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『シャングリラ・フロンティア』のゲーム『シャンナナ』は“クソゲーじゃない”、しかしよくあるゲームでもない。片手で遊べる「MMOレイドやってる感」濃縮ゲーム
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『シャングリラ・フロンティア』といえば、頭によぎるのは“クソゲー”というワード。しかしそのゲーム化である『シャングリラ・フロンティア ~七つの最強種~』を試遊したところ、ある意味原作再現ともいえる、“クソゲーではないゲーム”に仕上がっていた。しかし平凡なゲームともひと味違う、「『シャンフロ』らしさ」を濃縮したゲームとなっていた。
『シャングリラ・フロンティア ~七つの最強種~』(以下、シャンナナ)は、ネットマーブルが手がけるスイッチバトルRPGだ。対応プラットフォームはPC/iOS/Androidで開発中。2022年7月に制作が発表された本作は、原作『シャングリラ・フロンティア』の世界を忠実に再現しつつ、ゲームオリジナルとなる外伝シナリオの追加など、さらに拡張された形でのゲーム化となっている。
本作の原作となる『シャングリラ・フロンティア ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』は、硬梨菜氏による小説だ。小説投稿サイト「小説家になろう」にて現在も連載中であり、不二涼介氏によってコミカライズ化もされている。
本作の舞台は、フルダイブ型VRゲームが主流となった少しだけ先の未来。進化したVR技術にゲーム内容が追いついていない、いわゆる“クソゲー”と呼ばれる作品が大量に生産されていた。そんなクソゲーを愛する「クソゲーハンター」こと主人公の「陽務楽郎」は、とびきりのクソゲー『フェアリア・クロニクル・オンライン』をクリアして、燃え尽きてしまっていた。
そんな折に、行きつけであるゲームショップの店主から「クソゲー以外もやってみたら?」と勧められ、登録者3000万人を誇るフルダイブ型VRゲーム『シャングリラ・フロンティア』をプレイすることになる。こうして「神ゲー」と評される『シャングリラ・フロンティア』の世界で、主人公はプレイヤー「サンラク」として新たな戦いへと身を投じるのであった。
このたび弊誌は、本作を試遊プレイする機会に恵まれた。果たして本作はクソゲーなのか神ゲーなのかを見極めながら、パーティー戦闘の面白さに特化した戦闘システムを体験して感じたことを、『シャンフロ』に初めて触れる筆者の視点でお伝えしていきたい。なお本稿における本作の説明は、それぞれ試遊版における仕様となるため留意してほしい。

これはクソゲーではない
本作で舞台となるのは、クソゲーの世界ではなく神ゲーと呼ばれる『シャングリラ・フロンティア』の広大な世界。主人公の「サンラク」こと「陽務楽郎」をはじめとしたキャラクターたちは、3Dカートゥーンスタイルで描かれており、ムービーシーンやカットシーンでするすると心地よく動いてくれる。立体感のあるクリアな3Dモデルにカートゥーンスタイルを合わせることで、リアル過ぎない親しみやすさがあり、ゲームならではのキャラクターの魅力を引き立たせている。
主人公「サンラク」のゲーム内アバターは、青い鳥の頭に短パンを身につけているだけという何とも奇天烈な格好だ。筆者としては3Dで滑らかに動く「サンラク」に少しおののいてしまったのだが、ムービーシーンでの攻撃の迫力や、自身に満ち溢れた言動から、なぜか頼もしさを感じてしまう。これは強者ゆえの服装なのか。そんな「サンラク」は、『シャングリラ・フロンティア』内で出会った新たな仲間たちとパーティを組むことになる。愛するクソゲーで培った経験を武器にして、原作に登場するユニークモンスター「七つの最強種」と対峙していくのだ。

