PS5『ステラーブレイド』が結構『ニーア オートマタ』。フリーゲーム『ミッドナイトシンドローム』はサクサクホラー。『Manor Lords』の散歩モードが楽しい。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。438回目です。GWです。

対応ソフトがたくさん出てほしい


今週は『GUITAR LIFE -LESSON1-』を購入。ゲーム周辺機器でおなじみHORIが手がけたNintendo Switch向けギター教習ソフトで、専用のギター型コントローラーが付属します。コントローラーには弦をイメージしたTPU素材のスイッチが6列並んでおり、これを押さえピックで弾いて、ソフト側で音源を鳴らす。実際のギターに倣った構造ですね。ソフトでは、各種コードの押さえ方やストロークを段階的かつ実践的に学べるほか、収録された楽曲にあわせて弾けるモードも用意されている。

筆者はある程度ギターを弾けるので、本作から始めてギターを習得できるかどうかは何ともいえないものの、レッスンモードはなかなか丁寧な作り。少なくとも、しっかりコードを押さえて弾くフォームは身につくように思います。ただ弦を扱うという面では、コントローラーの仕様的に再現されていない部分が多く、本作を卒業し実際のギターに持ち替えた後も、まだまだ学ぶべきことがあるでしょう。そのため、コスパだけでいえば最初からギターを買う方が良いのですが、本作では誰もが挫けずに楽しめそうな気はします。

ちなみに本作に同梱されていたチラシによると、楽曲の追加や、マイクを使った弾き語り機能などの追加、専用のストラップ、スタンドなどのアイテムの販売が今後予定されているとのこと。また、このギター型コントローラーで遊べる新ソフトが開発中だそうです。
by. Taijiro Yamanaka


夏の青春と怪異


今週はフリーゲーム『ミッドナイトシンドローム』を遊んでいました。本作は奇妙な風習のある田舎町・神舞町を舞台に、女子高生3人が次々におかしな現象へ関わる、ホラーアドベンチャーゲームです。6月のある日、藤田ぽんず、霧下繭香、猫屋巴美の3名は「こっくりさん」をするべく深夜の学校へ集まっていました。本作ではそんな出来事を皮切りに、次々に事件が発生。3人は降りかかる呪いや怪現象と対峙していきます。女子高生たちの苦みをまじえた夏の日々が描かれるのです。

本作では女子高生3人の怪異をまじえた青春が、細かな作り込みによって展開されています。シーンにあわせてほどほどの恐怖表現やメッセージアプリ風の会話なども用意されているほか、大きく展開の変化するチャプターも存在。システム面では、RPGツクールMV製でありながらテキストのスキップ機能や、クリア後用のチャプターセレクトも搭載されています。定番のシチュエーションやホラーらしいエピソードなど、多数のチャプターが4時間ほどのプレイ時間に収められており、濃密な体験になっている点も特徴でしょう。女子高生たちの友情や青春が、程よいさじ加減とクオリティによって表現されていました。かなり遊びやすく、サクサク進められるので、気になる方にはオススメです。
by. Keiichi Yokoyama


令和によみがえった紳士の社交場


今週は各所で話題になっていた『バニーガーデン』のSteam版をプレイしていました。PTAシステムといいミニゲームやチェキ撮影など、最初はどういうノリで楽しめばいいのか思案していましたが、おバカでいいんだと気づいてからは流れに身を任せて楽しめるように。夜のお店でお酒を飲みながら女の子に接客してもらう、という核の部分はていねいに作られており、『ドリームクラブ』ライクに楽しんでいます。酔いも回って、甘々ないい感じになりゲームに誘われた。と思っていたらしっかりと都度料金を取られるのもなんだか笑えてしまいます。個人的に一番好きなのは退店前に請求書を見る瞬間です。

こういった直球な作品は、話題も一部界隈で熱い、いうところに留まる印象がありました。が、本作の名前は普段あまりゲームをやらない人からもよく聞きます。ちょうどいいラインの下品さなのか、SNSでの触れやすさもあってひろく人口に膾炙しているのを感じます。ギャルゲーは人のプレイも見たくなるので、配信映えもしますよね。先駆者である『ドリームクラブ』も、今続編が出たらもっと話題になるのかなと思いました。ただ、個人的に出てほしいだけですが。
by. Jun Namba


