都市建設シム『Cities: Skylines II』では“渋滞解消”へのアプローチがぐっと増える。充実・便利・リアルな道路作成システムいろいろ


Paradox Interactiveは6月19日、『Cities: Skylines II』の新情報を発表した。道路作成ツールにおける、さまざまな新要素や便利機能などが紹介されている。


『Cities: Skylines II』は、都市運営シミュレーションゲームだ。『Cities: Skylines』の後継作となる。プレイヤーは都市の市長として、区画整備からインフラ建設、そして公共サービスを用意。住民を増やし、彼らの満足度を高めていくのだ。新作は、大人気作品となった前作から基本的な要素を引き継ぎつつ、大きく進化。「史上もっともリアルな街づくりシム」であると銘打たれている。具体的には、緻密なシミュレーションと経済メカニズムが備えられているそうだ。また町の天候や季節が移り替わるといい、自然の力に上手く対処しながらの都市運営が求められるという。

日本時間10月25日の発売に向けて、公式サイトでは本作の各種要素を紹介する記事が順次掲載予定。その第1弾として、このたび道路作成ツール(Road Tools)に関する情報が明かされた。記事ではスムーズな道路作成が可能なGrid modeや、高速道路など並行する道路を作成しやすいParallel modeといった新機能などが紹介。さらなる情報として都市の“渋滞解消”にも役立ちそうな要素がお披露目された。

まず『Cities: Skylines II』では、交差点や道路の敷設システムにも変更が加えられ、より柔軟な道路づくりが可能になるという。交差点は既存の道路と交差した部分に自動で作成されるほか、大きな交差点を配置したい場合はゲーム内にあらかじめ用意された(premade)交差点を使うことも可能。複雑な形状の高速道路のジャンクションや、高速道路と一般道を繋ぐインターチェンジも用意されるという。

また今作ではラウンドアバウト(環状交差点)が公式に用意されるという。前作ではラウンドアバウトを作りたい場合、道路を曲げて自力で作る必要があった。また手作業で作ったラウンドアバウトは綺麗な円形にならず、通行するNPCたちを混乱させる場合もあった。今作では4種類のサイズのラウンドアバウトが公式に実装されるとのこと。都市の景観面のほか、使いどころによっては渋滞解消や事故抑制に一定の効果を上げてくれるかもしれない。


また道路の敷設においては、ほかの道路の上を走る高架道路や、地形を掘り抜いて道路を敷設することも可能になっているという。立体的に道路を配置することで、都市のスペースを最大限に活用できることだろう。さらに今作では、高速道路と一般道を接続するランプ(ランプウェイ)が実装される。ランプを高速道路の入口・出口として設けることが可能で、それぞれ加速・減速車線として機能し、一般道と接続できるそうだ。

そのほか今作で実装される駐車場についても改めて紹介されている。駐車場は、従来の路上駐車に加わるかたちで市民が車両をとめる手段となり、公共交通機関とあわせて市民が都市内をどのように動き回るかの意思決定にも影響するという。プレイヤーは駐車場の空き状況や利用状況といった情報を確認可能。駐車場、あるいは公共交通機関なども含め自分の都市に何が必要なのかの判断をおこなうことができるそうだ。


そのほか本作ではバスなどの特定のサービス車両のみが通行できる専用道路といった要素も用意されているとのこと。道路作成ツールについての詳細は公式ニュース記事(英文)を確認してほしい。

前作においても道路の敷設はゲームの重要な要素であった。というのも、『Cities: Skylines』はもともと都市交通機関運営ゲーム『Cities in Motion』シリーズが発展して生まれたもの。そうした背景で交通システムは複雑で、特に都市が成長するにつれて多発する“渋滞”は大きな問題のひとつだった。

渋滞解消のために試行錯誤するのは醍醐味であったが、限られた要素のなかでやりくりする難しさや操作の煩雑さも課題としてあった。一方で今作では、道路作成におけるさまざまな新システム・便利機能が登場するようだ。一連の新要素は、好みの景観づくりだけでなく、渋滞解消にもひと役買ってくれることだろう。道路づくりに新たに複数のアプローチが増えた都市運営を楽しみにしておこう。


Cities: Skylines II』はPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S向けに発売予定だ。