『MTG』『D&D』の大手ハズブロ、好調の裏で「複数のゲーム開発中止」、約91億円の減損。大作ゲームも出すけど、投資には“ブレーキ”

ハズブロ(Hasbro)は現地時間の7月21日、2026年第2四半期の決算を発表した。全体としては好調な一方で、デジタルゲーム部門では減損も計上されている。

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米国のゲーム・玩具会社のハズブロ(Hasbro)は現地時間の7月21日、2026年第2四半期の決算を発表した。前年比で売上高は16%増加し、営業利益も14%拡大しており、全体としては好調だという。一方で、デジタルゲーム部門では一部のプロジェクトが中止されたとして減損も計上されている。

ハズブロはアメリカ・ロードアイランド州に拠点を置く大手おもちゃメーカーだ。デジタル・アナログを含めた著名ゲームのIPを多数保有しており、たとえば『モノポリー』や『人生ゲーム』といった著名ボードゲームのほか、「G.I.ジョー」や「マイリトルポニー」といった人気トイのシリーズの権利を所持。また『マジック:ザ・ギャザリング』や『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で知られるウィザーズ・オブ・ザ・コースト社を子会社として保有・運営している。

そんなハズブロは現地時間の7月21日、2026年第2四半期の決算を発表した。それによると、前年同期比でハズブロ社の売上高は16%増加し、約11億4000万ドル(約1860億円)を記録。営業利益も12%成長し、約2億5300万ドル(約412億円 )の黒字となった。部門別の売上では『マジック:ザ・ギャザリング』が特に好調で、前年同期比32%の売上高増加を見せる成長で決算全体を牽引したという。

全体の決算は好調だったものの、一方デジタルゲーム部門においてはポートフォリオの再編がおこなわれたとして、約5600万ドル(約91億円)の減損損失が計上されている。決算説明会でおこなわれた経営陣の説明によると、2028年以降にリリースを予定していた複数のデジタルゲームの開発を中止しており、そのことを受けて今回損失として計上したとのこと。

『EXODUS』

同社は今年5月、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を題材とする企画初期段階にあった新作ゲームの開発中止を発表しており、このほかにも未発表のプロジェクトの中止があったものと見られる。こうした計画の見直しが減損損失という形で決算に反映されたようだ。なお、2027年リリース予定のSFRPG『EXODUS』およびオープンワールドARPG『Warlock: Dungeons and Dragons』は今回の再編の影響を受けておらず、予定通り来年発売される予定とのこと。

ちなみに、2023年に発売され大ヒットした『バルダーズ・ゲート3』は、ハズブロからライセンスを受けてLarian Studiosが開発した作品で、シリーズの権利はハズブロが所有している。ハズブロは同シリーズの新作を作ることに前向きな姿勢を示しており、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの社長兼ハズブロのデジタルゲーム部門の統括を務めるJohn Hight氏は2025年8月、The Game Businessによるインタビューにて「もちろん後継作は作る(of course, we’re going to do a successor)」と語っていた。一方、Larian Studiosは同シリーズから離れる意向を明らかにしており、新作の開発を担当するスタジオなど具体的な計画は不透明な状況となっている。

『バルダーズ・ゲート3』

ハズブロCEOのChris Cocks氏は今回の決算説明会で質疑応答をおこない、『バルダーズ・ゲート3』が大成功を収めたことに改めて言及。先述した『EXODUS』と『Warlock: Dungeons and Dragons』を挙げて今後も大作デジタルゲームをリリースしていく予定としつつも、リスクを抑えるために共同パブリッシングやライブサービス型ゲームの比重を高めていく予定だと話した。開発もより低コストの地域へシフトし、デジタルゲーム部門への投資額を段階的に引き下げていく計画だという。

詳細は不明ながら、同社ではデジタルゲーム分野における戦略の見直しが進められているようだ。大きな期待を集めつつも目立った発表がない、『バルダーズ・ゲート』シリーズ新作に及ぼす影響も気になるところだろう。ポートフォリオ再編がおこなわれているハズブロの今後の展開が注目される。

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Akihiro Sakurai
Akihiro Sakurai

気になったゲームは色々遊びますが、放っておくと延々とストラテジーゲームをやっています。でも一番好きなのはテンポの速い3Dアクションです

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