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新型Steamコントローラーをいち早く触ったら「尖りすぎコントローラー」から「優秀コントローラー」に進化していた。先行ハンズオンで見えた機能性と汎用性
今回弊誌は、発売に先駆けて新型Steamコントローラーに触れる機会をいただいた。本稿では、旧型からの進化といった側面から、新型Steamコントローラーの感触と実力をお伝えしていく。

Valveは昨年11月13日、新型「Steam Controller(Steamコントローラー)」を発表した。発売は5月5日で、国内向けにはKOMODOより展開予定だ。今回弊誌は、発売に先駆けて新型Steamコントローラーに触れる機会をいただいた。本稿では、旧型からの進化といった側面から、新型Steamコントローラーの感触と実力をお伝えしていく。
新型Steamコントローラーのスペックについては、公式サイトにて詳細が明かされている。大きな特徴としては、旧型でトラックパッドに統合されていた右スティックと十字キーが独立したほか、2面のトラックパッドがコントローラー下部に配置。また、重量についても旧型よりやや軽く・小さくなっている。無線ドングルとUSB有線接続ではなく、「Steam Controller Puck」と呼ばれる、無線ドングルと充電ドックを統合した機器でゲームを遊ぶデバイスとの接続をおこなう点も特徴だ(引き続き直接有線接続も可能)。

「異形」の旧型から脱皮したフォルム
実際に新型に触れてみると真っ先に実感するのが「軽い!持ちやすい!」という印象だ。重さについてはあくまで筆者の記憶との比較となるものの、電池を挿入した旧型よりも遥かにずっしり感が軽減されている印象だ。何よりも大きいのは、旧型の異様なデザインからの一変だろう。というのも、旧型Steamコントローラーは、メインとなる大型タッチパッド2枚を中心にコントローラー全体が窪んでいる、かなり尖ったデザインとなっていた。

このデザインはタッチパッド中心の操作を助けてはいたものの、ボタンの押し辛さやグリップした際の違和感は否めなかった。新型では、一般的なコントローラーのようにボタン・スティックが前面に張り出しており違和感は皆無だ。無難に持ちやすい形状と重心設計が、体感的な重みの軽減にも役立っているのだろう。また、旧型のもっとも革新的だった部分であり、そして最大の弱点でもあったトラックパッドは、新型ではコントローラー下部に無理なく2枚整列している。
問題のトラックパッド、最高の位置を見つける
旧型Steamコントローラーは、Valveの「革新的なことをやる」というマインドを色濃く反映した、当時として画期的なコントローラーであった。十字キーと右スティックを廃し、それらはタッチパッドに統合。ジャイロセンサー機能も備えていた。DualSenseも登場していなかった2015年当時、コントローラーへタッチパッドを採用し、しかもそれに十字キーとスティックの役割もやらせようという発想は驚きをもって迎えられた。実際に、「コントローラー上でタッチパッドによる繊細なマウス操作ができる」といったメリットもあり、新しいPCゲームのプレイスタイルを提示したことは間違いなかっただろう。
しかし、新時代のコントローラーとして鳴り物入りでデビューした旧型Steamコントローラーは、なかなかの難物でもあった。というのも、操作しづらかったのである。大型のタッチパッドも、特殊なコントローラー形状と相まって、頻繁に操作していると普段使わない筋肉が疲労してくる。また、革新的な入力方法ゆえ、遊ぶタイトルによっては自分で操作方法をこまかく調整し、快適なコンフィグを作り上げる必要もあった。旧型は、「普通のコントローラーの方が便利で遊びやすい、でも革新的で面白い」という尖ったデバイスだったのだ。

そして新型はというと、トラックパッドの革新性は保ったまま、利便性も手に入れることに成功している。トラックパッドは四角くコンパクトになり、親指で無理なく自在に操作できる下部に配置。どことなくSteam Deckのモニター部分を抜いたような配置になっており、そちらでの経験も活かされているのだろう。

環境整備もバッチリ、接続してすぐ使える
また、本稿執筆時点でもSteam入力との連携はバッチリで、さまざまなSteamタイトルで特別な設定をすることなくそのままプレイできた。これも旧型との大きな違いだろう。トラックパッドについても、Steam入力の進歩のおかげもあり、ちょっと設定を変えれば望む操作へと変更できる。「移動はスティック、トラックパッドでマウス操作」といった操作方法も実現しつつ、通常操作も両立できる。旧型で仇となったトラックパッドの革新性が、ここへ来て完全に花開いたといえるだろう。
そのほかにも、新型を好きになれるポイントはいくつかある。充電ドックと無線ドングルを兼ね備えた「Steam Controller Puck」は、Steamコントローラーの背面に磁石でカチッとくっつく仕組み。これが秀逸で、有線接続しても剥がれ落ちることはなく、無線に切り替えたい時にはサッと外すだけでよい。ケーブルの存在を感じなくなり、充電も手軽な嬉しい設計だ。

また、スティックは両方とも「タッチ操作」にも対応している。押し込みとはまた別に、静電容量式で「スティックに触れたこと」を検知してくれるわけだ。こちらもSteam入力でカスタマイズでき、面白い操作に利用できそうだ。また、グリップ背面には2機のグリップセンサーが搭載されており、こちらでジャイロ操作を制御したりできる。背面に配置された4つのグリップボタンも、旧型の硬めだったグリップボタンから一変し、前面での操作をおこないながら無理なく押せる調整となった。
革新性や美点はそのままに、優等生へと華麗に脱皮
新型Steamコントローラーに触れる機会を頂いた時、正直にいって筆者のなかで「怖いもの見たさ」の側面もあった。それほどに、旧型Steamコントローラーは強烈で個性的なデバイスだったのだ。しかし、実際に新型を利用してみると、旧型の革新性や美点をそのまま大切に残しつつ、あらゆる人に使いやすく、利便性に富んだ高機能コントローラーという印象が揺るぎないものとなった。旧型の勇姿を心に刻みつつ、この新型Steamコントローラーがどのようにユーザーに親しまれるか、楽しみにしている。
新型Steamコントローラーは、5月5日に発売予定。国内向けにはKOMODOから展開予定だ。
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