無計画都市


今週は『Laysara: Summit Kingdom』を遊んでいました。霧から逃れて山に街を作り、山頂での寺院建立を目指すゲームです。寺院を建てるまでには達成すべきタスクがいくつかあり、それをすべてこなす必要もあります。特に時間制限はないものの、ときおり雪崩や天候不順に見舞われることもあるので、自然災害のケアも大事。

やることは街作りといえど、システムはパズルに近い印象。たとえばヤクや村人などの労働力は、作業する場所から遠く離れていても労働効率などへのペナルティはなし。輸送にも距離の限界はあれども、効率ペナルティはありません。建築・解体・移動が即時に完了するので、上手に街を組み立てる配置の部分を重視していそうだ、とゲーム側の思想を勝手に感じています。

ああでもないこうでもないと街区をこねくり回すのは結構楽しい。初めは計画に沿って見栄えにも気を遣うものの、タスクが更新されるとそうも言っていられず、結局無秩序な都市ができあがる始末。まあ街など機能さえしてればいいのです。ちなみに早期アクセス配信ながら、すでに日本語訳はしっかりしていて安定感がある。建築物や物資運搬手段をはじめとした新コンテンツも拡充されていくとのこと。正式リリースに向けては、山という山を開拓しつつアプデを待とうかと思います。
by. Kosuke Takenaka


ダメ領主でもお散歩は楽しい


『Manor Lords(マナー・ロード)』を遊んでいました。中世ヨーロッパを舞台とする都市づくり・戦略ゲームです。何もない場所にいちから村を作り上げることになるため、ゲームスピードはゆったりめ。「繁栄の始まり」シナリオをイージーで6時間ほど遊びましたが、ここまで戦闘もなく、まだコツコツと課題を解消しながら集落を広げていく段階です。

現状遊んでいる限りでも、物流網、土地の肥沃度、開発ツリーなど効率性を考え始めると深い沼にはまりそうな要素はいろいろ。それらを横目に、考えなしにとっ散らかった村をせっせと作り上げています。イージーだから許されている感。

そんな無策な村づくりでもググッと楽しくしてくれるシステムが、開発中の機能として試験実装されている「散策モード」。本作は通常見下ろしの鳥瞰的な視点になっていますが、散策モードでは領主がプレイヤーキャラとなる三人称視点モードに変化。領主を操作して、集落をお散歩することができます。休憩がてらに発展した村を見て達成感に浸りつつ、もっと集落を拡大させるモチベーションも得られる。三人称視点でも遜色ないグラフィック品質・アニメーションがあるからこその要素ですね。現状では重めですが、村づくりの際にも散策モードの景観を考えて建物を配置したりと、このモードがあるだけでシム要素だけでなくシティビルダーとしての楽しみも増しています。
by. Hideaki Fujiwara


なんぼあってもええジャンルですからね~


PS5『ステラーブレイド』をプレイ。ファーストインプレッションは、いろいろとめっちゃ『ニーア オートマタ』!!で、遊んでいくうちに、「ちょっとソウルライク/SEKIRO!」で、次第にやっぱり『ニーア オートマタ』(以下、オートマタ)になっていくという。で、それはそれで個人的に需要のあるゲームです。

設定や舞台装置はやっぱ全般『オートマタ』なんですよね。それっぽい要素がかなりある。開発者同士が対談して公言してある意味認められているので、ちゃんとそのへん関係者を押さえて、しっかりめに要素をフォローしている印象ではあります。大きな違いが、バトルがもっとタイマンバトル寄り・いやらしさややありな感じでしょうか。

雑魚/ボス共に結構死ぬし、回復も有限+回復で敵復活系。このへんがソウルライクっぽさですね。あとマップの影で敵が待っている陰湿配置もそれ。ただし、死亡のリスクは低いし配置も透過で見えるので、あくまでちょっとある程度で、コアな要素ではなし。きれいな廃墟を妖艶なネーチャンとロボットが探索+爽快バトルをしていくのを楽しむゲームなのでしょう。個人的にはマップが好き。リニアで立体構造的にもかかわらず、迷子になりづらくうまくクネクネ作られてて、ちょっと芸術っぽさある。一方で『オートマタ』みたいな細かめの設定はあんまりない印象で、やや薄め。いずれにせよ、人類滅亡後の廃墟探索は楽しい。なんぼあってもええジャンルですからね~~~。
by. Ayuo Kawase