ブシロードは7月30日、トレーディングカードゲーム『パルワールド オフィシャルカードゲーム』を発売する。第1弾として、ブースターパック「パルパゴスの夜明け」およびトライアルデッキ2種がリリースされる予定だ。

『パルワールド オフィシャルカードゲーム』は、ポケットペアが開発した『パルワールド』の世界観を基にしたトレーディングカードゲームである。原作は、不思議な生物パルたちの存在する世界で過ごす、モンスター収集オープンワールドサバイバルクラフトゲーム。多種多様なパルが存在し、仲間にすることでバトルに加勢してくれるほか、拠点内のさまざまな作業を任せることもできる。

『パルワールド オフィシャルカードゲーム』は、こうしたパルとの共闘や拠点運営といった原作のサバイバル要素を、2人対戦型のカードゲームとして楽しめる作品になっている。多彩な能力を持つパルたちの特性を活かして、戦わせたり働かせたりしながら勝利を目指すのだ。

そんな本作の先行体験会が、5月3日〜4日に東京ビッグサイトで開催されたブシロード主催のイベント「GENDA GiGO Entertainment presents カードゲーム祭2026」にておこなわれた。本稿では本イベントでの試遊を通じて得た感想をお届けする。なお、体験会では開発中のプロトタイプデッキが使用されていたため、製品版とは内容が異なる可能性がある点にはご留意いただきたい。

おなじみパルたちとカードバトル

まずは、ゲームの大まかなルールを確認しておこう。本作のカードは「メインデッキ」と「ソウルデッキ」に分かれており、後者に属する「ソウル」は、前者の各種カードを使用するためのコストとして扱われる。プレイヤーは、ソウルのコスト範囲内で行動しながら戦い、対戦相手のライフを0にすれば勝利となる。

お互いのプレイヤーは、じゃんけんなどで先攻・後攻を決めたあと、山札から5枚のカードを引いてゲームを開始する。開始時のソウルは、後攻が1枚多い状態で始まる。ソウルはターンの経過に応じて増えていき、最大10枚まで場に出すことができる。そのため、コストの高い強力なカードは、試合終盤にかけて活躍しやすい仕組みとなっている。

じゃんけんで先攻を勝ち取った筆者は、さっそく手札から「パルカード」を自分のフィールドである拠点に出すことにした。パルカードは、本作において戦闘や拠点での作業などを担う、ゲームの中心となるカードだ。各カードには、「コスト」や「戦闘力」、「打撃力」といったステータスが設定されている。手札にあった「ツッパニャン」はコスト2だったため、ソウルを2枚使用して拠点へ配置。そのまま相手プレイヤーに直接アタックを仕掛けた。このとき、カードは縦向きの「スタンド状態」から、横向きの「レスト状態」にして行動済みであることを示す。

攻撃されたプレイヤーは、受けた「打撃力」の数値分、山札を1枚ずつめくってダメージチェックをおこなう。このとき、カードの右上に「ラッキーアイコン」というキラキラマークのようなアイコンが付いたカードが出れば、そのダメージはキャンセルされる。つまり、一度に大きなダメージを与えようとするほど、相手に防がれる可能性も高くなるわけだ。

「ツッパニャン」の打撃力は1なので、対戦相手は山札から1枚をめくってダメージチェックをおこなった。このターンではラッキーアイコン付きのカードは出なかったため、相手のライフを1つ削ることができた。このように、先攻は1ターン目から、まだ拠点にカードを配置していない相手プレイヤーに先んじて攻撃できる点が強みとなっている。

一方で、後攻はソウル3枚の状態から自分のターンを開始できるため、先攻よりもコストの高いカードを早い段階から使用可能だ。先攻・後攻それぞれに異なる強みがあり、バランスはしっかり取られていると感じた。

続いては後攻のターンだ。相手プレイヤーはパルカード「モコロン」を拠点に出し、攻撃後でレスト状態になっていたこちらの「ツッパニャン」に攻撃してきた。パル同士がバトルをおこなう際は、お互いの「戦闘力」をダメージとして与え合い、受けたダメージが自身の戦闘力以上になると、そのカードは墓地へ送られる。「モコロン」の戦闘力は300なので、戦闘力200の「ツッパニャン」は倒れてしまった。なお、パルカードが受けたダメージはターン終了時にリセットされるため、複雑な計算は不要だ。

再び筆者のターンが回ってくると、ソウルは4枚になる。これにより、先ほどは出せなかったコスト4の「キツネビ」を場に出せるようになった。このように、本作ではターン経過に応じて使えるカードが増えていくため、ゲームが進むほど戦略の幅も広がっていくのだ。

拠点運営もパルにおまかせ。カードゲームではさらに働かせやすく

ソウルが4枚あれば、パルを出す以外の行動もできるようになる。たとえば、「建築物カード」の使用。コスト1の建築物カードである「原始的な炉」は、場に出しているあいだ手札のカードのコストを減少させる永続効果をもつ。そこでパルをレスト状態にして働かせることで、山札から1枚ドローできる効果も持っている。つまり、低コストのパルを場に出してここで働かせれば、1ターンのうちに拠点を強化しつつ手札も補充できるわけだ。

