新たな現代都市オープンワールドRPG『望月』は“差別化”に本気だった。モンスター捕獲にコマンド技風システムや自由すぎる移動能力など、野心作をいち早くプレイ

都市型オープンワールドRPG『望月(WANGYUE)』は、目覚ましい進化を遂げていた。

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およそ2、3年前から、現代都市をテーマにしたオープンワールドのアニメ調RPGが次々と発表されてきた。その中で『NTE: Neverness to Everness』が今年先駆けてリリースされ、後を追う多数のタイトルの中に『望月(WANGYUE)』も名を連ねている。実のところ、『望月』は初公開時、そこまで高い期待を集めていなかった。しかし、開発陣はその後臥薪嘗胆の思いで抜本的な作り直しを行い、1年以上の歳月を経て、今年の夏に新たな姿を見せた。そして先日開催された「Bilibili World 2026(BW2026)」にて、本作は初の一般向けプレイアブル出展を果たした。

今回のBW2026での試遊版は2つのパートで構成されており、都市生活を自由に体験できる「自由探索」と、ストーリー演出やボス戦を味わえる「ストーリー体験」が用意されていた。後者については、実は6月に広州で開催されたクローズド試遊会の内容と大差ないため、まずはそちらから紹介しよう。

「ストーリー体験」の冒頭では、チュートリアルに沿って本作の戦闘システムを学ぶことができる。本作のバトルは、一見すると昨今のアニメ調RPGでよく見られる「複数キャラクター切り替え式」の戦闘だが、最大の特徴は「月霊」と呼ばれるペット的な存在にある。各キャラクターにはパートナーとなる月霊を1体セットできるのだ。戦闘中には「月霊合撃」というシステムがあり、タメてから攻撃したり、Eスキルを数回押した後に通常攻撃をしたりと、特定の操作を通じて発動させる。格闘ゲームでコマンドを入力して必殺技を出す感覚に近いが、コマンド自体は本作の操作体系に最適化されている。実際には、キャラクターと月霊の組み合わせは自由であり、これにより合撃のバリエーションは非常に多彩なものとなる。ただ攻撃ボタンを連打し、クールダウンが終わったスキルを撃つだけの単純なものではなく、戦闘の遊びの幅を大きく広げている。

また、本作の敵には「ブレイクゲージ」の概念があり、ブレイクゲージを削り切ると被ダメージが増加する弱体化状態に陥る。Qキーで発動する月霊スキルや、前述の「月霊合撃」は、このブレイクゲージを削る最も有効な手段となっている。複数キャラクターが参戦する際、交代しながら月霊スキルを一通り叩き込めば、敵のブレイクゲージをほぼ破壊できる。そこからさらに各キャラクターに切り替え、スキル(Eキー)と必殺技(Rキー)のローテーションで火力を叩き込む。これが本作のバトルの基本的なサイクルとなるのだろう。このように、月霊は戦闘システムにおいて非常に重要な存在であり、これこそが『望月』のバトルにおける他作品との差別化のポイントとなる。

具体的な戦闘プレイ映像については、以前公式が公開した戦闘PVを参考にしてほしい:

一方の「自由探索」は、今回のBilibili World期間中に公開された全く新しいコンテンツだ。試遊プレイでは『望月』の都市オープンワールドがいかなるものかを実際に体験することができた。

まず強い印象を受けたのは、街全体のアートデザインだ。本作の都市風景は明らかに中国の現代都市をモデルにしており、公式も「広州」を参考にしていると明言している。この街には、歴史の色を色濃く残す旧市街もあれば、テクノロジー感に溢れた近代的な新市街も存在する。通りを歩けば、日常生活で見慣れたような、ローカルで生活感あふれる店舗や看板が並んでおり、強い親近感を覚える。この点も『望月』の特徴のひとつである。

しかしながら、この街には現実世界には存在しないものもいる。「月霊」だ。街には足早に行き交う歩行者だけでなく、一般市民のようにここで暮らす多種多様な月霊たちの姿がある。地上を走るものもいれば、空を飛ぶものもおり、街全体が非常に賑やかに感じられる。そして、これらの月霊の中には「混沌月霊」と呼ばれるものも存在し、スキャンを通じて正体を見破り、捕獲する必要がある。これが新たな月霊を獲得する主な手段となっている。

