『Skyrim』をベースにした超大型Mod『Enderal: Forgotten Stories』公式日本語対応。本編とは異なるストーリー・システムで展開される冒険

 

Steamにて、『The Elder Scrolls V: Skyrim(以下、Skyrim)』のMod作品『Enderal: Forgotten Stories』が、正式な日本語対応を果たした。Steamのストアページからインストールし、起動すると字幕が日本語になった『Enderal: Forgotten Stories』がプレイできる。同作は、以前から有志により日本語化が行われ、ファイルの配布も行われていたが、有志翻訳が公式なものとして採用された形だ。

『Enderal: Forgotten Stories』は、『Skyrim』のエンジンを使って新しいRPGがプレイできるトータルコンバージョンMod。『The Elder Scrolls IV: Oblivion』でも同様のMod『Nehrim: At Fate’s Edge』を開発したドイツのModスタジオ、SureAIが開発した作品である。

主人公はドラゴンボーンではなく、新天地を目指しエンデラル行きの船に密航した人物。母親と妹の2人を殺したのはお前だ、と父親に責められる悪夢を見て、毎晩うなされる主人公。同じく密航しているシリウスと共に倉庫に隠れ潜む日々を送っていたが、船員に発見されそうになってしまい戦闘へ発展。事後処理の最中、謎の女が現れて気絶し、結果的に海に放り出されてしまう。そして、運良く入り江に流れ着いた主人公は広大なエンデラルを旅し、ダークな物語が描かれていく。

本Modの特徴は、オリジナルのものへ差し替わっているストーリー同様に、『Skyrim』をベースに多数の要素に手を加えたり、置き換えられたりしている点だ。独自の世界設定を持ち、手作業で生み出されたエンデラル。目標や動機を持ち、多面的に構成されたリアルな造形の登場人物たち。草原、森、砂漠、ジャングル、山岳地帯といったロケーションとダンジョン。そうした世界で発生する大量のクエスト。オリジナルの『Skyrim』とは異なるクラスと能力が設定されたスキルシステム。ゲームプレイを一新する経験値やステータス、戦闘バランス。世界の広がりを見せる書籍群。『Skyrim』用Modが採用されたUIや操作方法などを除き、多くの要素が『Skyrim』から一新されており、『Enderal: Forgotten Stories』は大型Modと表現するより1本の独立したRPG感覚が近いだろう。

今回公式に日本語の有志翻訳が採用されたことで、日本語化ファイルを別途導入しなくても、最初からゲーム内の字幕が日本語へ対応。『Enderal: Forgotten Stories』に搭載されたストーリー、書籍、UIなど、大量のテキストが翻訳されており、日本語でプレイできる。なお、本作は『Skyrim Special Edition』ではなく、通常版『Skyrim』のModである。Steamでは『Skyrim』本編とは独立した状態でインストールできるが、インストールに通常版『Skyrim』を所持している必要がある。『Enderal: Forgotten Stories』は、Steamにて無料公開中だ。