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正式リリースされた『Palworld / パルワールド』の「初期から変わったところ」を検証したら、だいたい全部。古参を“初見”に戻す、物量の暴力
『Palworld / パルワールド』正式リリース版は初期からどのように変わったのか?

ポケットペアは、『Palworld / パルワールド』を7月10日に正式リリースする。今回配信に先駆けて、先行プレイの機会をいただいたため、本稿ではその内容をお伝えしていこう。
『パルワールド』は、不思議な生物パルたちと冒険する、モンスター収集サバイバルクラフトゲームだ。パルが生息する島に漂着したプレイヤーは、パルスフィアでパルを捕獲しながらサバイバル生活をスタート。飛行や農業などそれぞれ異なる特性をもつパルたちの能力を活かしながら、冒険や拠点を発展させていく。パルの育成や繁殖、自動化システムなども搭載。また、ローカルホストでの4人プレイのほか、専用サーバーを用意することで最大32人のマルチプレイにも対応している。
本作は2024年1月に早期アクセスとして配信開始。Steam同時接続ユーザー数210万人という、現在でも歴代3位となる大記録を樹立し話題となった。その後もコンテンツの拡充や『テラリア』とのコラボなど継続的なアップデートがおこなわれ、総プレイヤー数は4000万人を突破。Steamユーザーレビューでは、約36万件のうち94%が好評とする「非常に好評」という高い評価も獲得している。
そんな本作がついに正式リリースされる。筆者は早期アクセスの配信当初に60時間以上プレイしており、目標である塔ボス5体目を倒す前にプレイから離れていた。そこから約2年半でどう変わったのか。本稿では初期版プレイヤーの視点から ソロでの体験をお伝えしていく。なお本稿ではバージョン1.0での変更点だけでなく、これまで複数回の大型アップデートによって変わっていた内容についても紹介させていただく。
密度も広さも倍化したパルの島の冒険
まずは『パルワールド』の流れを簡単におさらいしておこう。プレイ開始時にキャラクリをおこない、謎の島に漂着したプレイヤーは、裸一環の状態から素材を集めて拠点を建築する。また、パルを捕まえることで一緒に戦ったり、拠点作業を手伝ってもらったりできる。こうして探索と拠点運営を交互に繰り返しながら、世界の各地にそびえる塔のボスを倒すことが目的となる。正式リリースでは塔ボスが5体から8体へと増加し、世界が大きく拡張された。なお、本作ではセーブデータのロード時にワールド設定を細かく変更することができる。難易度イージーは経験値や素材の入手量が増え、復帰プレイでも繰り返しを感じることなくサクサクと進めることができるおすすめの難易度だ。なお筆者は初期版でもイージーに似た設定でプレイしていた。

冒険を初めてまず驚いたのは、最序盤から新パルと出会うほど種類が増えていることだ。それもそのはずで、初期は137種であったところ正式リリースでは倍以上に増加。探索範囲を広げるたびに、次々と新たなパルと遭遇するため新鮮な気持ちで探索を楽しめた。なかでもすぐに出会える犬のような「ポチムネ」が可愛く、そのまま最後まで相棒として連れ歩くほどお気に入りになってしまった。パルの増加にあわせて、同一パルを複数捕獲する経験値ボーナスも1種類につき12体から5体へと緩和。これによりパルスフィア製造のための素材集めが軽減され、作業感もなく探索しながらパルを捕まえていけば自然とレベルがどんどん上がっていく。


フィールドも大きく変化している。各地にある上昇気流で大ジャンプして一気に移動できるほか、2段ジャンプなどのアクセサリも追加され、パルにライドせずとも高低差の激しい地形を探索しやすくなっている。またボスがいる塔はそのままに、各地に「観測塔」が追加。アクセスすると周囲の地図が解放され、ファストトラベル地点にもなる。観測塔は上昇気流で登るほど高いため、実際に周囲を見渡すと気になる場所がいくつも見つかり、未知の島の探索がより楽しく感じられる。観測塔によって早期アクセス初期では盛り上がりに欠けていた探索にもしっかりメリハリがもたらされていた。
また、各地には「古代の遺跡」や「敵拠点」も存在。古代の遺跡ではミニゲーム、巨大な敵拠点では護衛する人間たちと戦って設計図などを入手できる。さらに、フィールドにはボスパルのほか、人間の「賞金首」も配置。 賞金首さえ捕獲できるのは『パルワールド』ならではといったところだ。そのほか、集落などではサブミッションが受注でき、やりたいことが途切れることがない。先述した観測塔とあわせて、探索面の強化は著しい。


