任天堂、「代行行為」や「DL版ゲーム不正取引」などに関してユーザーに注意喚起。Nintendo Switchゲーム取り巻く諸問題に公式声明

 

任天堂は7月24日、「決済手段の不正利用およびアカウント情報の受け渡しを伴う不正取引」に関して、同社サポートを通じてユーザーに対し注意喚起をおこなった。

任天堂によると、正規販売店ではない一部のオンライン通販サイトやフリーマーケットサイトなどにおいて、以下のような行為がおこなわれていることを、同社として確認しているとのこと。

□利用(引き換え)できないダウンロード番号や、決済手段の不正利用によって入手されたダウンロード番号を販売する行為

□ニンテンドーアカウント情報の第三者への受け渡しを伴う不正取引

・ダウンロードソフトなどを購入済みのニンテンドーアカウント自体の販売/購入
・第三者のニンテンドーアカウントを一時的に利用した商品の代理販売/購入
・ニンテンドーアカウントの仕組みを利用した有料でのソフトの共有
・ニンテンドーアカウント情報を第三者に受け渡し、セーブデータの改ざんやプレイ代行などをおこなう、あるいは依頼する行為

決済手段の不正利用とは、第三者のクレジットカード情報や、PayPalアカウント情報を不正に窃取することにより、第三者の決済手段を不正に利用して商品を購入するなどの行為を指している。任天堂は、信頼できる販売者からダウンロード番号を購入するよう、ユーザーに対し呼びかけた。

また、他人のニンテンドーアカウントを使用したり、自分のニンテンドーアカウントを第三者に貸与・譲渡したりすることは、ニンテンドーアカウントの利用規約に違反する行為であることも案内。規約違反に該当する行為が確認された場合は、ニンテンドーアカウントの利用を停止する場合があるとのこと。さらに、ニンテンドーアカウント情報の受け渡しは、アカウント乗っ取りなどの被害に繋がる可能性があると注意喚起した。

今回言及された、利用(引き換え)できないダウンロード番号の販売行為に関連しては、フリーマーケットサイトのメルカリが2022年4月に、「Nintendo SwitchのDL版ゲーム」の取扱いを一律禁止にしたことが記憶に新しい。メルカリでは、Nintendo Switch用ダウンロード版ゲームソフトの一部取引において、「ダウンロードできない」「ダウンロード後しばらくしてプレイできなくなった」といった問い合わせを受け、調査のうえでそうした措置を取ったという(関連記事)。

上述したダウンロード版ゲームの取引におけるトラブルは、今回任天堂も指摘した決済手段の不正利用などが背景にあると考えられる。メルカリは取扱禁止にしたものの、依然として取引がおこなわれているサイトが存在する。必ずしも不正行為によって入手されたダウンロード版ゲームばかりが販売されているとは限らないだろうが、無用なトラブルに巻き込まれないように、任天堂はユーザーに注意喚起したのだろう。

また、代行行為については『スプラトゥーン3』において、ゲーム内のレーティング上げなどを代理で実施する代行業者の存在が確認されている(関連記事)。今回の注意喚起により、そうした行為も牽制したかたちだろう。