期待の新作バトロワ『アーケロン』初心者チームでFENNEL主催カスタムマッチに挑んだら、“意外と勝てるかも”から秒速で全滅した。新要素で「脱初心者」までは快速、しかし猛者はガチで強い

『アーケロン』のカスタムゲーム「FFL Arkheronβ」に初心者とチームを組んで“特訓”を経て出場し、戦いの厳しさを味わった。

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国内ではDRIMAGE JAPANが運営する新作バトルロイヤル『アーケロン(Arkheron)』のクローズドベータテスト(CBT)が、PC(Steam)向けに開催中だ。テスト期間は7月27日16時まで。

『アーケロン』は、3人1組、最大45人のプレイヤーが巨大な塔を舞台に生き残りを競うチーム制バトルロイヤルである。メインモード「アセンション」では、フィールド上に落ちている装備アイテムを集めながら各階層を探索。限られた生存枠を巡ってほかのチームと争い、塔の最上階を目指していく。

CBT期間中には、eスポーツチームFENNELと共同で、最大180人規模のユーザー参加型カスタムゲーム「FFL Arkheronβ」や賞品付きミニ大会「First Ascent」も開催されている(関連記事)。

今回筆者は、本作を遊び始めたばかりの友人とチームを組み、「FFL Arkheronβ」へ参加した。事前に新モード「スパイアーズ」で練習し、何度か勝利も経験。装備やキャラクターの知識も増え、少しずつ連携らしきものも形になっていた。

これなら、アセンションでもそれなりに戦えるのではないか……そんな淡い自信は、長く本作を遊んできたプレイヤーたちによって、あっという間に粉々にされた。より強力な装備と洗練された連携を前に、何もできないまま蹂躙されていく。

それでも、カスタムゲームを終えたあとに残ったのは悔しさだけではなかった。ボイスチャット越しに声を掛け合い、混乱し、笑い、敗北の理由を考えて次の試合へ進む。その一連の時間こそが、今回もっとも印象に残った部分だ。

本稿ではカスタムゲームでの体験を通じて、ボイスチャットによる連携や新たな学習機能が、“わけもわからず負ける”時間をどのように“負けても次へ進める”時間へ変えていたのかをお伝えしたい。


エターナルとスパイアーズが、「わからない」の足場になる

まず印象的だったのは、数時間遊んだだけの友人が、いつの間にか本作のキャラクターにあたる「エターナル」の名前をほとんど覚えていたことだ。

『アーケロン』では、フィールド上で同じ名前をもつ4つの装備を集めると、それらに対応するエターナルへと変身できる。エターナルごとにタンクや遠距離攻撃といった方向性がはっきりしており、変身後は強力なエターナルスキルも使用可能。見た目にも性能にも強い個性がある。

友人が意識して名前を暗記していたわけではない。装備を拾うたびに「ペネロペ装備が出た」「リンシを目指せそう」と名前を読み上げ、目指すビルドを相談しているうちに、自然と覚えていたのである。複雑な装備効果やビルドを最初からすべて理解できなくても、まずはエターナルという完成形を目印にできる。「このキャラクターになりたい」というわかりやすい目標が、大量の装備を覚えるための入口になっているわけだ。

もちろん、実際の試合で目当ての装備がすべて揃うとは限らない。バラバラの装備を組み合わせたビルドに敗れ、エターナルへ変身することが必ずしも最適解ではないことも、遊ぶうちにわかってくる。それでも最初は目指す完成形が見えているだけで、何を拾えばよいのかという判断がしやすくなる。

また、カスタムゲームの前に3対3で戦う新モード「スパイアーズ」で練習したことも大きかった。

通常のバトルロイヤルモードであるアセンションと比べて、スパイアーズは戦闘までの準備が短い。序盤のファームや長距離の移動を経ることなく、さまざまな装備を実戦形式で試しながら、集団戦やビルド構築に集中できる。

