PS5の後方互換機能では、PS4タイトルは「より高いフレームレート」で動作。発売中タイトルの大部分がプレイできるようになる見立て

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは3月21日、先日発表したプレイステーション 5(PS5)のハードウェア技術仕様のうち、PS4タイトルとの後方互換機能について追加情報を米国PlayStation.Blogにて公開した。

SIEは3月19日、PS5のリードシステムアーキテクトであるマーク・サーニー氏による技術解説映像を公開した。この中で、PS5では前世代機のロジックとの差分を取り入れたチップセットを搭載し、PS4およびPS4 Proタイトルをレガシーモードとして動作させることで後方互換を実現すると説明。そして、PS4においてもっともプレイ時間の長い上位100タイトルについて調査したところ、そのほぼすべてのタイトルが、PS5発売時にスムーズに動作するであろうことが確認できたとしている(関連記事)。

今回更新された情報によると、SIEは数百本のPS4ゲームについて後方互換の検証テストを実施済みで、PS5のローンチに向けてさらに数千本をテストする準備を進めているとのこと。そして同社は、PS4向けには4000タイトル以上が発売されており、その大部分がPS5にてプレイ可能になるだろうと述べている。サーニー氏は、先述したプレイ時間上位100タイトルにのみ言及したため、それ以外のPS4タイトルの互換性について不安視される向きがあったが、今回SIEはそれを払拭した形だ。

また、後方互換に対応したPS4タイトルをPS5上でプレイした場合はブーストされた周波数にて動作するため、より高くまた安定したフレームレートでプレイ可能だという。さらに、解像度が向上する可能性もあるとしている。これは、「PS4 Pro ENHANCED」の認証を受けたPS4タイトルをPS4 Proで動作させた場合と似たイメージだろう。こちらもPS4 Proのアップグレードされたパワーにより、より滑らかな描画や高精細な映像表現に強化される。

後方互換対応タイトルのゲームプレイを、オリジナルプラットフォームでの体験以上にアップグレードさせる同様試みは、マイクロソフトのXbox One Xでもおこなわれ、またXbox Series Xでも引き続き追求する計画であることが明らかになっている。いまや後方互換におけるトレンドのひとつであると言えそうだ。SIEはPS5の後方互換機能について、今後も情報が更新し次第公表していくとのことである。