『スプラトゥーン2』など一部作品は、Nintendo Switch Onlineのセーブデータお預かり機能に対応せず。不正行為防止のため


ニンテンドー・オブ・アメリカの公式サイトにて、9月後半から本格始動するサービスNintendo Switch Onlineのひとつの目玉である「セーブデータお預かり(以下、クラウドセーブ)」についての情報が載り始めた。多くのゲームのタイトルページには「クラウドセーブバックアップには、Nintendo Switch Onlineの加入が別途必要です(A Nintendo Switch Online membership (sold separately) is required for Save Data Cloud backup.)」と記載されている。しかし一部のタイトルがクラウドセーブに対応していないと記載されていることを海外メディアNintendo Lifeなどが報じている。

具体的に非対応タイトルとしてあげられているのは、『スプラトゥーン2』、『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ』、『ダークソウル リマスタード』、『Dead Cells』、『FIFA 19』そして『NBA 2K19』など。これらのタイトルにおいては、Nintendo Switch Onlineに加入していても、クラウドセーブは利用できないことになる。Game Informerがニンテンドー・オブ・アメリカに問い合わせたことにより、前述の作品がクラウドセーブに対応しない理由について明かされた。

ニンテンドー・オブ・アメリカの担当者は、大部分のNintendo Switchタイトルはクラウドセーブに対応するものの、対応できないタイトルもあると回答。他プレイヤーに譲渡したアイテムを取り戻したり、オンラインマルチプレイのランキングに負けた際に巻き戻したり。クラウドセーブによってこうしたことが可能になってしまうゲームは、公平なプレイを提供するために対応できないとのこと。具体的には、『スプラトゥーン2』はオンラインのマルチプレイランキングなどで不正できないように、クラウドセーブに対応しないとしている。そのほかのタイトルも、同様の理由で対応されないようだ。

Nintendo Switchでは、セーブデータを本体メモリーからSDカードに移動させることができず、本体メモリーに何かあった際には涙をのむしかない仕様。本体同士の引っ越しをする際にはセーブデータの移動はできるが、バックアップはできない。それだけに、Nintendo Switch Onlineのクラウドセーブデータ対応は、大きな魅力となりえる。目玉コンテンツではあるが、セーブデータ改造や不正を考慮する上では、対応できないタイトルも存在するようだ。

他機種の同様のサービスに目を向けると、Xbox Oneにおいては、クラウドセーブはXbox Live Goldに加入していなくとも利用可能。PlayStation 4ではPlayStation Plusの加入が必要になり、一部対応しないタイトルがあるとも公式には記載されているものの、非対応が報告されているタイトルはほとんど存在しない。また、前出したクラウドセーブ非対応のNintendo Switchサードパーティタイトルは、他機種ではクラウドセーブに対応しているとも前出のGame Informerに報じられている。PlayStation 4やXbox Oneはあくまで他ハードであり、料金体系やサービスなど大きく異なる。ただし、Nintendo Switch Onlineサービス開始前から、他コンソールでは対応済のクラウドセーブ非対応タイトルが確認されているのは気になるところ。

先日、ニンテンドー・オブ・アメリカが「Nintendo Switch Onlineに加入すれば、『マリオブラザーズ』を友人とオンライン協力プレイができます!」とTwitterにて告知した際には、リプライ欄やredditにて、異なる機能を求めたり時代遅れだと主張する声が届いており、ファンからも辛辣なコメントが寄せられていた。それだけ、正式に立ち上げられるサブスクリプションサービスへの期待が大きいということだろう。正式な告知と、新たなニュースに期待したいところだ。