都市建設シム『Cities: Skylines II』にマルチプレイ実装予定はなさそう。時間とリソースをとられたくない

 

デベロッパーColossal Orderは4月4日、『Cities: Skylines II』についてユーザーからの質問に回答した。どうやら、マルチプレイの実装はなさそうである。

『Cities: Skylines II』は、都市運営シミュレーションゲームだ。プレイヤーは都市の市長として、区画整備からインフラ建設、そして公共サービスを用意。住民を増やし、彼らの満足度を高めていくのだ。新作は、大人気作品となった前作から基本的な要素を引き継ぎつつ、大きく進化。「史上もっともリアルな街づくりシム」であると銘打たれている。緻密なシミュレーションと経済メカニズムが備えられているそうだ。また本作ではプレイヤーがとった判断に対して、街が反応しながら発展するとのことである。


先日発表されたものの、まだまだ謎が多い新作。そんな同作に関する疑問がいくつも寄せられており、Colossal Orderが答えていた。そうした内容がおさらいされている。特に注目したいのは「『Cities: Skylines II』でマルチプレイを追加する予定はありますか?」という質問だ。Colossal Orderはこの疑問に関して、イエスともノーとも言わなかったものの、否定的な回答をしている。

回答としては、『Cities: Skylines II』はスタジオにとってもっとも野心的なプロジェクトであるとし、フランチャイズにおけるあらゆるメカニックを拡張としているとコメント。マルチプレイのサポートにはとてつもない時間とリソースがとられ、スタジオが創造しようとしているコアなプレイヤー体験の構築を損ないかねないとした。つまるところ、予定はしていないということだろう。


そもそもでいうと、『Cities: Skylines』はシングルプレイ向けのゲームとして親しまれ成功を収めた。マルチプレイModなども存在するものの、あくまでひとりでじっくり遊ぶゲームである。マルチプレイを主体とした街づくりゲームといえば『SimCity(2013)』の前例がある。同作はマルチプレイに注力した結果、リリース当初サーバーへのアクセス集中によりゲームがプレイできない不具合に見舞われるなど、失敗に終わることとなった 。街づくりゲームおよび『Cities: Skylines』においてマルチプレイはそこまで求められておらず、かつ失敗例がある以上は、注力するメリットもないだろう。

Colossal Orderが述べた「マルチプレイに手を出すことで時間とリソースをとられてしまう」という回答には、時間とリソースを割くメリットがないというニュアンスも含まれているかもしれない。いずれにせよ、シングルプレイとマルチプレイの両方を欲張れば中途半端になってしまうことだろう。シングルプレイ向けゲームとして愛されたゲームの続編として、まずシングルプレイ要素に注力するというのは、理にかなっている。

そのほか、本作がUnityベースで開発されていることや、前作で使えたワークショップのアセットは、続編は完全に新しいゲームであるがゆえに、なんらかの作り直しや最適化が必要になることなどが改めて公言されている。Colossal Orderは今後も情報公開にあわせて、さまざまな質問に答えていくとのことなので、同アカウントをフォローしておくといいだろう。


『Cities: Skylines II』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2023年内にリリース予定だ。