Striking Distance Studioは、2022年後半発売予定のSFホラー『Callisto Protocol』について、新情報を発表した。海外メディアGame Informerが開発チームに対してインタビューをおこなった。また新情報公開に際しては、本作が『PUBG』ユニバース作品でなくなったことも判明している。
『Callisto Protocol』ストーリー主導のシングルプレイ・サバイバルホラーゲームだ。物語の舞台は2320年、木星の衛星Callisto。プレイヤーは厳重に警備されたBlack Iron刑務所からの脱出を図りつつ、Callistoに潜む恐ろしい秘密に迫っていく。ホラーとアクション、そして没入感あるストーリーテリングを融合し、インタラクティブなエンターテインメントにおける一段階上のホラー体験を目指すという。なおStriking Distance StudioのCEOはかつてVisceral Gamesにて『Dead Space』のエグゼクティブ・プロデューサーを担当した人物である。
主人公となるジェイコブ・リーは、平凡な貨物船パイロットだ。したがって、何か特別な戦闘訓練を受けているわけではない。Game Informerが公開したデモプレイ映像によると、彼は武器をゲームの進行に応じて拾っていくのだという。デモプレイでは、警棒・ピストル・ショットガンに加えて、GRPと呼ばれるデバイスが登場する。ステージに配置された物体または敵を、押したり引いたりできるデバイスとなるようだ。
敵となるのはBiophagesと呼ばれる、人間が変異したクリーチャーだ。Biophagesとの戦闘を乗り越えるには、すべての武器の組み合わせて、自在に扱う必要があるという。デザインディレクターのBen Walker氏によると、プレイヤーが力任せで攻略できるゲームバランスにはなっていないそうだ。「プレイヤーには、それぞれの敵に対して怖がってほしいんです。楽に倒せる敵をどんどん追加していったわけではありません。ジェイコブのために用意した武器やツールは、困難に対処するためのものです」とのこと。敵の種類に応じて、適切なタイミングと対処が必要になるようだ。
Striking Distance Studiosは、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)』を開発・運営するPUBG Studioと同じくKRAFTON傘下のスタジオだ。同スタジオは2019年の設立当時、『PUBG』と世界観を共有する、ストーリー性のあるシングルプレイゲームを開発すると伝えていた(関連記事)。しかしながら、現在は世界観は『PUBG』と共有のものではなくなっているようだ。Schofield氏が本日、自身のTwitterで明かしている。
ツイートによると「もともとはPUBGタイムラインの一部でしたが、独自の世界に成長しました」とのこと。『Callisto Protocol』の物語は『PUBG』ユニバースではなく、独自の世界で展開するようだ。ただ、インタビューでは、イースターエッグのような要素をゲーム内に散りばめている、とも同氏は語っている。世界観は共有ではなくなったものの、何らかの『PUBG』要素はみられるのかもしれない。
そもそもでいえば、KRAFTONがホラーゲームを作るとして、あまり注目されなかった可能性もある。『Callisto Protocol』は『PUBG』ユニバースで展開されるホラーゲームという切り口あがったからこそ、ここまで注目を集めただろう。開発が進み、本作自身の個性が浸透し始めたタイミングで『PUBG』から切り離しをおこなうというのは、ある種合理的な判断でもある。
『Callisto Protocol』は2022年後半に、PC/コンソール向けに発売予定だ。