『アサシン クリード』Netflixにて実写やアニメシリーズ制作へ。NetflixのゲームIP活用続く

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Netflixは10月27日、Ubisoftと協働し、『アサシン クリード』シリーズを題材とした実写シリーズやアニメシリーズを制作していくと発表した。第一弾として実写シリーズが制作される予定だ。Ubisoft Film & Televisionを率いるJason Altman氏と、同社ディレクターのDanielle Kreinik氏がエグゼクティブ・プロデューサーとして参加。海外メディアHollywood Reporterによると、現在は現場責任者となるショーランナーを探している段階とのこと。


オープンワールドアクションゲーム『アサシン クリード』は、2007年に1作目が誕生したのち、スピンオフ作品を含めると20作以上が生み出されてきたUbisoftの看板シリーズ。過去に存在したアサシンの遺伝子記憶を追体験する形で、さまざまな場所・時代を舞台に、アサシン教団とテンプル騎士団の対立を中心とした物語が描かれていく。今回のプレスリリースによるとシリーズ累計セールスは1億5500万本以上。今年11月には、9世紀のイングランドを主な舞台とするシリーズ最新作『アサシン クリード ヴァルハラ』が発売される。

『アサシン クリード』の映像作品化は今回が初めてではなく、2016年(日本では2017年)にマイケル・ファスベンダー主演の映画版「アサシン クリード」が公開された。ファスベンダー演じる主人公のカラム・リンチがアニムス装置を使い、15世紀ルネッサンス期のスペインで活動していたアサシン教団の一員、アギラールの半生を追体験する。

ゲームシリーズでも重要なアイテムであるエデンの果実を巡る物語を描き、アクション面ではある程度の評価を得たが、総合評価は振るわず。レビュー集積サイトRotten Tomatoesでは、映画批評家による肯定的レビューは18%。一般評価も厳し目となっている。なお初登場時の興行成績は、製作費1億2500万ドル(約145億円。2016年12月当時のレート)に対し、初週収入2250万ドルと低調スタート(Variety)。ただ最終的には2億4000万ドルに伸びている(Box Office Mojo)。

*2016年に公開された映画版「アサシン クリード」国内トレイラー


近年のUbisoftは映像作品化に積極的であり、今年2月にはゲーム開発スタジオの舞台裏に迫るという設定のコメディドラマ「神話クエスト:レイヴンズ・バンケット」をApple TV+向けに配信(関連記事)。この先もジェイク・ジレンホールとジェシカ・チャステインをキャスティングした「Tom Clancy’s The Division」のNetflix映画、『Just Dance』や『Beyond Good & Evil』の映画化など、さまざまなプロジェクトが動いている。

またNetflixでは、2017年から続くアニメシリーズ「悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア-」、昨年シーズン1が公開されたオリジナルドラマ「ウィッチャー」、今年発表されたNetflix実写ドラマ「バイオハザード(原題)」およびCGドラマ「バイオハザード:インフィニット ダークネス」など、ゲームIPを題材とした作品を積極的に制作している。

ゲームIPの活用を続けるNetflixと、自社IPの映像化に積極的なUbisoft。『アサシン クリード』に関しては、映画よりも物語の説明に時間をかけられるドラマシリーズの方が、一般視聴者向けにIPの魅力を伝えやすくなるのではないだろうか。はたしてどのような映像作品に仕上がるのか。将来的に予定されているアニメシリーズも含め、続報が待たれる。

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