原作『パルワールド』において、パルは戦うだけでなく、拠点内のさまざまな作業も担っている。カードゲームである本作でも、パルを建築物で働かせることで、総合的に戦力を強化していけるのだ。単にパルを並べて戦うだけではなく、「パルと協力して拠点を発展させる」という原作らしい遊びが、カードゲームとして上手く落とし込まれている。

ちなみに本作では、「原始的な炉」でパルを働かせる際、原作のように「火おこし」の適性をもつパルでなければ作業できない、といった制限は設けられていない。どのパルでも柔軟に働かせられるため、カードゲームとしての遊びやすさやテンポの良さにつながっている。

筆者のターンが終わると、対戦相手は「原始的な炉」を場に出してきた。このカードがコストを減少させるのは、「ギアカード」である。ギアカードは武器や道具のカードのことで、相手のパルにダメージを与えたり、自分のパルを強化したりといった効果をもつ。ここで相手プレイヤーは、「原始的な炉」の効果によってコストが2に減った「シングルショットライフル」をプレイ。さらに、余ったソウルでパルカードを1枚場に出した。コスト軽減効果を活かすことで、1ターン中に複数の行動を展開できるわけだ。

しかし相手は、このターンであえてパルを行動させなかった。パルが攻撃できるのはレスト状態のカードのみであるため、スタンド状態を維持することで、次のターンにこちらから攻撃されるリスクを避けたのだ。また、スタンド状態のパルは相手パルからの攻撃を防ぐことができる。カードのなかには手札に残しておくことで相手の行動を妨害できるものもあり、どんなカードを使うかだけでなく、何を温存するかの駆け引きも重要になってくるのである。

そうしてターンを重ねていくと、ソウルはやがて最大の10枚に到達する。ここまで来ると戦い方の幅は大きく広がり、より強力なパルやギアカードも惜しみなく使えるようになる。コストの高い大型パルを場に出せると、それだけで拠点の安心感や戦闘での優位性は一気に増す。他方、低コストのパルを複数展開して攻撃を畳みかけたり、建築物カードで働かせて支援につなげたりといった立ち回りも強力である。さまざまな戦略があるなかで、手札をどう組み立てるかが勝利につながっていくのだ。

試遊では、戦闘力500の「オコチョ」が建築物カードやギアカードによって強化されることで、戦闘力1300の「アグニドラ」を倒す場面もあった。単純に高コストのカードを出せば勝てるというわけではなく、カード同士の組み合わせや拠点運営を活かすことで、格上の相手にも十分に対抗できるのが面白い。そのため、自分なりの勝ち筋を考える楽しさがあり、デッキ構築やプレイスタイルの研究もしがいがありそうだ。

なお、本作ではターン中の行動順が細かく規定されておらず、手番では自由な順序でプレイすることができる。そのため、「まずは拠点のパルで攻撃しよう」「先にギアカードを使おう」といった判断も、その場の状況に応じて柔軟に決められるのだ。ターン開始時点ですべての行動を決めきる必要がなく、盤面を見ながら思考を整理して進められるため、カードゲーム初心者でも遊びやすい印象を受けた。戦略の幅は広い一方で、各カードの効果は比較的シンプルにまとまっているため、処理に追われにくいのもありがたい。

説明を受けたあとに自由試合をおこなったところ、対戦は20分ほどで決着がついた。今回はカードの内容を確認しながらのプレイだったものの、ゲーム全体のテンポはかなり軽快な印象だ。ルールを覚えれば、さらにスムーズかつ戦略性に富んだバトルを楽しめそうだ。

発売に向けて、イベント情報も目白押し

本作では、パルならではの「戦う」「働く」といった多彩な能力を活かしながらバトルを進めていく。パルをどう戦わせ、どう働かせるか考えて実行する面白さがあり、原作『パルワールド』ならではのゲーム体験を、カードゲームでも楽しめる作りになっていると感じた。

今回の体験会では、パルの属性相性や固有の特性といった、より踏み込んだ要素については確認できなかった。しかし、今回触れられた内容だけでも、低コストのカード中心で手数を重視するスタイルや、大型パルを軸にした構成など、戦い方にはさまざまな方向性が考えられそうだ。製品版ではどのようなデッキや戦術が組み立てられるのか、今から楽しみである。

本作は、6月20日に京都パルスプラザで開催される「ブシロードカードファイト2026(BCF2026)」にて、参加費無料の先行体験会がおこなわれる。また、製品版をいち早く購入できる先行発売会が、6月27日に東京で、6月28日に大阪で開催される予定だ。現地では同時に講習会も実施され、その場で本作のルールを学ぶことができるという。

さらに、6月27日から28日にかけて『パルワールド オフィシャルカードゲーム』先行販売会が東京・大阪で実施される予定。各地のカードショップで開催される公認大会や、世界大会の開催もすでに決定しているとのこと。今後のイベント情報にも注目したいところだ。

『パルワールド オフィシャルカードゲーム』は、7月30日にブシロードより発売予定。第1弾ブースターパック「パルパゴスの夜明け」は1パック(7枚入り)が440円、トライアルデッキ「パルパゴスの夜明け レッド・ブルー」「パルパゴスの夜明け グリーン・パープル」はそれぞれ1,980円で販売される(価格はいずれも税込)。

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