探索による成長要素も大きく刷新。捕獲力が上昇するクルリス像が複数種の「パルの像」となって、世界各地に配置されている。同一パル5体捕獲の報酬として入手する像もある。これらによって移動速度やジャンプ力など、レベルアップとは異なるパラメータが上昇するのだ。探索するほどに快適になるため、地図上で目標物がない場所まで隅々まで探索してしまう。
元から広大だった世界そのものも拡張されており、これまでのアップデートで「桜島」や「天落」、正式リリースで浮遊島「天陽郷」と「世界樹」といった大規模新エリアが追加。複数の小島も増えており、観測塔から見渡した世界は、初期の倍ほどに広がっているように感じた。それでも全体的なテンポアップによって、30時間足らずで4体の塔ボスを撃破することができた。初期になかった要素をこなしながらもかかった時間は“半減”しており、冒険の密度は何倍にも濃くなったように感じられた。

快適になったパルとの共同生活
冒険だけでなく拠点運営も『パルワールド』の魅力だ。こちらも簡単におさらいしておこう。本作ではパルボックスを設置すると一定範囲が拠点エリアとなり、捕まえたパルを配置できる。パルには手作業や運搬、種まきや採掘など12種類の作業適性があり、自動的に作業を見つけて働いてくれるのだ。プレイヤーのレベルアップで新たな施設を建築でき、拠点を発展させていくと配置できるパルの数も増えていく。ただし、パルにはSAN値があり、過酷な労働環境ではうつ病や怪我が発生してしまう。効率化のためには、食料や寝床、温泉施設などパルたちの快適な生活環境を整えることが重要となる。ちなみにグローバルパルボックスによって、ほかのセーブデータのパルを呼び出せるが、先行プレイでは使わずにプレイした。

まず感動したのは収納まわりの快適さだ。初期からチェスト単位に便利収納ができたものの、現在はメニュー画面から拠点内のすべてのチェストに対して一括収納できるようになっている。冒険から戻るたびに、複数のチェストを回る必要がなくなる非常に便利な機能だ。また、初期から実装されている拠点内のチェストを参照してクラフトできる機能のほか、チェストのフィルタ機能によってパルが勝手にアイテムを入れなくなるなど、アイテム整理が格段にしやすくなっている。

パルの育成システムも刷新。12種の作業適性レベルが4段階から10段階へと細分化され、すべてのパルの適性も見直されている。パル濃縮によるランクアップやレアアイテムによって、作業適性を強化することも可能。最高ランクへの濃縮に必要なパル数も116体から48体へと大幅に緩和され、お気に入りのパルを育てやすくなった。ちなみに人間の賞金首もそれぞれ異なる作業適性を備えており、性能も悪くないため、筆者の拠点でも数人が働いてくれていた。
また、監視台を建築することで作業を一括管理することもできる。作業効率は良くなるがSAN値が下がりやすいハードワークや、SAN値が減りにくいリラックスなどを設定可能。拠点内の施設にパルを固定アサイン指示も可能で、複数適性をもつパルに一つの作業を集中させることができる。ちなみに夜になると寝るパルたちと、添い寝することも可能となった。フォトモードも実装され、パルとの共同生活を記録していくのも楽しい。


本作では冒険に連れていくパルと拠点作業するパル以外はパルボックスに保管することとなるが、そうしたパルにも「遠征」という役割が生まれた。一度になんと100体ものパルを送り出すことができ、経験値とともにさまざまな素材や報酬を獲得できる。上位のパルスフィアも持ち帰ってくれるため、最初にクラフトしたものを除いて、自身で生産する必要なく冒険を進められた。テンポアップに大きく貢献しつつ、何を持ち帰ってくれるのか楽しみなシステムとなっている。
さらに上位素材を生産できる施設が早い段階で解放されるようになり、以前よりも一つの拠点をじっくりと発展させることができる。初期版では新素材のために引っ越しや複数拠点を運営をしていたが、今回は序盤に作った仮拠点がそのまま29体のパルが働く拠点レベル20に到達。どんどん発展していく賑やかな拠点を眺めているだけでも不思議な満足感を得られる。ちなみに拠点パル数は処理負荷にかかわるためデフォルトでは15体に制限されているが、最大50体まで設定可能。とはいえ、パル数が増えるほど食料やSAN値の管理は難しくなっていく。

