PS4『スパイダーマン』は操作性抜群。『ゼノブレイド2 黄金の国イーラ』は、DLCというより新作。ベータ中の『Trials Rising』はイマドキの仕様。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。149回目です。

 

忍者参上!

今週は『The Messenger』をプレイしていました。忍者龍剣伝インスパイアの2D横スクロールアクションゲームです。序盤は比較的ユルめに進行するので、高難易度を期待すると肩透かしを喰らうかもしれません。が、後半はテクニカルな操作が求められるシビアなゲームに変貌するので、ぜひそのままプレイを続けてほしいところです。

アクションゲームとしての完成度は高く、操作性も良好。予想外の方向へと転がっていく物語や、ゲームの内容がガラッと変わる飽きさせない工夫が非常にうまいなと感じたのですが、この辺を詳しく語ってしまうとネタバレになるので伏せておきます。本作のもうひとつの特徴は、パターン豊富で且つジョークに満ちた会話でしょう。特に店主の「面白い話」は必聴です。これが高品質な翻訳で読めるのですからありがたい限り。とにかくアクション苦手な自分が思わず最後までプレイしてしまう魅力のある作品でした。
by Kouzou Suzuki

 

ウェブスイングとフォトモードだけで何時間でも遊べる

最近夜中になると、弊誌編集長から「寝なきゃいけないのにウェブスイングしたくてたまらない」というメッセージが送られてくるようになりまして、筆者もつられて『スパイダーマン』をプレイ。先日ようやく本編をクリアしました。トレイラーやゲームプレイ映像から伝わってくるとおりの、操作していて気持ち良いゲームです。サイドクエストやステルスパートが退屈だなぁとか、細かい不満はあるものの、移動と戦闘というコア部分は文句のつけようがない完成度で大満足。クエストそのものよりも、クエスト開始地点に向かうまでの移動の方が楽しかったりするので、オープンワールドゲームとしては珍しくファストトラベル不要とすら思えたくらいです。

『Horizon Zero Dawn』『ゴッド・オブ・ウォー』『スパイダーマン』と、PS4独占の大型タイトルでは続編に向けてタネを蒔きつつ物語を閉じるパターンが続いていて、そのあたりからもSIEの自信のほどが見て取れるなと。ちなみにMJ役の声優Laura Baileyさんは『Spider-Man Unlimited』のスパイダーウーマン、『Injustice 2』のスーパーガール、『Batman: The Enemy Within』のキャットウーマン、『Marvel vs Capcom: Infinite』やMarvelアニメシリーズのブラックウィドウ役を射止めたりとDC/Marvel作品での起用が多くて、面白いキャリアだなぁとか思いながらセリフを聞いています。
by Ryuki Ishii

 

『FlatOut』風に“飛び出す”ミニゲームもあり

今週は『Trials Rising』のベータ版をプレイ。『Trials Go』は毎日触っているのですが、豪快なスロープで谷を超えたり、スロットルとブレーキの微妙な操作を駆使するテクニカルなコースは、メインシリーズならではですね。本作では世界中に点在する、それぞれのロケーションをモチーフにしたコースを走り、経験値を貯めてレベルアップしてはさらにアンロックしていくという流れ。その中ではスポンサーがついて、レース中にこなすチャレンジが与えられます。

本作の特徴のひとつは、バイクやライダーのカスタマイズの豊富さ。デザインや衣装、ジェスチャーには多数の項目があり、チャレンジをこなしたり、レベルアップ時にもらえるクレートを開けて入手できます。クレートはレース報酬のゲーム内通貨で買うこともでき、また高レアなクレートは(間接的に)実際のお金でも買えるとか。『Trials』もついにイマドキな仕様になるようで。
by Taijiro Yamanaka

 

よく1年でこれを出せたなあ

週末は、『ゼノブレイド2』の大型DLC「黄金の国イーラ」を遊んでいます。ついに配信となった前日譚「黄金の国イーラ」ですが、こいつはよくできていますね。『ゼノブレイド2』自体も、物量がすごく熱のこもった作品ではあったのですが、序盤は色んな要素が乱れ打ちの如く紹介され、システムを理解できないまま進み、挙句の果てに大背骨の境界の場所がわからず、彷徨い続けたという苦い過去があります。一方で「黄金の国イーラ」は、序盤からシステムを丁寧に説明され、行ける場所も段階的に開放され、遊びやすくなっています。お話の展開も気持ちいい。そのおかげで、戦闘の楽しさだったり探索だったり、本編の楽しかった要素が、たっぷり味わえるものとなっております。採取まわりのアイコン表示を中心に、かゆいところに手が届く仕様になっているのが嬉しいですね。もちろん、シンたちの過去もボイス付きで濃厚で描かれます。ボリュームもたっぷり。

そういう意味では、本編を拡張DLCというより、新作を遊んでいるような感覚ですね。改善するというより、本編をベースに作り直されているような感じなので、フィードバックを受けてよくしようという姿勢に大変好感を持ちました。本編ファンへのラブレターともいえる、納得の出来です。
by Minoru Umise