PS5『Marvel’s スパイダーマン2』にてマイルズ家の「国旗間違い」発覚し、修正へ。キューバ国旗とプエルトリコ国旗を混同


ソニー・インタラクティブエンタテインメントは10月20日、Insomniac Gamesが手がける『Marvel’s Spider-Man 2』を発売した。本作において主人公の家に飾られている国旗が「間違っている」ことがユーザーにより報告された。主人公の設定とは関わりのない、見た目のよく似た別の国旗が用いられており、開発元は修正を予定しているとのこと。


『Marvel’s Spider-Man 2』は、マーベル・コミックのヒーロー「スパイダーマン」が主役のオープンワールドアクションゲームだ。『Marvel’s Spider-Man』および『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』(以下、Miles Morales)の続編となる。本作でも舞台はニューヨークながら、マップの規模は前作の約2倍に拡大。スパイダーマンの活動範囲はマンハッタンだけでなくブルックリンやクイーンズ地区にも広がっている(PlayStation.Blog)。また本作では、ピーター・パーカーとマイルズ・モラレスの二人のスパイダーマンが主人公。メインストーリーなどを除くほとんどの場面で、二人を切り替えながら遊ぶことも可能となっている。

マイルズはアフリカ系の父とプエルトリコ系の母をもつ人物だ。『Marvel’s Spider-Man』の物語においてスパイダーマンとしての能力を獲得。『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』では主役として登場。母の地元であるハーレム地区に引っ越した彼が、新人スパイダーマンとして街の危機に挑む物語が描かれた。


本作において、そんなマイルズの自宅に飾られた国旗が「間違っている」ことが報告されている。マイルズの自宅内のシーンにおいては、廊下に飾られた国旗を確認可能。赤い三角形の中に白い星、青と白のストライプ模様の国旗だ。こちらの国旗はマイルズの母がルーツをもつプエルトリコ……ではなくキューバの国旗となっている。

プエルトリコとキューバはいずれも過去にスペインの植民地であり、共同戦線での独立運動を経てスペインからの独立を果たした国だ。そうした背景もあってか国旗のデザインが同じであり、違いはストライプと三角形部分の赤色と青色が入れ替わったような配色となっている。


よく似たデザインということもあり、開発元は二つの国旗を間違えてしまったようだ。ユーザーからの指摘に対して、スタジオのコミュニティ・マーケティング部門ディレクターJames Stevenson氏はまもなく修正予定であると報告している。今後はマイルズのルーツと同じプエルトリコ国旗が飾られるようになるだろう。


なおマイルズの実家は『Miles Morales』でも登場。国旗を含むオブジェも複数飾られており、これらはきちんとプエルトリコ国旗になっていた。そのほか、自宅内に限らずプエルトリコの出自を感じさせる細やかな作り込みが見られる点は評価を受けていた。たとえばマイルズと母が話す際のスペイン語はプエルトリコ系ニューヨーカーのアクセントを忠実に再現しているという(Real Sound)。またクリスマスのディナーシーンにおける食膳から、ハーレム地区における店の並び方に至るまで、さまざまな点が再現されていたそうだ(Newsgeek)。

新作においても引き続きマイルズと母のスペイン語での会話シーンが登場。そうしたプエルトリコ文化の再現も受け継がれた中でマイルズの自宅も刷新されたものの、目に付きやすい大きな国旗を誤ってキューバ国旗にしてしまう事態が起こったようだ。近日配信予定とされるアップデートにて修正されることだろう。

『Marvel’s Spider-Man 2』は、PS5向けに発売中だ。