『ファイナルファンタジーVII リバース』の“あのメッセージ”、早速ファンの心をつかむ。「セフィロスはどこへ向かうのか?」

 

スクウェア・エニックスは6月17日、『ファイナルファンタジーVII リバース』(以下、ファイナルファンタジーをFFと表記)を正式発表した。あわせて公開されたトレイラーには、セフィロスも登場。この動画での、セフィロスにまつわるとあるテロップが、ファンの心を掴みつつあるようだ。

『FFVII』およびそのリメイクシリーズに登場する、セフィロス。クラウドを阻む因縁の敵でもあり、屈指の人気キャラでもある。彼は、本作の世界を支配する神羅カンパニーにて、最上級のエリート兵士であるソルジャーのクラス1stに属する人物。その中でも最強の存在であり、英雄と称されていた。彼はとある極秘任務で死亡したと伝えられていたが、『FFⅦリメイク』においては序盤からその姿を現す。


そんなセフィロスは、今回のトレイラーでは19秒ごろより登場。フィールドを歩くクラウドのもとにスッと現れ、さりげなく合流。2人で肩を並べて歩いている。そして、意味深な映像がカットインしたのちに、「What is Sephiroth’s endgame?(セフィロスはどこへ向かうのか)」というテロップが表示。その後も2人は悠々と歩きつづけるものの、途中でエアリスが祈りをささげるような映像に切り替わる。

そして、「What is fact and what is fiction?(何が真実か)」というテロップののち、場面が転換。ぐったりとするクラウドに、ザックスが肩を貸している。彼らが巨大な建造物を目指して歩いていくところで、映像は終わりとなる。なお、ザックスは、今冬発売の『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-リユニオン』(およびそのオリジナル版)の主人公だ(関連記事)。


そして、このトレイラーにおける、「What is Sephiroth’s endgame?(セフィロスはどこへ向かうのか)」というテロップは、一部ユーザーたちの心を掴んでいるようだ。そもそもとして、「セフィロスはどこへ向かうのか」という言葉自体、ややシュール。たとえば日本語で「どこへ向かうのか」というワードで検索してみると、その対象は国家や組織を指すパターンが多い。大きな組織などの今後を憂う表現で使うことが多いワードなので、「人」に使うことそのものが珍しい。セフィロスの道と今後の両方を憂いての表現としては至って適切なのだが、用法としてはあまりないパターンであるがゆえに、やや面白く感じてしまうのだろう。

さらにフレーズとしても使い勝手が良いようだ。セフィロスが何をしていても、「どこへ向かうのか?」という問いかけを添えることで、なんとなく面白く感じられてしまうのである。endgame繋がりで、映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」におけるサノスのミーム“what was he cooking”と合体させるユーザーも。ほかにも、ユーザーが思い思いのセフィロスの行き先を考案するなど、大喜利としての盛り上がりを見せている。


*映画冒頭のサノスの料理シーンにおいて「what was he cooking(彼は何作ってるの)」という、ファンの素朴すぎる疑問がミーム化したもの

さらには、このキャッチコピーを応用するユーザーも。ファーストフード店を訪れるセフィロス(のコスプレイヤー)。店員はかなり困惑している。「セフィロスはどこへ向かうのか?」。店内で食べるのか、それともお持ち帰りにするのか。割とどちらでもいい。既存のネットミームと組み合わせても、面白みが出るというのもポイントが高い。

ワードとしても面白いほか、セフィロスのキャラクター性も面白みのひとつ。セフィロスのミステリアスなキャラクター性、そして端正なルックスとのギャップによるところが大きい。また、絶大な人気を誇るキャラクターなだけに、他作品にコラボで登場することも多い。定期的に本編とは違った姿を見せてくれることで、シュールな一面もあわせもちつつある。そうした中で登場した、「セフィロスはどこへ向かうのか?」という問いかけは、天の声のツッコミのように思えてしまうのだろう。

https://twitter.com/KINA_LILLET_/status/1537645843158749186

ただし、もちろん本編でのセフィロスは至ってシリアスなキャラクターだ。正統派の人気で、長年数多くのファンに愛されてきた。純粋に本編を楽しむためにも、もともとのイメージも忘れないようにしたい。また、『ファイナルファンタジーⅦ』リメイクシリーズでは、オリジナル版とは違う新たな物語が展開されている。正真正銘の「セフィロスはどこへ向かうのか?」を楽しみにしたい。

『ファイナルファンタジーVII リバース』は、PS5向けに来冬発売予定だ。