銃撃ソウルライクTPS『レムナント2』開発者、「特性ポイント上限拡張」の可能性を示唆。“個性的なビルド”を作ってほしいので上限撤廃はしない

 

Gunfire Gamesの開発者は7月28日、『レムナント2(Remnant II)』の「特性ポイント」の上限に関するさまざまな情報をReddit上で明かした。特性ポイントの上限についてはユーザーの意見や質問が多く寄せられていたといい、上限を設けた意図などが説明されているほか、今後拡張される可能性があることも示されている。


『レムナント2』は、ソウルライクTPS『Remnant: From the Ashes』(以下、Remnant)の続編だ。舞台となるのは恐ろしいクリーチャーが蔓延る終末世界。生き残った人類は“現実”の破壊を阻止するため未知の世界を探索し、新たな敵や神の如きボスに立ち向かうことになる。遠距離攻撃と近接攻撃を使い分ける戦闘システムは前作に引き続き健在。また前作と同じくソロプレイまたは最大3人での協力プレイが可能となっている。

本作には複数のアーキタイプ(クラス)が存在。高い銃撃能力を備えたガンスリンガー、近接戦に特化したチャレンジャー、犬を使役する調教師など、多彩な能力をもつアーキタイプが用意されている。アーキタイプは初期に選択できる種類のほか、ゲームの進行でアンロックされるものも存在。アーキタイプごとに特性・パーク・スキルがあり、装備やプレイスタイルにあわせてビルドを構築できる点も本作の持ち味となっている。また、特性については特定条件のクリアなどでアンロックできるものも。プレイヤーは「特性ポイント」を消費して、各特性の効果を得たり高めたりしていく。

本作は日本時間7月26日の発売直後から、Steamにて多数の同時接続プレイヤー数を集める好調なスタートを切った(関連記事)。その後もプレイヤー数は右肩上がりとなっており、直近ではピーク時に8万8502人を集め、その後も8万人以上のプレイヤー数を維持している(SteamDB)。


今回、Redditの本作コミュニティにて、本作開発者verytragicことBen Cureton氏により特性ポイントに関する投稿がおこなわれた。同氏は本作のプリンシパルデザイナーを務める人物だ。投稿においては、今後特性ポイントの上限を拡張する可能性があることが示されたほか、特性ポイントに上限が設けられた意図などが伝えられている。


Cureton氏はまず、ユーザーから特性ポイントに関する質問や懸念が寄せられていたため、情報を一か所にまとめておくと前置き。続いて、今後の計画や検討中のトピックについて説明している。まず特性ポイントについては、現時点で上限を確定させているわけではないそうだ。現状特性ポイントは最大60ポイントまで獲得可能ながら、たとえば今後75ポイントに拡張することも検討されているという。一方で特性ポイントの上限自体を撤廃するつもりはないといい、あくまで上限は残しつつ調整していく予定だそうだ。

なお特性ポイント上限到達後に拾った「知識の本(特性ポイントを増加させるアイテム)」については、スクラップとEXPを獲得できるように調整されることが示された。またスクラップのドロップ量と、消費した特性ポイントをすべてリセットできる「やり直しのオーブ」のコストについても現在調整が検討されているという。

Cureton氏は、前作では無制限に獲得できた特性ポイントに上限が設けられた理由にも言及。特性ポイント上限の狙いは「万能なビルドを構築できないようにして、プレイヤーに特定の分野に特化したビルドを構築させる」ことにあるそうだ。まず、前作のように特性ポイントが無制限であった場合、そのほかの要素のバランス調整が非常に困難になるという。プレイヤーたちは最終的にさまざまなデメリットのない恒久的な特性を獲得することになるからだ。これにより、ほかの要素のバランス調整の際にもそうした状態を考慮する必要が出てくるという。

さらにそうした状況下では、大多数のプレイヤーたちが装飾品(指輪・アミュレット)において「ダメージアップ」のみを追求する傾向になるそうだ。すでに特性で汎用的な能力を獲得しているため、装飾品で何かを補う必要もなくなるわけだろう。


そのため今作『レムナント2』では、特性ポイントがあえて制限されることになった。さらに今作では、指輪のスロットが4つに増加。武器に装着するミューテーターや、遺物に装着できる遺物フラグメントも用意されている。つまり特性ポイントの上限が設けられた一方で、キャラの性能を微調整するための装備品システムが拡張されているわけだ。プレイヤーがアーキタイプ、指輪、アミュレットなどすべての要素を組み合わせ、特定の分野に特化したビルドを組めるようにする狙いがあるという。またポイントに上限があることで、弾薬の節約や射程距離延長といった新たな強力な特性を設けることも可能になったそうだ。

ちなみに特性ポイントの上限は当初50であったといい、テストプレイを経て60に調整されたそうだ。特性ポイント上限を60にした状態では、プレイヤーたちが手に入れた装飾品が増えるほど、面白いビルドを構築する傾向が強く見られたためだという。

こうした経緯もあり、獲得できる特性ポイントを増やしすぎたり、無制限にしたりといった調整をおこなうと、今作の装飾品の設計が無意味になってしまうという。特性ポイントの上限は調整される可能性はあるものの、撤廃される見込みは薄いようだ。


そのほかCureton氏は「人気・不人気の特性」が存在することにも言及している。多くのプレイヤーが必須と考えるような特性がある一方で、あまり獲得されない特性も存在するという。弱い特性については、今後の調整でその価値を高めることが検討されているそうだ。ただし特性を弱体化する(ことで弱い特性の相対的な価値を高める)といった調整はおこなわれないことが示されている。

なおCureton氏の投稿では、スクラップをはじめとするリソース獲得量が少なく、特に序盤のリソースが少ない点にも言及されている。これはリソースを少なくすることで、プレイヤーに使いどころを選択させたいという意図があったという。一方で(ビルドなどの)実験も本作の楽しみのひとつであるとされており、特に序盤にはその余地を広げる調整も検討されているとのことだ。

そのほかスレッド内ではユーザーからさまざま提案が寄せられており、Cureton氏が回答する様子も見られる。提案された調整を前向きに検討するといった返答も見られ、コミュニティのフィードバックを反映しながら調整をおこなっていく開発姿勢が垣間見える。今回検討中であることが明かされた各種調整も含め、今後のアップデートも注目されるところだろう。

『Remnant 2』はPC(Steam/Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。またPS5向けパッケージ版が9月26日より発売予定。各ストアで予約受付中だ。