスピレーションは傷ついた鳥の羽から得ており、何層にも重なり、柔らかく不揃いで、背中の傷跡の模様と共に脆くも感動的な美しさを構築しています。髪の材質デザインには、ダイヤモンドの散乱のような虹色の光沢を重ね、一部の髪の毛には星河エフェクトのネガポジ処理を施し、全体の雰囲気をより神のように神秘的で幻想的なものにしたいと考えました。

衣服と靴をデザインする際、セット全体から空虚で人間離れした神霊の感覚を表現するため、私たちはこの二つが人為的な装飾ではなく、神の肉体の延長であるかのように、全体が自然に一体化していることを望みました。そのため、靴のデザインは伝統的なハイヒールではなく、金属の透かし彫りデザインが爪先まで伸びており、かかとすらありません。

スカートのデザインでは体に密着するスタイルを選び、カッティングのラインが体に沿って伸び、裾には背中と呼応する芸術的な傷跡の模様を取り入れました。セットの背面には、非常に大きな面積を占める華麗で迫力のあるエフェクトのスカート裾をデザインしました。流れる星空のようで、縁には砕けた星の欠片があり、「傷跡」のコンセプトと呼応し、背中全体のスタイリングと相互に引き立て合っています。

冠には二重の形態をデザインし、神女の内に秘められた「完璧な神性」と「砕けた傷跡」という二面性に対応させました。完全な形態では、水晶のような冠が神女を包み込みます。それは完璧な神性の象徴であり、侵すことのできない威厳を静かに示します。一方、砕けた形態に変わると、星空の欠片のように神女の周りを軽やかに漂い、流動的でロマンチックな姿で、世の人々には知られていない神女の脆さと悲しみを表現します。

同様に、この衣装の入場アクションについても、コンセプトに合わせたパフォーマンスデザインを行いました。神女は砕けた虚空の中から誕生します。神霊が軽く両手を払い、衣の裾が翻る時、苦痛と傷がその身を囲みます。冷淡さの中に一抹の迷いと悲しみが深く隠されていますが、世の人々はそれが何を意味するのか理解していません――セット全体でまさにこのような感覚を表現しようとしました。

一方、『インフィニティニキ』では、「能力コーデ」を着ることで、ある種の神秘的なファンタジー魔法の力を得ることができ、世界をよりよく探索できるようになります。オープンワールドは衣装の展示にさらなる表現の次元をもたらし、この二つが高度に結びつくことで、世界観がより没入感があり、面白いものになっています。

コーデ能力の表現デザインを行う際、私たちは機能上の合理性だけでなく、感情とコンセプトの統一にも注目しています。同じ能力タイプであっても、デザイン時には異なる衣装デザインのコンセプトを組み合わせ、異なるアート表現を作り出します。そして、能力の選択とデザインもまた、衣装の感情的価値の向上をさらに強化するものなのです。

オープンワールドにおいて、基礎的な「鉤爪」能力は、スパイダーマンのようにスイングして移動するコーデ能力です。ニキは粘々琥珀のフックを射出し、シーンのギミック上にある他の粘々琥珀にくっつけることで、カタツムリの町の中を素早く移動します。動きやすくするため、基礎能力の衣装のカッティングには非常に洗練されたアース同盟スタイルのデザインを採用し、粘々琥珀の宝石装飾を添えてテーマと呼応させています。

一方、「秘せし祈りの調べ」における「鉤爪」の能力デザインにおいて、アートの構想は「世俗の束縛から逃れる瞬間」でした。少女が鳥籠の扉を開けると、身につけた重いビーズチェーンが振り回され、宝石が砕け散って、自由へと向かうフックとなり、籠の中の小さなドラゴンと共に空を舞います。能力デザインにおいて、空中を飛ぶことは探索に全く新しい操作体験をもたらすだけでなく、「自由への飛翔」を暗示し、聖女が枷を打ち破り束縛から逃れるテーマと呼応しています。同時に、皆に崇められる聖女として、その力は本来仲間を庇護するために生まれたものです。そのため、彼女の「鉤爪」能力は友人と同行できるようにデザインされており、ホバリング時にも寄り添う空間があります。

