ゲーム会社のヒストリア、「Historia」とは別の会社だし無関係と強調。渦中の会社と混同しないで

 
株式会社ヒストリアのロゴ

株式会社ヒストリアは3月25日、先日消費者庁によって行政処分がおこなわれた「株式会社Historia」と無関係であることを、同社の公式ホームページにて発表した。加えてヒストリアとHistoria間には、資本関係や取引関係は一切存在していないとのことだ。

『Airtone』


株式会社ヒストリアは、ゲームの企画・開発・販売などを手がけている企業だ。佐々木瞬氏によって2013年に設立された。同社はUnreal Engine を用いたゲーム開発を強みとしている。開発を手がけた作品には、リメイク版『ライブアライブ』や学園ジュブナイルRPG『Caligula2』などがある。近年では『フォートナイト』上でプレイ可能なゲームを作成できるツール「Unreal Editor for Fortnite」によるコンテンツも複数手がけている。

ヒストリアはVR分野などでも存在感を発揮しており、VRリズムゲーム『Airtone』をリリース。ほかにもゲームだけでなくバーチャルモデルルーム「Solid Vision」や、隈研吾建築都市設計事務所と共同でバーチャル展示場「Multiplication」を制作している。

「Multiplication」


一方、今回ヒストリアが無関係であることを強調した会社は、訪問販売業者である株式会社Historiaだ。HistoriaはENTRE PLACE Academy(EPA)と称するビジネススクールを運営しているとされる。同社はマッチングアプリを使い、知り合った人に対してこのビジネススクールの勧誘をする、いわゆる「デート商法」をおこなっていたとして、3月21日に消費者庁から業務改善命令、および一部業務の停止命令などが出されていた。またこの行政処分について、各メディアが報じている状況にある。

2社はそれぞれゲーム開発会社と訪問販売業者と業種のまったく違う会社であるが、社名が類似していることから混同する人も現れたのだろう。ヒストリアは3月25日に公式サイトにて「類似社名の会社に関する一部報道について」とするお知らせを公開。ヒストリアとHistoriaには一切の資本関係や取引関係は存在していないことを明言している。またヒストリアに向けては、Historiaの「デート商法」についての問い合わせも寄せられているようで、「報道された会社とは全く関係がございませんので、ご安心いただければと思います」と改めて無関係の会社であることを強調している。


株式会社ヒストリアと株式会社Historiaについては、どちらも前株であり、社名は片仮名表記かアルファベット表記かという違いのみ。またヒストリアは上述の画像のように、社名ロゴにアルファベット表記の「historia」のロゴを用いている。そうした類似した社名もあってか、ゲーム会社と訪問販売業者というあまり関わることのない業界の2社が混同される珍しい事態になったようだ。なお株式会社Historiaへの行政処分について、消費者庁も「処分対象事業者については、同名の別会社と間違えないよう会社所在地なども確認してください」と、混同しないよう注意を促している。