『Escape from Tarkov』元スタッフら集う新スタジオに、「元ナンバー2」も加わる。ニキータの陰で『タルコフ』を支えた人物、“これまでにない新作シューター”を開発へ

クリエイティブディレクターとして、新作シューター『Rush is Real』の開発を率いるという。

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デベロッパーのNomion Gamesは8月7日、Battlestate Gamesの元リードゲームデザイナーであるJean Tyulegenov氏が参加することを発表した。同氏はクリエイティブディレクターとして、新作シューター『Rush is Real』の開発を率いるという。

Nomion Gamesは、かつてBattlestate GamesにてグローバルPRヘッドを務めたDmitri Ogorodnikov氏や、PRマネージャーを務めたGerman Terekhov氏らが設立したスタジオだ。年月を経る中で、Battlestate Gamesとは開発やプロモーションに対する考え方の違いも生まれていたといい、『Escape from Tarkov』が正式リリースを迎えたのち、新スタジオを設立して独立に踏み切ったそうだ(Game*Spark)。

そんなNomion Gamesでは、第1作となる新作シューター『Rush is Real』が開発中。スタジオによれば、スローペースなゲームにはならず、茂みや角で待ち伏せするような作品でもないとのこと。また、脱出シューターにもバトルロイヤルにも属さず、高速かつシンプルで、ハイリスクな作品になるという。運ではなく、プレイヤーの実力や戦術がものをいうゲームになるそうだ(PCGamesN)。

そして今回そんな同スタジオに、Battlestate Gamesを今年5月に退社した元リードゲームデザイナーのJean Tyulegenov氏が参加することが正式に発表された。Jean氏は、Battlestate Gamesの代表であるNikita Buyanov氏に次ぐ“ナンバー2”だったとされる人物だ。なお、『Rush is Real』のアイデアはもともとJean氏のものだという。『Escape from Tarkov』に携わっていたころに思いついたコンセプトであり、これをDmitri氏に話したところ、即座にコンセプトや核となる可能性を理解してくれたそうだ。公開されたインタビューの中では、Jean氏がBattlestate Gamesを退社するに至った経緯や、新作にかける想いが語られている。

Jean氏は2017年にBattlestate Gamesへと入社。当時スタジオにはゲームデザイナーが1人もおらず、Nikita氏と同氏のビジョンだけがあったそうだ。同氏ははじめ、クエストを作るゲームデザイナーとして半年間勤務し、その後本格的なゲームデザイン部門を立ち上げると、責任者としてチーム編成にも携わるように。それ以降は、退社するまでリードゲームデザイナーを務めていた。

『Escape from Tarkov』

Jean氏は、ゲームプレイメカニクスの考案や文書化、武器や防具の性能計算、フリーマーケットを含む経済バランスの調整、マップやミッションの制作などに加えて、チーム運営や、AIの改善、ゲーム内イベントの制作など、幅広い要素に携わったという。

そうして『Escape from Tarkov』のありとあらゆる要素に携わったJean氏ながら、その名前を知るファンは同作の熱心な層に限られていた。もっと早く表舞台に立たなかったことについて、同氏は仕事そのものに集中し、自分の作ったゲームが自分自身を物語ってくれると考えていたからだと説明している。一方で、現在では開発者自身が発信することが、プレイヤーから信頼や関心を得るために重要であると考えているそうだ。『Escape from Tarkov』にはNikita氏がいたため、それほど重要ではなかったものの、Nomion GamesではSNSを通じて『Rush is Real』に関する発信を積極的におこなうつもりとのこと。

なおJean氏が退社を決めたきっかけとしては、『Escape from Tarkov』が正式リリースを迎えたことがあるそうだ。10年にわたる開発を経て完成形となった同作には、コンセプトそのものを変えるような新しいものが加わる余地がなくなったと考えたとのこと。同氏は、単純で先の読める仕事は自身にとって退屈なものになるだろうと述べている。現代のゲームのあり方を変えられる可能性をもったアイデアに自分の時間を使いたいとして、Battlestate Gamesとの関係に区切りを付けることを選んだそうだ。

*左からJean氏とDmitri氏

今後Jean氏はNomion Gamesのクリエイティブディレクターとして、『Rush is Real』の開発を率いることになるという。同氏は本作を通して、プレイヤーを動機づける根幹の仕組みを再構築してみたいと語っている。他の作品からのコピーではない、まったく新しいメカニクスを中心にゲームを構築しつつ、それを馴染みのある射撃や成長要素などに組み込む方針を示している。

また今回、『Rush is Real』の公式Discordサーバーが開設されたことも発表された。このサーバーでは、ゲームがリリースされる前に、ゲーム内で使用するニックネームを予約することができるとのこと。さらに、サーバーに参加した最初の1万人のプレイヤーは、本作のリリース時に特別なゲーム内特典を受け取れるそうだ。

Jean氏は『Rush is Real』を開発するにあたり、人々に感情をもたらし、時に人々の支えになるゲームにするという目標を掲げているという。また、観戦者が出来事の一部となり、好きな配信者を応援するようなかたちで、試合中の展開に間接的な影響を与えられるようにする仕組みも検討しているとのこと。『Escape from Tarkov』を正式リリースまで支えた人物らが、どのような革新的な作品を生みだすのか、Nomion Gamesとしての新たな挑戦に注目したい。

『Rush is Real』は開発中。

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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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