スイッチバトルRPGと銘する本作では、4人パーティを編成し、戦闘キャラクター2人、待機キャラクター2人といった2選手交代制で戦っていく。バトルが始まるとキャラクターたちは自動で移動し、敵へ攻撃を仕掛けていく。必殺技は、使用したいキャラクターのアイコンを軽くスライドさせるだけで発動が可能。本作は、キャラクター移動や通常攻撃にプレイヤーの操作が必要ないため、片手でゲームを楽しむことができるのだ。電車での移動中やちょっとした空き時間のプレイにも最適だろう。
なかなか軽快で面白いプレイ感だと思いながら、鮮烈なエフェクトで繰り広げられるバトルを見守っていると、先に戦っている2人のHPが徐々に少なくなってくる。ここで本作の特徴となる「キャラクタースイッチ」システムの登場だ。待機しているキャラクターのスイッチゲージが溜まると、戦闘中のキャラクターと交代することができる。また敵の攻撃が光ったときに、タイミングよくスイッチすることで、パリィを発動することも可能だ。スイッチバトルRPGと銘打たれているだけあって、“キャラクターの交代”に特化したバトルが本作の特徴となっている。

特にキャラクタースイッチによる連携技は、本作における醍醐味の一つだ。このシステムの爽快感だけで、本作はクソゲーではないと言い切れるほどに楽しい。キャラクターたちが敵にダメージを与えていくと、各キャラクターの連携タイプに対応したアイコンが画面上に現れる。敵の弱点となるコアのようなものだ。表示された連携タイプに対応するキャラクターをスイッチし、攻撃をさせることでアイコンを破壊することができる。そうしてアイコンをすべて破壊することで、敵をブレイク状態に追い込めるのだ。
このキャラクタースイッチによる連携技が、パーティー全員で敵を圧倒していく団結感や共闘感をプレイヤーに与えてくれる。また、何度もブレイクをしてブレイクカウントを減らすと、強力な特殊攻撃が発生。次々と表示される連携タイプに合わせながら、素早くスイッチをして連続コンボを叩き込む連携技では、キャラクターたちの生き生きとした一撃を見ることができる。

冒頭で述べたように『シャングリラ・フロンティア』といえば“クソゲー”というキーワードも目立つ作品ながら、作中のゲーム『シャングリラ・フロンティア』はクソゲーではない。『シャンフロ』の本当の持ち味は、「サンラク」が持ち前の経験から敵をどうやって倒すかを試行錯誤して、仲間と分担しながら攻略方法を読み解いていく、まさに実際にMMOのレイド戦を攻略する際のような展開にあるだろう。『シャンナナ』のキャラクタースイッチは、そんな役割分担や連携を的確にゲームに落とし込んだシステムとなっていた。
また本作では、原作で登場するおなじみのキャラクターや、登場はしたものの戦闘スタイルやキャラクターの掘り下げがなかったキャラクターたち、また本作オリジナルキャラクターが原作者監修のもとでブラッシュアップされ、新たに参戦する。このキャラクタースイッチシステムは、キャラクターたちによる多彩な攻撃やカットイン演出とも相まって、各キャラクターの魅力が相殺されないように作られているとも感じた。

「サンラク」一人ではない、仲間たちと挑む冒険の旅
今回、『シャングリラ・フロンティア ~七つの最強種~』を試遊して、片手一つでプレイできる手軽さや、パーティ戦闘の臨場感をソロプレイでも味わえる魅力について触れることができた。プレイ難易度も気軽に楽しめる程度にまとめられており、総じて本作はまったくクソゲーではなかった。むしろマルチプレイでなくても、キャラクター同士の息が合った戦闘やチーム編成で戦う意味を十分に体験できたのは新感覚でもあった。
今回の試遊ではストーリーについてはまだまだ序盤といったところまでしか知ることはできなかった。原作を忠実に再現した本編ストーリーや、原作者監修の外伝ストーリーなど気になる展開も待っているので、本作から『シャンフロ』の世界に足を踏み入れるのも良いかもしれない。
『シャングリラ・フロンティア ~七つの最強種~』は、PC/iOS/Android向けに開発中だ。
■「シャングリラ・フロンティア」ポータルサイト https://shangrilafrontier.com/
©硬梨菜・不二涼介/講談社
©硬梨菜・不二涼介・講談社/『シャングリラ・フロンティア』製作委員会・MBS
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