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人気沸騰中のゲーム『STAR WARS ゼロ・カンパニー』、開発チームの約80%が「無給の休職状態」と報じられる。“売れれば復職”の崖っぷち状態か
本作の開発に携わったスタッフの80%が会社から給与を受け取れない一時的な休職状態にあるという。

パブリッシャーのEA(Electronic Arts)は8月28日、Bit Reactorが手がけるターン制ストラテジーゲーム『STAR WARS ゼロ・カンパニー』をリリースした。対応プラットフォームはPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)で、日本語表示に対応している。
さっそく高い評価を獲得するなど、ゲーム自体が一定の成功を収めているように見える一方で、その開発元であるデベロッパーのBit Reactorは現在複雑な状況にあるようだ。海外メディアのGame Fileが同デベロッパーの内情を伝えるところによると、本作の開発に携わったスタッフの80%が会社から給与を受け取れない一時的な休職状態にあるという。

『STAR WARS ゼロ・カンパニー』は、映画「Star Wars」の世界観を舞台としたターン制ストラテジーゲームだ。「Star Wars」シリーズ自体は長い歴史と複雑な設定が存在するが、本作の時系列は“クローン戦争”と呼ばれる銀河規模の大戦争の末期、映画で言うところの「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」における結末の約1年前を描いている。ジェダイと共和国の終焉が迫り、アナキン・スカイウォーカーやオビワン・ケノービらが表舞台で華々しい活躍を遂げるなか、プレイヤーは軍事作戦の失敗から共和国軍を追放された元軍人、ホークスとなって独立傭兵部隊“ゼロ中隊”を組織することとなる。銀河中から集められた型破りなプロ集団をまとめ上げつつ、致死の病を広める謎のカルト集団、“インフィニット・コイル”をはじめとする敵勢力とさまざまなミッションを通して渡り合っていく。
本作はターンごとに一人一人のキャラクターの移動や攻撃などを指示していくストラテジーゲームとなっている。プレイヤーはゼロ中隊の面々を「Star Wars」シリーズ特有の膨大な種族から自由に選択でき、多様なクラスと組み合わせることで幅広いキャラクタービルドを楽しむことができる。ゲームを進めるとサブクラスが解禁されたり、「Star Wars」シリーズお馴染みのキャラクターの操作も可能になったりと、作り込まれたシステムやストーリーを通した世界観の再現が本作の特徴となっている。

そんな『STAR WARS ゼロ・カンパニー』は、本稿執筆時点で1万件以上のSteamユーザーレビューを得て、うち78%が好評とする「やや好評」のステータスを獲得している。多様なキャラクタービルド要素やシナリオ品質の高さにくわえ、獲得した武器や出撃したユニット同士の絆によってもキャラクターの強化が可能な点も魅力となっている。一方で、出撃するキャラクターの枠が4人分しかない点や、どのクラスでも自由に武器が持てるため最終的な差異に乏しいという意見も存在。このほか、カメラワークをはじめとする各種不具合を指摘する声も散見される。
とはいえ本作は8月28日のリリース以降、Steamにおける同時接続者数がピーク時に7万7000人以上を記録するなど大きな盛り上がりを見せている(SteamDB)。レビュー集積サイトのMetacriticにおいても、本稿執筆時点で85点をマークするなど、近年の「Star Wars」を題材としたゲームとしては2023年にリリースされた『STAR WARS ジェダイ:サバイバー』の85点と同等の点数を記録している。

そうした『STAR WARS ゼロ・カンパニー』の盛り上がりとは裏腹に、開発元のBit Reactorでは今回、多くの製作スタッフを無給の休職状態としていた実態が明かされたかたちとなった。Game Fileは関係者の話として、開発チームのおよそ80%が休職状態にあり、残っているのはバグなどに対処するための必要最低限のスタッフのみだと報じている。Bit Reactorの担当者はGame Fileの取材に対し、規模についての回答は控えたものの、これは困難な決断だったとコメント。この方針は本作発売の数週間前から決定されていたとし、パブリッシャーであるEAや、「Star Wars」のライセンス元であるDisneyからの指示ではない点を強調している。
そのほか、Bit Reactorの担当者は休職中のスタッフの給与を戻し復帰させたいという意向を示しており、本作の成功が今後の状況に影響を与える可能性を示唆している。しかし一部関係者の間では、元通りの職に戻れるかについては懐疑的な見方が強いという。
なお、今回の報道内容との関連性は不明ながら、Bit Reactorについては共同創設者であるGreg Foertsch氏とAlison Kelly氏の間で、2024年から同社のオーナーシップを巡って訴訟が続いている。Kelly氏側は、自身もBit Reactorの共同所有者だったにもかかわらず、Foertsch氏によって排除され、同社の所有権や利益を不当に奪われたと主張。2000万ドル(約32億円)を超える損害が発生したとしている。一方のFoertsch氏側は、Kelly氏がBit Reactorの所有者だったこと自体を否定。Kelly氏の役割が縮小されたのは単に業務上問題があったためだと主張している。この訴訟は2027年初頭の審理に向けて現在も進行中だ。

ゲームが輝かしい成功を収めつつある中で、それを開発するスタッフに経営上の苦難が降りかかる事例は7月に別の作品においても見られた(関連記事)。とはいえ今回のBit Reactorの苦境については、「なぜ資金が尽きたのか」という背景は明らかにされておらず、共同創設者同士の争いが原因であるとは言い難いものの、複雑な情勢に置かれている可能性はある。本作『STAR WARS ゼロ・カンパニー』に携わり、結果として休職を余儀なくされたスタッフが再び希望の職に戻れることを願いたい。
『STAR WARS ゼロ・カンパニー』は、PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)向けに発売中だ。
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