『サイバーパンク2077』拡張パック「仮初めの自由」が“急にホラーゲームになって怖い”と悲鳴あがる。逃げ惑うV

 

サイバーパンク2077』の拡張パック「仮初めの自由」におけるあるジョブ(ミッション)が“怖すぎる”として、SNS上などでユーザーからの悲鳴があがっている。なお本稿には拡張パック「仮初めの自由」におけるストーリー分岐や終盤の内容が含まれるため、留意されたい。





『サイバーパンク2077』は2020年発売のオープンワールドアクションゲームだ。舞台となるのはサイバーウェアと呼ばれる技術による肉体改造が一般的になった近未来。主人公VはRelicと呼ばれるチップにより、半世紀前に死んだテロリストであるジョニー・シルヴァーハンドの人格がデータ化された記憶痕跡(コンストラクト)を脳内に宿すことになる。脳内のジョニーは基本的にはVだけに姿まで見える存在となり、ジョニーとの会話も繰り広げられながら、物語は展開されていく。

大型拡張パック「仮初めの自由」では、壁で外部と隔絶された危険地帯ドッグタウンが登場。Relicに侵入する腕前をもつ凄腕ネットランナー、ソングバードにより、主人公Vに新たな任務が託され“新合衆国大統領”を救出することになる。またスパイ・スリラーとして描かれる忠誠心と陰謀が絡み合う物語のなかでは、ベテランエージェントであるリードが登場。誰を信用し、誰を味方につけるのか。プレイヤーの選択が物語を左右する。

ユーザーらの悲鳴を続出させているのは、拡張パックのメインジョブ「Somewhat Damaged/ヒビの入った心」だ。「Firestarter/着火剤」においてリードに協力する選択肢を選ぶと分岐するルートにおけるジョブとなっている。このジョブでは逃走するソングバードを追いかけて放棄されたミリテクの機密施設に潜入。待ち受けるソングバードが操る巨大な6脚ロボ「ケルベロス」と対峙することになる。

たとえば上記Redditユーザーはそうしたメインジョブの様子を映画「ターミネーター」をもとにしたネットミーム画像になぞらえている。サイバーウェアで完全武装したVであっても、“クモ型メカ(Spider Mech)”から幼子のごとく逃げ隠れする羽目になる点を表現しているのだろう。投稿者は本ジョブで経験した恐怖からか、タイトルに「ホラーゲームをダウンロードしたとは思わなかった」とのコメントを添えている。

本ジョブにおけるケルベロスは物々しい足音をたてながら、施設内でVを探し回る。そしてケルベロスに見つかると、痛々しい演出と共になすすべなくゲームオーバーとなる。本作にはステルス要素はあるものの、基本的には敵に発見されても戦闘に移行する。そんな本作で有無を言わさずVを死に至らしめるケルベロスは異彩を放っており、ホラー色を強めるのに一役買っているようだ。またソングバードがブラックウォール外のAIに侵食されつつある影響で、各所の演出もホラー色強め。ケルベロスがAIに侵食されたソングバードの声も発する点なども恐怖感を高めている要素の一つだろう。

またケルベロスは一度躱しても、施設内で何度も執拗にVの前に現れ、ジョブでは終始緊迫した状況が続く。また出没するタイミングを死んで覚える必要のある場面もいくつか存在する。そうした要素から、本ジョブを『エイリアン アイソレーション』といった神出鬼没の相手から逃げ惑うホラーゲームになぞらえる声もある。

なお、ほかの場面ではさまざまな攻略アプローチが可能な本作だけに、遊び方を強制される点などから本ジョブはユーザーからの賛否が分かれている様子だ。「仮初めの自由」のSteamユーザーレビューやSNSなどを見るに、本編とはひと味違う要素として評価する声もあれば、しつこくVをつけ狙うケルベロスに辟易したといった意見もある。また分岐によって事前情報なくメインジョブでホラーゲームじみた内容を遊ぶことになる点も、評価を分ける要因の一つのようだ。

本編でもグロテスクな表現のほか、一部サイドジョブなどではホラー演出も見られた本作。拡張パックにて登場した「Somewhat Damaged/ヒビの入った心」はメインジョブかつゲームプレイにもホラー要素が本格的に盛り込まれており、良くも悪くもプレイヤーから大きな反響を呼んでいる。特にステルスやホラーが苦手なプレイヤーからは悲鳴が続出している様子だ。

なお本ジョブでケルベロスが周囲に出現した際の見分け方として、物音が鳴った際にはクイックセーブが可能かどうかをチェックしてみるのも有効だ。クイックセーブが不可能であれば周囲にケルベロスがいるため、バッタリ遭遇する前に物陰に隠れて備えることが可能。思わぬ足止めを食らっている人は試してみてほしい。

『サイバーパンク2077』の大型拡張パック「仮初めの自由」はPC/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。