『Destiny 2』開発チームでは毎年「恋愛デートシム」を本気で作ろうとしていた。でもいつも却下され幻に

『Destiny 2』で試作されていた恋愛シムについて、当時のスタッフらによって詳細が語られた。

Bungieが手がけるMMO FPS『Destiny 2』では、社内のゲームジャムを通して恋愛シムが試作されていたことが明らかになっていた。そしてこのたび当時のスタッフらによって詳細が語られた。

『Destiny 2』は2017年にリリースされたMMOアクションFPS。プレイヤーは人類最後の都市を守るガーディアンとして、光の源である「トラベラー」を巡る物語を辿り、宇宙の脅威と対峙していく。DLCによる大型拡張を重ねてきたタイトルであり、2024年6月配信の「最終形態」にて長らく続いた光と暗黒の物語が完結。その後は「運命の境界」「反逆」のふたつの大型拡張が展開され、6月9日に最後のライブサービスコンテンツアップデートが実施された(関連記事)。

本作の10年にわたる運営の中では、さまざまなジャンルの要素を含んだコンテンツも実装されており、特に2023年には実験的なコンテンツが多数登場。「深淵のシーズン」では釣り要素が、「魔術のシーズン」ではデッキ構築要素が、「望みのシーズン」ではローグライク要素が登場していた。2024年1月に実施されたインタビューでは、そうした他ジャンルの要素の導入を積極的に模索していく姿勢が示された。そして、そこには恋愛シムも含まれるのかと問われ、リードナラティブデザイナーJonathan To氏が回答。Bungie社内ではゲームジャムが開催されており、恋愛シムのようなものも作られてきたことを明かしていた。

この幻の恋愛シムについて、今回2年越しに詳細が語られることとなった。元コミュニティマネージャーであるLiana Ruppert氏は6月23日、実際にチーム恋愛シムを作ったものの、経営陣は誰もロマンス要素やおふざけ要素を望まず、案は断固却下されたことを明らかにした。Ruppert氏によれば、ゲームは人気恋愛シム『Dream Daddy: A Dad Dating Simulator』風の作品だったといい、少しでも携われて楽しかったと話している。

またRuppert氏の発言を報じたXポストに対して、シニアナラティブデザイナーのRobert Brookes氏が引用リポストするかたちで補足。伝えられた恋愛シムは、Bungieが以前社内で開催していた「Carnival」というイベントを通して生まれたという。このイベントは、開発者が1週間で面白いプロトタイプを作るというゲームジャムだったそうだ。そのため、決して本格的なプロジェクトではなかったとのこと。とはいえ、Brookes氏らは毎年作った恋愛シムをちゃんと売り込んでいたそうで、何度も却下されながらも、毎年のようにプレゼンをおこなっていたようだ。

ところで、2022年には非対称対戦ホラーゲーム『Dead by Daylight』のスピンオフとして恋愛シム『Hooked on You』がリリースされたほか(関連記事)、2025年にはサバイバルクラフトゲーム『パルワールド』の新作として恋愛シム『ぱる♡わーるど! ~もう友達(パル)じゃいられない~』が発表され、リリース予定となっている(関連記事)。ジャンルのまったく異なる作品であっても、なにかと恋愛シム化される謎のトレンドが見受けられる。

『ぱる♡わーるど! ~もう友達(パル)じゃいられない~』

一方、『Destiny 2』では恋愛シムの実装は経営陣に受け入れられなかったようだ。とはいえ、硬派でシリアスな作風も特徴の一つとされている本作でロマンス要素が本格的に試作されてたというのは興味深い。繰り返し提案がおこなわれていたことを踏まえると、社内にも実装に熱い想いを寄せるスタッフがいた可能性もうかがえる。本作のアップデート終了にはプレイヤーから悲しみの声も寄せられる中で、実装が叶わなかった要素が今語られるという状況に、ファンは複雑な感情を抱くのかもしれない。

Destiny 2』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料で配信中。

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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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