「『Alan Wake』も『Control』ももっと売れたはず」と、開発元の新CEOがこぼす。“もっと売る”ための作戦もあり

Remedy Entertainmentの新CEOであるGaudechon氏が、「『Alan Wake』と『Control』はもっと売れるべきだった」との見解を伝えた。

Remedy Entertainment(以下、Remedy)のCEOに3月に就任したJean-Charles Gaudechon氏はThe Game Businessのインタビューに対して「『Alan Wake』と『Control』はもっと売れるべきだった」と発言した。そして今後の戦略などについても語っている。

Remedyはフィンランドのエスポーを拠点としたゲーム開発スタジオだ。1995年に創立された同社は、「他ではできないスリリングな体験を作り上げること」を掲げ、数々の作品を制作。これまでにハードコアTPS『Max Payne』シリーズのほか、サイコスリラーである『Alan Wake』シリーズや、超能力をテーマにしたアクションアドベンチャー『CONTROL』などを手掛けている。2026年内には『CONTROL』の続編となる『CONTROL Resonant』をリリース予定だ。

Jean-Charles Gaudechon氏

そんなRemedyは3月1日付でCEOの交代を行っており、Jean-Charles Gaudechon氏が着任している(関連記事)Gaudechon氏は大手Electronic Artsのほか、『EVE Online』の運営元として知られるCCP Gamesなどの企業で幹部を務めた経歴をもつ人物だ。同氏に対してThe Game Businessがインタビューを行い、5月26日に公開されている。

Gaudechon氏はインタビュー内で、Remedyは大手ゲーム開発会社の一つであり、とても強力なタイトルを持っているとした。ファンからも熱心に支持されており、同氏がRemedyのCEOに就任することが決まった際には、周囲の人から祝福の言葉が贈られた一方で、「ぶち壊すなよ(Don’t fuck it up)」といった“警告”ももらったという。独自の魅力を持っており、人々から愛されているスタジオと感じているそうだ。

一方でGaudechon氏は、「『Alan Wake』と『Control』はもっと売れるべきだった(Alan Wake should have sold more, Controls should have sold more)」と発言している。同氏はRemedyの作品はそのポテンシャルを活かしきっていないと感じているそうで、真っ先に改善すべき点だと語っている。そのためにも現在のユーザーだけでなく、さらに遠くまでユーザーを見つけていく必要があると考えているそうだ。

どのように、より多くのユーザーへ届けていくのかについて、Gaudechon氏はIPのフランチャイズ化を掲げている。これは同氏がCEO着任前から存在していた戦略であり、2024年8月30日にRemedyは映画制作・配給会社であるAnnapurna Picturesと提携を結んでいる。『CONTROL Resonant』の開発費50%を融資してもらう代わりに『CONTROL』シリーズおよび『Alan Wake』シリーズをテレビや映画に向けて映像化する権利を渡している(関連記事)。Gaudechon氏はこのようなメディアミックスがゲームならびにフランチャイズをより多くのユーザーへ届けることを実現する助けになると語っている。

『Alan Wake 2』

2023年10月に発売された『Alan Wake 2』は、The Game AwardsにてBest Narrative、Best Art Direction、Best Game Directionの3部門を獲得するなど、ゲーム業界関係者から高評価を得た作品だ。またPS Storeにおいても6万件以上の評価が寄せられ、平均評価で5点満点中4.63点を獲得するなど、ユーザーからの評価も高い。その一方で、本作が売上200万本を達成し、開発費を回収できたと発表されたのは、2025年2月12日のこと(関連記事)。制作費の回収に発売から1年以上かかったかたちとなっており、Gaudechon氏としては、販売戦略次第でより早期の黒字化を果たせた可能性があると見ているのだろう。

『Control Resonant』

インタビュー内では2026年中の発売を予定している『Control Resonant』のマーケティングについても言及されている。同作はRemedyによる自社パブリッシングによって販売される。Gaudechon氏は、自社パブリッシングはRemedyに適した方法だと考えているそうで、「私たちのゲームについて、私たち自身ほどうまく語れる人はいないと思う。Remedyはとてもユニークなゲームを作っているから」と言い、開発元がみずから作品の魅力を発信することの有効性を伝えている。

今回のインタビューではGaudechon氏が、Remedyの作品のポテンシャルに大きな期待を持っているとともに、ユーザーを増やすために独自の戦略を追求していくことを語った。マルチメディアへの展開などにより、既存のファンのほかにも魅力を届けていく計画のようだ。新作『Control Resonant』の年内発売も控えるなかで、新CEOを迎えたRemedyが今後どのように戦略を展開していくのか、注目していきたい。

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Genki Hashimoto
Genki Hashimoto

インディーメインに一人称酔い意外は全てを愛するゲーマー。趣味は翌週のsteamリリース全チェック。

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