『BATTLEFIELD 4』経験値2倍キャンペーンの正体は何だったのか

各プラットフォームでリリースされ現在進行形で多くの FPS ゲーマーの心をわしづかみにしている『BATTLEFIELD 4』。本作は過去作品と同様に獲得経験値によるアンロック制度を採用しています。全体的に比較的マイルドになった(初期またはすぐに解禁される装備で戦闘に参加可能)とはいえ、やはりその存在感と束縛感は小さくありません。

スポンサーリンク

さて、『BF4』はリリース当初から"不具合"がしばしば指摘されてきました。とくに顕著だったのはマルチプレイ時に発生する不快なラグ。3歩進んでは1歩止まる謎のカクつきにげんなりしなかったプレイヤーはいないでしょう。コア層向けに位置するであろう PC 版は鬼のような動作環境を要求していましたが、それとは無関係な現象でした。ちなみに Ping も関係ありません。

はっきりとアナウンスされていないためタイミングはわかりませんが、この不具合はいつの間にかほぼ解消されていました。ですから、もう過去の嫌な出来事だったと忘れ去っても一向に構わないのですが、1つ大いに気になった点があります。それは、11月28日から12月5日にかけて開催されている XP 2倍イベントです。

 

スポンサーリンク

お詫びなのかマーケティングなのか

そもそも当初のアナウンスでは見出しを"『バトルフィールド 4』プレイヤーの皆様への感謝"としながらも「お客様には多大なご迷惑をかけていることをお詫び申し上げます。」「皆様のご理解とご協力に対する感謝のしるしといたしまして」「前述した問題によって、マルチプレイヤーが思うように進まなかった方もいらっしゃるかと思います。是非この機会をXP獲得にご活用ください。」といったように、いわば謝罪としての性質を帯びたもののはずでした。

しかしフタを開けてみると、Origin 起動時に表示されるメッセージは「今週はゲームをより楽しもう: 12月5日までXPが2倍」です。これは一体どういうことなのでしょうか。詫びなのか単なるユーザー獲得キャンペーンなのか判りません。この言い様では二枚舌呼ばわりされても仕方ないのではありませんか。

ちょうどこの時期はオータムセールシーズンです。現在最大にして頂点の Steam も情け容赦のない値引き戦争をしかけていました。Origin も対向する形で『BF4』はもちろん『Sim City』など EA が誇るビッグタイトルを複数値下げしていたという状況。そこで「今週はゲームをより楽しもう」のメッセージです。

言うまでもなく Steam には勢いがあります。同じジャンル FPS でいえば『Counter-Strike: Global Offensive』は Dreamhack でさらに認知度を加速させ、9万3000以上もの同時接続者数を記録しています。ライバルとのゲーマーの奪い合いが発生しているのですから変化球の一つや二つ当然です。しかし、この場合は転んでもただでは起きない不屈の精神というよりも、どちらかというと不義に分類されてしかるべきです。

このメッセージはタイミングも内容も悪すぎました。せめて曲げるならもう少し"本当に迷惑を被ったプレイヤー"に対する配慮を込めた一文にすべきだったでしょう。本来であれば、つまり詫びていたなら表示すべきでないでないメッセージだからです。これでは「今週は楽しもう」と言われても素直に楽しめません。

 

スポイラーとなるリスクのある「謝罪」

また、ゲーム内コンテンツで謝罪の意を表する行為にももう少し注意を払ってほしいところです。もはや語るまでもない『パズル&ドラゴンズ』で衆知されたいわゆる「詫び石」のようなスタイルは、けっして悪くありません。サーバー障害が起きてゲームをプレイできなかったからといって金券なんかをもらっても何一つ嬉しくないでしょう。

ただ、今回採用されたコンテンツには争点があります。それは冒頭に述べたとおり、影響の小さくないアンロック・経験値に直接かかわってくるというところ。現状では(そしてきっと今後も)突き詰めるとほぼ間違いなく装備を解禁しているプレイヤーの方が有利です。競技性の強いタイトルではないとはいえ、プレイヤーの不平等を加速させるような真似をして今後に負の余波が残らないとは限りません。

『パズドラ』の詫び石スタイルは、結局のところ同作がシングルプレイヤーで完結するからこそ美しく成立しているのです。『BF4』のような他者と強く関わらざるをえないタイトルで、ゲームの根幹へ挑戦するようなキャンペーンを軽々と採用されてしまっては、本来あるコンテンツへの信頼が揺らぎかねません。具体的には、今回のケースではランダム入手とプレミアムメンバーシップ登録(定価5000円)で獲得可能な経験値ブーストアイテムへの不信へとつながっています。カネを払うかどうかはユーザーの自由として、これでは「ゲームバランス」の破綻に近づいてしまいます。

また、単純に XP 2倍という設定が強力すぎるという事実も看過できません。上述のブーストと併用すればすさまじい値の経験値を獲得できてしまいます。これでは味をしめたカジュアルプレイヤーが「なんだ、2倍じゃなくなったのか……じゃあいいや、また同じようなイベント始まるまで別のゲームやっておこう」という発想に至るのも必定というもの。少なくとも私はそうです。

さらに、後進プレイヤーとの格差が拡大するというわかりきった点も念のため指摘しておきます。

 

dogtag

 

『BF4』はお祭り FPS として期待を裏切らない内容です。不具合があろうがなかろうが、面白いものは面白く、実際すでにそれなりの時間を投入しています。なればこそ、本作が今後素晴らしい一作へと上り詰めることを期待したいのです。そのためには、不実とゲーム内インフレだけは避けていただかなければなりません。

 

[Source: negitaku ,公式サイト 他]

ニュース

Indie Pick

インタビュー

レビュー・インプレ

Devlog