『原神』から得た「人生の教訓」をファンが続々寄せあう。神々のありがたいお言葉から「ヘッドホン推奨」までいろいろ

 

海外『原神』コミュニティにて、「『原神』が君に教えてくれた人生の教訓やアドバイスは?」というスレッドが出現。同スレッドには、ゲーム内のTipsからキャラボイスに至るまで多種多様なかたちで語られた教訓の数々が寄せられ、注目を集めている。本稿では『原神』のメインストーリーやキャラクターに触れるため、ネタバレがある点を留意されたい。


『原神』は、HoYoverseブランドより展開中のオープンワールドアクションRPGだ。本作の舞台となる世界テイワットは、7つの世界と元素が存在する。プレイヤーである主人公の旅人は、とある理由をきっかけにテイワットを旅することとなる。本作は2020年よりサービスが開始され、本稿執筆時点ではゲーム内にはモンド/璃月/稲妻/スメールの4つの地域が実装済み。主人公である旅人兼プレイヤーは、その道中で数多くの神々やキャラクターたちと出会い、そして関係を深めていくこととなる。

このたびRedditにて注目を集めたスレッドは「『原神』が教えてくれた人生の教訓やアドバイスを募集する」といったものだ。本作では多数のキャラクターがまつ、それぞれ独自の価値観をもった地域を旅することとなる。そんな物語のなかには、心に響くような名言が残されることもしばしば。同スレッドでは数多くの「人生の教訓」が寄せられており、ユーザーは各々が“琴線に触れた”と感じたキャラクターの台詞やアドバイスをあげている。そのうち幾つかを紹介する。


まず同スレッドを見て真っ先に飛び込んでくるのは、かつてテイワット七神のひとり、「契約の神」として存在していたキャラクター「鍾離」だ。神ということもあり、鍾離の過去や歴史を巡る壮大な物語は、ゲーム内クエストを通して明かされていくこととなる。それほど経験豊富なキャラクターから発せられる言葉は、より一層言葉に重みをもたらし、同スレッド内の上位コメントの多くに鍾離の台詞が見受けられた。そんな鍾離の台詞のなかでも一際注目を集めたのが、彼が待機中に呟く以下の台詞だ。

「旅はいつか終わりを迎える、慌てる必要はない」

寿命がある人間とは違い、神として長年人々を見てきた鍾離の「旅」に関する考え方には多くの共感の声が寄せられているようだ。ユーザーのなかには、この言葉の裏に隠された想いについて言及する声もある。たとえばあるユーザーは、鍾離がウェンティとあわせて「旅ではなく、旅の道中で出会った友人が本当の宝」といった意味合いの言葉を伝えていることを指摘している(参照)。鍾離というキャラクターは、国内ユーザーから愛着を込めて鍾離“先生”と呼ばれることも多い。経験豊富な神の言葉に、国外ユーザーたちの心もガッチリととらえられているようだ。

また同様に、別の「神の目」を持つ人物のセリフがあげられ、賛同の声が寄せられている。稲妻を統治し、神の目を持つキャラクター「雷電将軍」は、神である雷神の生き写しとなった存在。同スレッドには、そんな彼女との好感度上昇によって、解放されるボイス「雷電将軍を知る・5」の一節が投稿されている。

「(前略)あなたが私を覚えている限り、私は永遠に生き続けることができます」

この台詞を投稿したユーザーは「誰かを亡くすことを恐れてる私にとっては、この言葉は安らぎをもたらしてくれた。もし誰かを失っても、(誰かに覚えられている限り)彼らはなんらかのかたちでこの世に存在し続ける」とコメントしている(参照)。人との別れや、それに伴う哀しみを乗り越える一つの方法として、“忘れないこと”の大切さを感じるユーザーもいるようだ。


また同スレッド内では、「アルハイゼン」の台詞を投稿する人々も確認することができる。『原神』の第3章スメールで登場する教令院の秘書官「アルハイゼン」は、論理的思考の持ち主として描かれる人物だ。そんな彼は識豊富な天才として描かれる。しかし一方で、人付き合いにおいては何よりも「自分が信じる正しさ」に重きを置く人物としても描かれる。そんな彼が登場するストーリーイベント「盛典と慧業」の一幕において、彼が放った一節が投稿されているのだ。

「ただ言えるのは、世界は“正確さ”だけで成り立っているわけじゃない。単純な“正確さ”が意味をなさない時もある」

善悪や白黒が曖昧な世界において、この台詞は「正しいこと」を模索するユーザーにとって心に響く言葉として共感を集めたようだ。なお、この文章はのちに「(前略)だが残念なことに、どんな観点でも支持する者はいる。そして、性格は運命を決めるんだ」と続いている。私たちが人生のなかで感じるであろう葛藤を上手く捉えている言葉といえるだろう。


なお同スレッド内で最も高評価を受け、堂々のトップコメントに踊りでたのは、奇しくもキャラクター台詞ではなくゲーム内のTips(ヒント)であったようだ。

「ヘッドホンの使用をおすすめします」

このTipsは、『原神』をタブレットや携帯などのモバイル端末でプレイする際に表示されるヒントとなっている。より立体的な音響を愉しむために、開発からプレイヤーに向けたアドバイスというわけだ。同スレッドのコメント内では、このアドバイスに賛同する声が多数確認することができる。

というのも本作においては音響エフェクト面においても強いこだわりが見られる。洞窟内では音が反響したり、特定の建物内や地形では足音が変わるといった施行がなされているのだ。ヘッドホンの使用を始めたユーザーは、そういった些細だが没入感を高めてくれるサウンドエフェクトの数々を再発見(参照)。“こだわり”溢れる音響に感心するユーザーが多くいたわけだ。本作以外のゲームにおいても、ヘッドホンを使用してプレイしてみれば新たな発見があるのではないかと思わせてくれた、“人生の教訓”と言えるだろう。


『原神』は、PC/iOS/Android/PlayStation 4/PlayStation 5向けに配信中。8月16日配信予定のVer4.0では、5番目の地域「フォンテーヌ」が実装予定。新たなキャラクターと舞台の登場を期に、本作から得られる人生の教訓はより一層増えていくことになるだろう。『原神』で得た教訓の数々を、ぜひユーザーの皆様も共有してみてはいかがだろうか。