デベロッパーのColossal Orderは10月16日、『Cities: Skylines II』PC版はパフォーマンスが「目標とするベンチマークに達しないまま」リリースされることを発表した。本作PC版はSteam/Microsoft Store向けに、日本時間10月25日の配信が予定されている。
『Cities: Skylines II』は、高い評価を得た都市開発シミュレーションゲーム『Cities: Skylines(シティーズ:スカイライン)』の続編だ。プレイヤーは居住区やインフラなどを整備し、さらに産業を活性化させながら街を一から建設。市民の生活や経済などが複雑にシミュレーションされ、それらのニーズや状況変化に対応しながら街を発展させていく。なおこれまでに公式サイト上では、交通AIの進化や経済システムの向上など、新作でのさまざまな要素の詳細が明かされている(関連記事1・2・3・4・5)。
本作は当初、PC(Steam/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S向けに10月25日の発売が予定されていた。しかし先日、PS5/Xbox Series X|S版の発売が来年春になることが発表された。この発表にあわせてPC版の最低システム要件および推奨システム要件も更新。推奨グラフィックボードがGeForce RTX 2080 TiからGeForce RTX 3080になるなど要件が引き上げられた。そうした一連の予定変更を受けて、ユーザーからは本作のパフォーマンス面への懸念も生じ、フィードバックも寄せられていた。
そうした声を受けて今回、本作開発元がPC版のパフォーマンスについて、公式フォーラム上のお知らせやFAQとして回答。開発元が定めていたパフォーマンスの目標水準(ベンチマーク)を達成しないままリリースされることが明かされた。開発元は、本作はコンソール向けにはPS5/Xbox Series X|S用のタイトルであり、PC版も一定のハードウェア要件を求められると説明。そうした背景はありつつ、これまで尽力してきたものの、ベンチマークを達成できなかったとしている。
そのためリリース時点では、PC環境とグラフィック設定などに応じて、問題が発生する場合もあるそうだ。開発元は本作の開発プロジェクトを長期的なビジョンで見据えているそうで、PC版を予定どおり発売することが正しいステップになるだろうと説明されている。すなわち、まずはリリースを優先し、その後に最適化を改めて進めていく方針ということだろう。
なおリリース時のパフォーマンスは、グラフィック設定を変えることで大幅な向上も見込めるという。グラフィック設定に関する詳細は、今後案内されるとのことだ。そのほか発表では、『Cities: Skylines II』ではSteamワークショップでのModのサポートが取りやめられ、独自プラットフォームParadox Modsに統一されることも伝えられた。ゲーム内からより簡単にModにアクセスできるようにする狙いがあるそうだ。またゲームコードが関わらない、アセット(3Dモデルなど)系のModはコンソール版でも提供予定とのことだ。
PC版発売を目前に、リリース時のパフォーマンスの水準が開発元の想定を下回っていることが正直に明かされた『Cities: Skylines II』。なお本作PC(Steam)版は日本円を含む多くの通貨を対象に、発売日に定価の値上げが予定されており、値上げ前に予約購入をおこなったユーザーも多くいると見られる(関連記事)。「開発元のベンチマークに達しなかった」というパフォーマンスに関しては続報も注目されるところだろう。
『Cities: Skylines II』は、PC(Steam/Microsoft Store)向けに10月25日発売予定。PS5/Xbox Series X|S向けには来春発売予定だ。