『ファイナルファンタジーVII リバース』体験版のあるシリアスシーンが“なんかボウリングっぽい”と謎に盛り上がる。クラウド・ストライク

 

ファイナルファンタジーVII リバース』の体験版のとあるシーンが、シリアスな場面であるにもかかわらず、SNS上で笑いを誘っているようだ。

『ファイナルファンタジーVII リバース』は、RPG『ファイナルファンタジーVII』を現代の技術で蘇らせるリメイクプロジェクトの第2弾。2020年発売の『FINAL FANTASY VII REMAKE』に続く作品だ。対応プラットフォームはPS5。前作で魔晄都市ミッドガルでの戦いを経た主人公クラウドと仲間たちは、本作にていよいよ広大なフィールドを舞台にした新たな旅に出る。


同作においては、2月上旬より体験版が配信されている。その中のシリアスなシーンが、ユーザーの笑いを誘っているようだ。そのシーンはというと、セフィロスがクラウドを投げるシーンである。体験版においては、過去にあったニブルヘイム事件を追想するかたちで体験していく。ニブルヘイム事件では、英雄/人格者であったセフィロスが、自らの出自を知ることで狂っていく過程が描かれる。本作の物語のもっとも重要なシーンのひとつが、体験版で味わえるわけだ。

オリジナル版と同様に、ニブル魔晄炉の様子を見て、自らの出自に疑問をもつセフィロス。それからというものセフィロスは神羅屋敷の地下の書斎に籠もり、それを見かねたクラウドが訪れる。出自について知っていくにつれて狂気に染まっていくセフィロスは、クラウドに目もくれず書斎を出ていき悲劇が始まる……。そして、書斎でセフィロスのクラウドを振り切る場面にて、派手なシーンが確認できる。それは「セフィロスがクラウドを投げ飛ばす」シーンだ。


クラウドは狂気に染まったセフィロスを静止しようとするのだが、セフィロスは思いっきりクラウドを振り払う。振り払われたクラウドはなんと、書斎の奥から一直線に投げ飛ばされる。壁に打ち付けられ、本と共に倒れ込んでしまう。セフィロスの強さと、その拒絶の深さがよくわかるシーンである。しかしながら、あまりにも勢いが良かったのがうけたのか、SNS上では面白がられている。


発端となったのはユーザーSophie氏が「誰かセフィロスがクラウドを投げるシーンを『Wiiスポーツ』のボウリングをあわせてくれない?」というコメントだ。ユーザーShay!!氏が実際にボウリングの演出を追加し動画を投稿。なぜかこの動画がやたら笑いを誘っている。いろいろなユーザーが笑ったという旨の反応を寄せている。中にはキャラ名のクラウド・ストライフの名前をかけてクラウド・ストライクといじるユーザーもいるようだ。


じつはPS向けに発売されたオリジナル版では、セフィロスはクラウドの静止を振り切るシーンはあるものの、物理的に振り払うわけではなかった。『ファイナルファンタジーVII リバース』において追加された演出である。この後セフィロスを止められなかったことにより惨劇が始まってしまうことを踏まえて、以後の出来事を強調するために、追加されたのかもしれない。この演出の後には「自分が早く意識を取り戻していれば」とクラウドが悔やむセリフも追加されており、より事件が掘り下げられている印象も受ける。なかなか興味深い演出であるといえる。


一方でそうしたシーンは、シリアスな演出としてだけでなく、面白シーンと捉える人もいるようだ。そもそも、今回の体験版はセフィロスとクラウド(と見られる人物)が仲睦まじくするシーンが多い。のちにセフィロスがクラウドにつきまとうことになる文脈を踏まえ、仲良しな彼らのコミュニケーションの一環として面白がる“強火ファン”もいるようである。そうした解釈もまた、本作の楽しみ方かもしれない。

『ファイナルファンタジーVII リバース』は、PS5向けに2月29日発売予定。体験版は現在配信中で、同体験版向けには2月21日のアップデートでジュノンエリア編が追加予定。またアップデートのタイミングで、パフォーマンスモードの画質向上調整もかかるようである。