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ピクセルは7月21日、作曲家・古川もとあき氏との間で継続していた訴訟に関して、7月7日の仙台高等裁判所の判決をもって終了したことを報告した。

株式会社ピクセルは7月21日、作曲家・古川もとあき氏との間で継続していた訴訟に関して、7月7日の仙台高等裁判所の判決をもって終了したことを報告した。
ピクセルはシューティングゲーム『スチームパイロッツ』の開発費支払いをめぐり、2022年2月に古川氏を相手取る訴訟を裁判所に提起。一方で古川氏側からは2023年3月、ピクセルに対する損害賠償、およびピクセルの代表取締役である佐々木英州氏に対する慰謝料を請求する別訴が提起されていた。今年1月29日に仙台地方裁判所より第一審の判決が下されていたが、ピクセルは仙台高等裁判所に控訴状を提出していた。
『スチームパイロッツ』は、元コナミ所属の作曲家である古川もとあき氏を発起人として発表された、PC向け縦スクロールシューティングゲームだ。Makuakeにて2019年より実施された2度のクラウドファンディングキャンペーンを通じ、合わせて1000万円を超える出資金を獲得。当初は2020年9月の完成が想定されていたが、古川氏から出資者へのプロジェクト進捗報告は2022年11月末を最後に途絶えることに。その後訴訟が継続するなかで、2023年8月にマクアケ社から出資者への返金対応がおこなわれた(関連記事)。
ピクセルは当初本作の開発を担当。代表取締役の佐々木英州氏が本プロジェクトに参加するも、その後降板した。同社の発表によると、開発費の未払いや、両者間の合意についての一方的な条件変更などがあったという。開発費が出ていないなかでは、それ以上の開発続行は断念せざるを得なかったとして、完成分のデータおよび成果物の権利引渡しを条件に、報酬の支払いを請求したとのこと。しかし古川氏側からの回答が途絶えたことで、ピクセルは損害賠償および報酬として約371万円の支払いを求めて、2022年2月に仙台地方裁判所にて訴訟を提起した。
ところが2023年3月、古川氏により損害賠償および慰謝料を請求する別訴が提起された(関連記事)。同社に対して損害賠償として請求された額は、約762万円。そして佐々木氏個人に対してはSNS上の発言における名誉棄損を主張する別訴も提起され、精神的慰謝料として80万円が請求。合計約842万円が請求されていた。
そしてピクセルは今年1月に、仙台地方裁判所よりそれぞれの訴訟の第一審判決が下されたことを報告していた(関連記事)。同裁判所は、ピクセルが古川氏を相手取って提起していた報酬請求訴訟を棄却。また古川氏がピクセルを相手取って提起していた損害賠償請求も棄却していた。ただし古川氏が佐々木氏個人を相手取って起こした慰謝料請求訴訟については、名誉棄損の主張が一部認められ、40万円および遅延損害金の支払い命令が下されることとなった。ピクセルは判決を到底承服できるものではないとして遺憾の意を表明し、後日仙台高等裁判所にて控訴していた。
一方で今回、ピクセルは佐々木氏の声明として、仙台高等裁判所が第一審判決を支持するかたちで判決を言い渡したことを報告。第一審判決については引き続き「CF(クラウドファンディング)の事情が一切考慮されていないなど、到底承服しかねる判決であった」としており、最高裁判所への上告も検討したという。一方でこれ以上本件に関わることよりも、前を向いて進むことの方が同社にとって最善であると考え、判決の受け入れを決定したとのこと。報告においては裁判所の見解や、同社側が疑問とする点なども綴られている。
なおピクセルによると、2023年3月に古川氏が同社を相手取って提起し、棄却されることになった損害賠償額約762万円を求める訴訟は、ハンドルネームU-dyeという人物による新規ゲーム開発を根拠としたものであったという。ピクセルは今回の声明で、(裁判において)ゲーム開発の進捗を示す客観的証拠が一度も提出されておらず、実態が不明であったとの見解を説明。「新規ゲーム開発が事実ならば、当社に負担を負わせた以上、古川氏らには最後まで開発する責任があり、もし事実でない場合は不当訴訟が疑われます」との考えを伝えている。今後も古川氏側や関係者の動向を注視していくとのこと。
最後にピクセルの佐々木氏は、先述した降板発表から5年以上にわたって支えてくれたユーザーへの感謝を伝えている。今後もゲーム開発に注力していくことを伝えており、「クリエイティブに対する理不尽」にも声をあげていくと綴られた。
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