『Star Wars バトルフロント II』ついにゲーム内課金再開へ。EAは「『Battlefield』新作や『Anthem』では同じ過ちを繰り返さない」と自ら戒める

 

Electronic ArtsとDICEは、『Star Wars バトルフロント II』向けのアップデートを4月18日に配信する。本作においては、スキルポイント制を導入し、キャラクターの性能に影響を与える要素は、ゲームプレイを通じてのみ獲得できるスキルポイントを消費してアンロックする形に変更する大規模アップデートを先月おこなっていた(関連記事)。そして今回のアップデートでは、発売日以来停止されていたゲーム内課金要素が復活する。

本作のゲーム内課金で購入できるのは、クリスタルというゲーム内通貨だ。発売前のベータテスト段階では、クリスタルを消費してクレート(ルートボックス)を開けることができ、キャラクターを強化できるスターカードや、ヒーローをアンロックできるクレジットなどを入手することができた。しかし、これがPay-to-Win(お金を払った者が有利になる)であるとの大きな批判に繋がり、前述したように停止に追い込まれた。

今回のアップデートでも、クリスタルを実際のお金で購入できることに違いはないが、クリスタルを消費して獲得できるのは、キャラクターの見た目を変えるビジュアルアイテムのみ(クレジットでも獲得可能)。キャラクターの性能には影響はなく、交換する際のランダム性もない。クレートを開けるために使うこともできないが、クレートの中身もビジュアルアイテムとクレジットのみに変更されている。

こうしたゲームシステムの刷新に至るまでには、ランダム性の強いルートボックスへの問題意識が、本作をきっかけとしてゲーム業界内外で高まることとなった。DICEの元CEOで、今月からEAのチーフ・デザイン・オフィサーに就任したPatrick Söderlund氏は海外メディアVergeの取材に対して、こうした出来事がEAやその経営陣に影響を与えることがなかったと言えば嘘になるとコメント。そして本作は、ルートボックスを採用するほかの多くのゲームと同じように、プレイヤーに長く遊んでもらうようデザインしたつもりだったが、間違った手法をとってしまったと振り返っている。

Söderlund氏は、EAは今回のことを教訓にして、ゲームを発売する前に、導入するルートボックスやマネタイズなどの仕組みについて理解・検証するように体制を改めたと明かす。そして『Battlefield』の次回作や、BioWareが開発中の『Anthem』においては、同じ過ちを繰り返すことはないだろうとしている。

なお、4月18日に配信されるアップデートではゲーム内課金要素の再開のほかに、エンドアの夜の森を舞台にする期間限定のゲームモード「イウォーク・ハント」が実装される。このゲームモードでは、プレイヤーはイウォーク、もしくはストームトルーパー部隊の一員となる。イウォーク側は先進的な武器は持たないが、あらゆる手段を使ってストームトルーパーを襲撃し、一方のストームトルーパー側は、救出チームの到着まで生き延びることを目指す。

前出のPatrick Söderlund氏は、本作は前回のアップデート以降、離れていたプレイヤーが戻ってくる動きが顕著に見られることを報告し、アップデートの多くの部分において正しい選択ができたのではないかと手応えを語っている。そして、ここに留まることなく、ゲームを改善していくと約束している。