なお始めたてのプレイヤー向けにはチュートリアルから一歩踏み込んで戦闘や装備選択を学べる「ラーニングスパイアーズ」も用意されている。トレーニングモードとアセンションしかなかった以前と比べて、“何もわからない”状態から一歩進むための足場が増えていた。


声を掛け合うと、試合に筋道が生まれる

スパイアーズでの練習を経て、筆者たちはカスタムゲームへ参加した。以前にひとりでアセンションを遊んだときと大きく異なっていたのは、当然ながら、味方とすぐに意思疎通できることだ。

宝箱を開ければ、「この装備が出た」「そっちで使わないか」と声が飛び交う。欲しい装備の情報を共有し、敵を見つければ位置を伝え、戦うか逃げるかをその場で相談する。装備のランダム性が高いぶん、ファーム中にはハクスラを複数人で遊んでいるような賑やかさも生まれていた。

本作は試合展開が非常に速い。定型文やピンによるコミュニケーションも用意されているものの、状況や意図を即座に伝えられるボイスチャットの効果は大きい。味方が何を考えているのかわかるだけで、目まぐるしく変わる戦況にも、かろうじて筋道が見えてくる。

ある試合では、序盤で味方のひとりが「リンシ」の装備をすべて揃え、早々にエターナルへと変身した。第一フロアではリンシの行動阻害スキルとボイスチャットによる連携がうまくかみ合い、ビーコンを巡る戦闘に勝利。第二フロアでは味方がダウンしたものの、壁を生成するスキルで敵を阻み、祭壇で通貨を支払って復活させることができた。その後は交戦を避けながら、無事に第三フロアへ到達した。

「アセンションでも戦える。いや、このまま踏破もあり得るのではないか」そんな高揚感に包まれながら話していた矢先、圧倒的な装備と洗練された動きをもつ敵チームに遭遇した。誰を狙うのか、逃げるのか、味方を助けるのか。声だけが慌ただしく飛び交うなか、筆者のチームは数秒で壊滅した。

呆気ない終わりで軽い放心状態になりつつも、試合後には「助けようとして全員が同じ場所に集まってしまった」などと、何が悪かったのかを話し合うことができた。連携がうまくいった喜びも、判断を誤って全滅した悔しさも、その場で共有できる。敗北がただの理不尽な出来事ではなく、次の試合で試すべき課題へと変わっていくのである。

なお、今回のカスタムゲームでは、ひとりやふたりで応募した参加者も、主催側が用意した「FFL Arkheron」Discordサーバー内でチームメンバーとボイスチャットを利用できる。あらかじめ一緒に遊ぶ友人がいなくても、即席のチームで声を掛け合える環境が整えられているわけだ。

友人と遊ぶ楽しさはもちろんある。しかしそれ以上に、誰かとコミュニケーションを取りながら戦うこと自体が、『アーケロン』の面白さを強く引き出しているように感じられた。


「わけもわからず負けた」で終わらせない

本作ははっきり言って難解だ。プレイヤーは最大6種類のスキルを使い分けながら、敵味方の位置や状態を追わなければならない。戦闘では「気絶」「凍結」「追放」など、強力かつ多彩なCC(クラウドコントロール)が入り乱れる。状況によっては、不死の怪物「デストロイヤー」まで戦闘に割り込み、戦場をさらに混乱させる。

さらに、拾った装備に応じてビルドや役割も変化する。本作はいわば、ヒーローシューターのキャラクター能力を装備として分解し、フィールド上にばらまいたようなゲームだ。試合中は“自分が何者なのか”というアイデンティティまで刻一刻と変化していく。

上級者は戦場の情報を整理し、仲間と狙いを合わせながら、手元の装備で瞬時に戦い方を組み直せる。だが初心者のうちは戦闘が苛烈になればなるほど、まだクールタイムが終わっていないスキルを連打したり、使用可能なスキルの存在を忘れたりと、頭と指がもつれるようにミスが頻発する。

