オープンワールド化で「ぼくなつ」の課題を解決した『なつもん』すごい。『レムナント2』は緩急がいい。『DaD』ライクな『Starsiege: Deadzone』が良い。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。399回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。399回目です。サンキューキュー!


グルグルシューター


今週は、ツインスティック・シューティングゲーム『Roto Force』を少しプレイ。本作では、円形や四角などのアリーナステージにて次々に現れる敵を倒し、最後に現れるボスの撃破を目指す。ナメクジのような見た目をした主人公=自機はステージの縁を移動可能。すると、主人公が常に画面下側に位置するようにステージが回転する。武器は連射の効くショットのほか、ステージをクリアすることでワイドショットやボムランチャーなど異なる性能のショットがアンロックされていく。

ステージはかなり狭く、一方で敵は多彩かつ激しい攻撃を仕掛けてくる。主人公は任意の方向にダッシュが可能で、これを駆使した立ち回りがかなり重要。敵の攻撃を見極め、より安全な場所へと飛び回ってステージをグルグル回すゲームプレイは、難易度は高めだけれどほかにない楽しさがある。主人公はインターンで、上司の気まぐれ任務に振り回されているという世界観も良い感じ。
by. Taijiro Yamanaka


なにからなにまでほどよい


先週早期アクセスでリリースされた基本無料タイトル『Starsiege: Deadzone』をプレイ。本作は『Escape from Tarkov』や、『Dark and Darker』ライクなオンラインPvPvEタイトルなのですが、薄暗い宇宙ステーションが舞台となっており、SFホラーなエッセンスが作品のシステムとピッタリマッチしています。

そして本作、こういった他のPvPvEタイトルと比べるとライトめなつくりで、個人的にはかなりほどよい。絶対に失われることのない初期装備のハンドガンとアーマー。スキャンや、シールド、味方蘇生などのアビリティシステム。しっかり狙えば簡単に倒せるが囲まれると厄介なエネミーなど、ハードコアな部分をオミットしてライトに遊べるように工夫されています。

じゃあ簡単かと言われるとそうでもなく、入ったら一発で死んでしまう範囲システムや、なかなか探索しないと出てこない脱出地点など、『Dark and Darker』にあったような探索のドキドキ感は据え置きです。また、プレイヤー同士の戦闘も『APEX Legends』のようにアビリティや地の利を活かした奥深いものになっており、やられたら全ロストの危機感もあいまって非常にスリリング。些細な音にさえ敏感になるドキドキのソロプレイと、仲間を信じて連携し脱出を目指すチームプレイでは楽しさが全く違うので、そこも好きなポイント。

早期アクセスということもありマッチのラグさや、ゲームのバグなども見受けられますが、それでも比較的ライトに楽しめるのであまり気にせずズンズン遊べます。もうちょっとアジアサーバーの人口が増えてくれればマッチングの待機時間も減るので、みなさんぜひ遊んでください……!
by. Tamio Kimura


罪悪感に苛まれる瞬間


今週もまた時間をみつけては『ピクミン4』を遊んでいました。Xボタンでの突撃や、解散しての単独色行動、オッチンとの分担作業など。かなり効率よくマップを徘徊して、お宝を集められるようになっています。しかし、今週は初となる「置き去り」事件が発生してしまいました…

ご存じの方も居られるでしょうが、「ピクミン」シリーズは日が暮れるまでにピクミンを回収しなければなりません。回収し忘れると、残されたピクミンは置いてきぼりに。プレイヤーとオニヨンが去った後、地面をワタワタと走り回りながら、原生生物に一匹ずつ着実に捕食されていきます。

私が最初に置いてきぼりにしてしまったのは青ピクミン二匹。彼らが捕食されてしまうシーンは、プレイヤーの罪悪感を誘うようにズームアップで解像度増し増し。まるで開発側から「これは君の責任だ!君がもたらした被害だ!」と言わんばかりに、無抵抗のピクミンたちが無残にも食われていくのを、眺めることしかできません。

戦闘での死亡とは違い、置いていってしまった結果の死亡はなんだか「ムダに死んでしまった」感が強くて心に来ます。そして画面に表示されるのは追い打ちをかける「今日は2人のピクミンが時間経過で死亡してしまいました。リスタートしますか?」的な文言。そんなに私の心を揺さぶらないでくれ……。
by. Mayo Kawano