月霊は、前述した戦闘での活躍に加え、都市探索においても不可欠な存在である。本作には「滑空」「ジャンプ」「壁登り」という3種類の都市アクションがあり、これら3つのアクションそれぞれにパートナーとなる月霊をセットできる。月霊ごとに異なるアクションスキルを持っており、例えばジャンプなら、2段ジャンプを可能にする月霊もいれば、1回のジャンプの高さと速度を強化する月霊もいる。さらに、これら3種類のアクションの月霊スキルは、組み合わせ次第で化学反応を起こすのだ。例えば、「2段ジャンプ」と「高速滑空」を組み合わせれば、滞空しながらより遠くまで移動できるようになる。これはほんの一例に過ぎない。会場では、開発スタッフがある組み合わせを使って、キャラクターをまるでずっと空中に留まらせているかのように操作し、ひとつのビルの屋上から、一見到達不可能に見える別のビルの屋上へと直接「飛んで」みせてくれた。これにより、マップ探索の爽快感と自由度が飛躍的に向上している。ゲームのリリース後には、プレイヤーたちによって裏技じみた“パルクール”が開拓されるに違いない。

さらに、路上にいる一部の月霊には直接「憑依」することも可能だ。小さな虫に憑依すれば狭い隙間に潜り込むことができたり、ウサギ型の月霊に憑依すればタメ大ジャンプができたりと、ちょっとしたアスレチック要素を楽しむこともできる。視点を変えることで、都市のまた違った側面が見えてくる。月霊の存在は、都市探索にさらなる変化と可能性をもたらしていると言えるだろう。

ここまで語ってきた内容は少々「超常的」すぎたかもしれないが、都市探索といえば、まず車などの伝統的な乗り物を思い浮かべる人も多いだろう。『望月』はその点も抜かりない。スーパーカーを運転し、現実世界のように街中を駆け抜けることもできるし、ライバルとレース対決を繰り広げることも可能だ。しかも、このレース対決の仕様は伝統的な「サーキットを走る」ものではなく、いかに長くリードを保てるかを競い、相手のメンタルを打ち砕くことで勝利するというルールになっている。

さらに、ゲーム内の各キャラクターは電動スケートボードやローラースケート、バイクといった簡易的な移動ツールを所持している。これらの移動ツールは一種の「装備品」のような役割も果たしており、キャラクターの攻撃力やHPといった基本ステータスを向上させる効果もあるのだ。

特筆すべきは、『望月』における乗り物の呼び出しと切り替えがスムーズに作られている点だ。例えば前述の簡易移動ツールは、ダッシュキーを長押しするだけでシームレスに切り替わり、加速して前進できる。また、車は基本的にどこでも呼び出すことができ、最も近い道路上に自動で出現する。例を挙げると、道路から少し離れた場所で車を呼び出し、歩いて道路に出る頃には、車もちょうど目の前に走ってくる、といった具合だ。

加えて、乗り物にも月霊をセットすることが可能であり、それによって瞬間加速やジャンプといった機能が付与される。将来的に新たな月霊が追加されれば、乗り物にさらに多くの変化がもたらされることだろう。ゆくゆくは「車が空を飛ぶ」と言われても不思議ではない。

このように、『望月』は現代都市をテーマにしたゲームとして、現実世界を忠実に再現する側面を持ちつつも、「月霊」を交えた奇想天外な要素を数多く盛り込んでいる。我々が日常生活の中でふと思いつくような「もし超能力があれば何ができるだろう」といった発想に基づいて、ゲーム内でその妄想を体験させてくれるのだ。

都市探索部分については、Bilibili World期間中に公式が公開した新PVもぜひチェックしてみてほしい。

総じて言えば、『望月』は作り直しを経て各方面で大きな進歩を遂げており、開発チームが表現したいものも次第に明確になってきている。現実の都市を参考に作られたゲームではあるが、『望月』は現実世界をそのままシミュレートしようとしているわけではない。見慣れた環境の中で、ファンタジー色の強い生活体験をプレイヤーに感じてもらおうとしているのだ。今回プレイできた範囲で言えば、『望月』の開発チームは非常に野心的であり、他作品といかに差別化を図るかを十分に考慮していると感じた。さらに、同ジャンルのゲームでプレイヤーから不満が出がちなポイントに対しても、彼らなりの回答を提示している。パフォーマンスや操作感といった部分にはまだ最適化の余地があるものの、少なくとも現時点では、『望月』は将来性が十分に期待できるタイトルであると筆者は感じている。

『望月』はPC/iOS/Android向けにリリース予定だ。

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Nep333
Nep333

AUTOMATON中国語版編集長。

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