初心者にとってのハードルは、依然として高い。一方でCBTでは、ゲーム内用語や装備、25種類以上存在するステータス効果を確認できる「ラーニング」機能が追加されている。試合中にも開けるため、倒されたあとに「なぜ動けなかったのか」「どんな効果を受けたのか」を調べることができる。

さらに一部のスキルには、特定のCCから抜け出せる「ブレイクアウト」効果も追加された。敗因を知る方法だけでなく、次にどう対処するかという選択肢も増えているわけだ。

もちろん、多数のCCを一瞬で判別するのは難しく、体力が減っていることに気づかないまま倒されることもある。状況を伝えるエフェクトや警告表示には、さらなる改善の余地があるだろう。それでも、難解な要素を削るのではなく、プレイヤーが理解し、対処するための手段を増やしている点は印象的だった。容赦ない負けを経験しても、「何をされたのか」がわかれば、それは次の試合で試すべき課題へと変わっていく。


“昇る過程”を楽しむ

カスタムゲームを通じて見えてきたのは、「何もわからず倒される」と「戦況を完全に理解して勝つ」の間に、いくつもの段階が用意されている現在の『アーケロン』の姿だ。

スパイアーズで操作を覚え、ラーニングで装備やCCの詳細を知り、ボイスチャットで装備や敵の位置を伝える。少しだけ連携に成功して喜び、上級者には容赦なく粉砕される。そして、何をされて負けたのかを調べ、次の試合でひとつだけ試してみる。

勝てるようになるまでには、まだ長い時間がかかりそうだ。しかし『アーケロン』では、その途中にある“勝てないけど楽しい”“難しいけど少しわかった”という瞬間も、すでにゲームの面白さになっている。

ボイスチャットで声を掛け合えば、混乱していた試合に少しずつ光が見える。敗北の理由を知ることができれば、次に何を試せばよいのかも見えてくる。その積み重ねが、プレイヤーの実力と、塔の中で生き残れるフロアを少しずつ引き上げていくのだ。

今回の「FFL Arkheronβ」は、勝利だけでなく、そこへ至るまでの“昇る過程”も楽しめることを強く実感させるイベントだった。

「FFL Arkheronβ」は7月17日から24日にかけて開催中。毎日2試合のカスタムゲームを楽しむことができる。各日の試合開始時刻は以下のとおりだ。

7月20日(月)~7月24日(金):21時開始(1日2試合)

また、CBT期間のゴールとして、賞品付きミニ大会「First Ascent」も7月25日、26日に開催予定だ。

最大180名が最大4部屋に分かれ、アセンションで競い合う。各日1試合がおこなわれ、各部屋で1位を獲得したチームには、Amazonギフト券1万5000円分が贈られる。賞品額は1チーム3名の合計となる。詳細は以下のとおりだ。

7月25日(土)~7月26日(日):24時開始(1日1試合)
※日本在住者限定
※25日の優勝プレイヤーは、26日の試合には参加不可

アーケロン(Arkheron)』のクローズドベータテストはPC(Steam)にて7月16日10時~7月27日16時まで実施中。SteamストアページにてPlaytestへの「アクセスをリクエスト」をクリックすることで、テスト開始時にSteamからメールで参加通知がおこなわれる。なおフライデーナイト・ファイツに参加していた場合は、事前登録は不要となっている。

「アーケロン(Arkheron)」ストアページ
Steam:https://store.steampowered.com/app/3333850

「アーケロン(Arkheron)」公式ホームページ:https://arkheron.drimage.com/ja/
「アーケロン(Arkheron)」日本公式X:https://x.com/ArkheronJP
「アーケロン(Arkheron)」日本公式YouTube:https://www.youtube.com/@ArkheronJP
「アーケロン(Arkheron)」公式Discord:https://discord.gg/arkheron

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Yusuke Sonta
Yusuke Sonta

『Fallout 3』で海外ゲームに出会いました。自由度高めで世界観にどっぷり浸れるゲームを探して日々ウェイストランドをさまよっています。

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