魔界堕ちのラズリエル


今週は、『魔界堕ちのラズリエル -Lazriel: The Demon’s Fall-』を遊んでいました。本作は、魔界に落ちた天使が天界を目指して塔を登る、デッキ構築型のローグライク作品です。本作では攻撃やドロー、特殊行動などの書かれたカードを使って塔を攻略します。大きく分けて、カードパワー控えめの天使のカードと、単純に強力な悪魔のカードが存在しています。悪魔のカードはいずれも強力ですが、使い捨てかつ使用時にカルマが蓄積。あまり悪魔の力に頼っていると、天使の主人公の身体が変異して、闇堕ちてしまいます。そんなわけで、本作では天使を闇堕ちさせたりさせなかったりしながら、塔の頂上を目指すわけです。なお、本作はデッキ構築型ローグライクですが、ローグライク(不思議のダンジョン)系のシステムにデッキ構築を持ち込んだ仕組みになっています。

難易度はほどよく抑えられている印象です。使い捨てではあるものの、窮地の打開策になる悪魔のカードは入手機会が多め。恒久的に使える強力な堕天使カードの存在も含めて、気軽に遊べる難易度に調整されていました。ただし本作はそれだけでなく、闇堕ち要素がゲームプレイに一味加えています。ローグライクは選択の連続ですが、強力なカードへ主人公の強化にも影響するデメリットを付与。悪魔の力に頼ると堕ちる主人公の状況が、ローグライクのジレンマに重なって表現されていたように思います。
by. Keiichi Yokoyama


ゆる厳しい


『レムナント2』を遊んでいました。最低難易度「サバイバー」で遊んでいますが、それでも気を抜くとピンチに陥る難しさ。回避のタイミングに慣れるまでは緊張感のある攻略が続きそうです。初期のアーキタイプは迷いながらもガンスリンガーを選択。比較用に調教師でも少し遊びました。ガンスリンガーは弾薬周りで苦労しない能力が揃っている一方、調教師は範囲効果バフなどがあり犬が強い。まだ2種類を軽くしか触っていませんが、近接攻撃の使いどころなども違い、アーキタイプごとに個性が際立ってそうです。

序盤を遊ぶ限り、本作の緩急のバランスに魅力を感じています。雑魚敵をサクサクと雑に倒す気楽さ・爽快感と、たまに出てくる強敵をスキルや武器モッドを絡めて倒す緊張感。またストーリー周りはなんだか難解なので割と読み飛ばしていますが、これも気楽に遊べている一因かもしれません。ゆるく遊べるの大事。

ただ運悪く最初のワールドでギミックだらけのエリアにたどり着いてしまい、謎解きやらトラップやらで立ち往生。特に即死トラップからチェックポイントが微妙に遠いのはやや気になりました。横道だったものの、後回しにしたくないので意地になって小一時間泥沼にはまる結果に。攻略中はイラっとしていましたが、ギミック自体はどれもひと捻りあり、報酬も豪華だったので結果的にはほんのり満足感を得られました。飴と鞭の使い方が上手い。
by. Hideaki Fujiwara


『ブレワイ』みもなくはない


オープンワールド夏休みゲーム『なつもん! 20世紀の夏休み』をプレイしてます。そして、面白く結構驚いてます。「ぼくのなつやすみ」系譜っぽい作品はいろいろ出てますが、今作はオープンワールド化することで、この手のジャンルの弱点を克服していて面白い。「ぼくなつ」系といえば、雰囲気やシステムはいいが、移動が面倒になりがち。で、本作では登りや走りを導入していて、移動ルートが多彩で楽しい。泳ぎもできるのもいい。まただれがちなテンポ問題も、演出簡略化のほか、流れる時間の速さ変更が可能で、自分のペースにできることも利点。

自由度とテンポの面を改善しつつも、なつやすみゲー特有のフレイバーや収集の楽しさがちゃんと担保されていて、没入感が高く驚いてます。探索の動機づけや演出、イベント、テキストなども豊富ですし、遊べば遊ぶほど、よくできてると感心するばかり。Nintendo Switchのオープンワールドでありがちな、フレーム落ちもあまり遭遇しないのも良い。遊びやすさは全般快適。

巷では、壁登り含めアクロバティックなプレイが可能なことにより「ジェネリックブレワイ」と評されているようで。そうした点もぼちぼちありつつ、ちゃんとオープンワールドぼくなつとして快適に、かつ熱中できるように設計されていて、感銘を受けています。かなり面白い。ただ、スケールが大きいオープンワールドではないので、期待値はほどほどがいいかもしれません。
by. Ayuo Kawase

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