正式リリースではプレイヤーレベル上限が50から80へと拡張され、それに合わせて新たな建築物や装備、テクノロジーも大量に追加されている。足りない素材を求めて探索に出ても、拠点でのクラフトや遠征の完了などが通知されるため、すぐに拠点に戻りたくなる。そして拠点でクラフトなどを設定し、パルに任せてまた冒険に向かう。この繰り返しが心地よく、冒険と同じくらい拠点運営に時間を費やしていた。初期版でも拠点運営は時間泥棒だった記憶があるが、正式リリースでは時間が消し飛ぶほど魅惑のコンテンツへと進化している。
パルビルドが重要になったバトル
正式リリースではバトル面も刷新されている。武器は最大6枠、アクセサリは最大4枠に拡張され、装備だけでもさまざまなビルドを組むことができる。パルスフィアの捕獲力や軌道が変化するモジュールも追加。また、攻撃やエイム中にダッシュ回避できるようになり、アクション性も増している。
さらに大きな変化は連れていくパルによるビルドの概念が生まれたことだ。パルたちは呼び出すと自動的に戦闘スキルを使うほか、それぞれに異なるパートナースキルがある。今回200種以上のパルのパートナースキルが刷新。ライドして飛行したり、強力な攻撃をできたりするほか、手持ちにいるだけで発動するスキルも大幅に増えた。戦闘だけでなく探索特化や釣り特化といったパルビルドが組める。お気に入りのパルもいるので、毎回誰を連れていくのかと悩むことすら楽しい。なお5体までの手持ちパルは、連れていくだけでもレベルや信頼度が上がって能力が強化されていく。特に信頼度は元の能力値が低いパルほど補正が強いため、初期パルでも文字通りの最強まで育て上げることもできる。


こうしたパルビルドの恩恵をもっとも感じたのは塔ボス戦であった。制限時間が10分から5分に短縮された一方で行動やパラメーターも調整され、特に3体目以降はイージーでも初見では勝てないほどの強さを誇っている。ボスの属性に合わせて弱点属性のパルで固めつつ、さらに手持ちにいるだけで弱点属性を強化したり、敵の属性を軽減するような属性特化ビルドが攻略のカギとなる。

また、正式リリースではストーリーミッションも追加された。ミッションマーカーをもとに各地の住民から話を聞くことで、世界観や人物の背景などを紐解きながら、塔ボスへと挑むこととなる。一方で、以前と同様の自由度も残されており、ストーリーを無視して塔ボスを倒すことも可能。筆者は2体目の塔ボスをいきなり倒してしまい、ストーリーを見ることができなくなってしまった。物語を楽しみたい場合は、しっかりとミッションマーカーを追っていくよう注意してほしい。
今回『パルワールド』を復帰するにあたって、「またゼロからか」という気持ちが多少あったことは否めない。しかし数時間プレイした時点でその思いは払拭された。探索が快適になりどこに行っても多数の新パルと出会う。密度とテンポの劇的な改善によって、気になるものが次々と見つかり、探索が止められない。拠点もどんどん発展し、パルたちの働く姿を眺めるのは相変わらず楽しい。冒険も拠点も作業感はまったくなく、常に「やりたいこと」がいくつもある。根幹は同じでも、遊び心地は“別ゲー”と言えるほど進化していた。
実際、筆者はゲームプレイ中に軽く休憩を取って時間を確認するのだが、本作では1,2時間くらいのつもりが4時間以上経っていたことが何度もあるほど、時間が消し飛んでいた。それほど夢中になりつつも、当時の半分ほどのプレイ時間で同じくらいの進行度に到達できる。とはいえ今回の先行プレイで触れられたコンテンツは一部に過ぎない。『テラリア』とのコラボをはじめ、新エリアはいまだ未踏だ。新規プレイヤーはもちろん、筆者と同じように離れていたプレイヤーもぜひ最初からプレイしてほしい。そして最終エリア「世界樹」に何が待つのか、自分の目で確かめてほしい。
『Palworld / パルワールド』は、PS5/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Microsoft Store)向けに配信中。
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