「無垢より誕生」では、運命に抗う神女の決意を十分に示せる、戦闘用の弓矢の能力を選択しました。神性のコンセプトに合わせるため、能力デザインでは伝統的な弓矢を武器として使用せず、神女自身の力を重点的に表現しています。彼女は「眩い」ほどに「鋭く」、軽く手を振るだけで夜空を切り裂き、星の欠片が彼女の矢となって敵を直撃します。

スキルデザインにおいては、光となって束縛を打ち破ったり、モンスターを吸い込むブラックホールを召喚したり、必殺技で空を切り裂いて雰囲気を変化させるなど、広大な宇宙に関連する多くの要素を使用しました。これにより、神の娘が持つ自然を操る力も強調されています。

ゲーム内のコンテンツに加え、衣装を展示するPVにおいても、私たちは従来の衣装展示の方向性を捨て、前述の深い感情やコンセプトデザインのポイントを演出の構成に組み込み、より直感的な形で観客の皆様に提示しています。それでは、これらの細部のデザインが最終的にどのような効果をもたらしたか、一緒にご覧いただきましょう。

私個人としても、これら2着の衣装の全体的なコンセプトデザインや、感情レベルでの表現がとても気に入っています。彼女たちは皆、独自の方法で運命に抗っているのです。このような深いコンテンツデザインを通じて、観客の想像力と共感を刺激します。聖女や神女といった比較的ありきたりなテーマであっても、異なる感情を組み合わせることで、最終的に異なる視覚的魅力を表現することができます。これは、すでに何千、何万という衣装が存在する前提のもとで、ニキシリーズが絶えず新たなインスピレーションを生み出し続けられる秘訣の一つでもあります。

2つ目のポイント、夢はオープンワールドで見聞きし、感じたことから生まれる。中国には「日有所思、夜有所夢」ということわざがあります。夢の内容は、私たちがこの世界で見て、経験し、考えたことから生まれます。言わば、世界は夢を創るための原料であり、夢に最も基本的な背景色を塗るものでもあるのです。人が全力を注げる夢であってこそ、感情やデザインがよりよく伝わります。人を「冷めさせてしまう」ような夢では、目の前の内容がどれほど鮮明でも、没入させることはできません。

そのため、『インフィニティニキ』では、「衣装こそが夢である」と十分に信じてもらえるような没入感のある世界が必要でした。衣装はシステム上の遊びを担う器であるだけでなく、衣装を真に世界の生態系の一部にすることで、この着せ替えとコーデを愛する世界をより没入感があり、信憑性のあるものにしました。これが『インフィニティニキ』特有の世界観を形成しているのです。

例えば『インフィニティニキ』では、ミツバチに関連するテーマの衣装にはすべて六角形の模様が使われています。なぜだと思いますか?蜂の巣が六角形だから?うーん……地球人ならそう思うかもしれませんが、マーベル大陸の人々がそうデザインするのは、そういう理由からではありません。

答えはとても簡単です。マーベル大陸のミツバチ自体が六角形だからです!皆様ご覧の通り、『インフィニティニキ』の世界では、人々は服をデザインする際に現実の生物ではなくマーベル大陸の生物の要素を使用します。空を飛ぶ鳥や獣、泳ぐ魚や爬虫類、さらにはモンスターであっても、マーベル大陸にはそれぞれのファンがいます。これらの可愛い生き物たちは草むらを走り回ったり転げ回ったりするだけでなく、衣服の模様の中に巧みにデザインされ隠されていたりもします。

同様に、この世界の生物をデザインする際にも、私たちは「衣装」の概念に関連する要素を大量に使用します。地球で鶏が先か卵が先かはわかりませんが、『インフィニティニキ』のマーベル大陸では、おそらく「ブラシフィッシュ」たちが先にいて、その後に様々なメイクブラシができたのではないかと私は推測しています。また、コーデの力を重視するマーベル大陸では、服装のスタイルが国家設定の重要な一部となっています。私たちは様々な伝統文化の服飾を研究し、各地域の人々はそれぞれ得意とする現地のスタイルと属性を持つようになります。

また、ニキと同じように独自のデザイン理念とスタイルを持つNPCたちを見ることもできます。彼らは地元の衣装コーデの第一人者であり、「マイスター」と呼ばれています。これらのデザイナーの衣装をデザインする際にも、私たちは非常にこだわっています。なにしろマーベル大陸で最もホットなバトルの方法は、あなたが憧れるコーデスタイリストと白熱したコーデバトルを繰り広げることなのですから。

スタイルだけでなく、私たちは物語性のあるディテールデザインを通じて、セットコーデのデザイナーのストーリーや経験も表現しています。例えばこの衣装【望郷の風】は、ある少女が自身の故郷【豊穣村】を思い出しながらデザインした衣装です。そこは何層にも連なる麦畑がある小さな山村で、少女の記憶には、風に撫でられる柔らかな麦の波、友人が麦の穂と花で手作りしてくれた花冠、畑を越えていく鳥たち、そして野原で回る風車があります……。

これらの温かい記憶はすべて彼女の衣装デザインに現れます。あの美しい花冠を見ることができ、麦の波がスカートの模様に変わり、彼女の金色の巻き髪のように、風が吹けば幾重もの波が立つのを見ることができます。スカートの裾に麦の穂が舞い上がり、風の歌が楽譜となってドレスの周りを漂っているのが見えます。飛ぶ鳥が耳飾りに変わり、鳥のさえずりがまだ彼女の耳元で響いているかのように見えます。手首にある故郷の小さな風車が、今も少女の傍らに寄り添っているのを見ることができます。彼女の故郷の風を見ることができるのです。

3つ目のポイント、品質への究極の追求こそが、夢を現実にする。百聞は一見に如かずと言いますが、私たちは夢を探すすべての人に、「夢」が本当であり、目の前にあると感じてほしいと願っています。そのため、衣装をオープンワールドでより良く表現するために、私たちは現実世界の膨大な材質や服飾工芸を分析・調査し、最終的にゲーム内に再現しました。例えば、セーターの起毛感、スパンコール、特殊な編み目のテクスチャなどです。

先ほど言及したセットコーデ「秘せし祈りの調べ」を制作する際、その極上のラグジュアリー感を表現するため、私たちは現実のファイアの層の論理を参考に開発を行い、現実のダイヤモンドの光の屈折効果を再現しました。刺繍もゲーム内で大量に使用されています。セットコーデ「浮生を渡る」では、一般的な刺繍のステッチに加えて、襟や袖口に「盤線繍」を交差させて使用し、豊かさと立体感をさらに高めました。生地の表現効果を高め、さらに遠近両方でのテクスチャの表現効果を両立させるため、私たちは現実の布の織り方の論理に基づき、布のテクスチャの反復アップグレードを何度も行いました。

オープンワールドの豊かな環境は、衣装により多くの展示空間を与える一方で、課題ももたらしました。衣装の動的な表現を生き生きと自然なものにしつつ、スタイリングの美しさと幻想さを保つため、チームは非常に多くの的を絞ったコンテンツを制作しました。

例えば、セットコーデ「涙影は潮に落ちて」のリボンには、布の物理演算と骨格物理演算の混合ソリューションを採用し、さらに適応型の動的制御システムを加えました。走る動作の時は、風になびくシルクのような滑らかさを与え、静止して立っている時は、形態制御によってリボンが衣装の元の形を保ち、「水中にいるような」優雅な静止状態を維持できるようにしました。

また、衣装に能動的に揺れてなびく動きを表現させる必要があることもしばしばあります。通常の物理演算や風の効果では表現を満たせず、さらにパフォーマンスの制限により骨格数も限られています。そこで、アートとプログラムTAが共同で主動的動的揺れ布・リボンシステムを開発・統合し、このような複雑な動的効果の課題を解決しました。静的な材質であれ、動的な表現であれ、私たちは現実の論理に基づき、ゲーム内での芸術的な処理を組み合わせることで、リアルで繊細、かつ美しく幻想的な感覚の実現に努めています。

以上が今回の共有内容のすべてとなります。ご清聴ありがとうございました。皆様がご自身だけの夢を創り出せることを願っております。そして、美を発見したいと願う皆様と『インフィニティニキ』でお会いできるのを楽しみにしています。というわけで、こちらは『インフィニティニキ』のSteamページになりますので、皆様ぜひご覧ください。ありがとうございました。

インフィニティニキ』は、PC(Windows/Steam/EpicGameストア)/PS5/Android/iOS向けに基本プレイ無料で配信中。

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