操作コマンドが変化する2Dアクション『先輩の作ったゲームをプレイする佐藤くんの話』無料公開。コマンド入力が長くなっていく地獄ゲームプレイ


国内の個人開発者hinata氏は12月14日、『先輩の作ったゲームをプレイする佐藤くんの話』をフリーゲームとして公開した。ふりーむにて、PC(ブラウザ)からプレイ可能となっている。


『先輩の作ったゲームをプレイする佐藤くんの話』は、操作コマンドが長くなっていく、短編2Dアクションゲームである。本作の主人公佐藤は、ゲーム会社に勤務するクリエイターだ。ある日佐藤は、勤務中に先輩から「途中からジャンプができなくなる」というゲームのテストプレイを頼まれる。本作のプレイヤーは、上記のゲーム内ゲームをプレイ。佐藤の視点から、制作中の奇妙なゲームを体験する。

先輩がのゲームは、ジャンルとしては2Dアクションゲームに該当する。主人公は、金髪の女の子。彼女は2段ジャンプと、カギのついた壁を開けるパスワードなるアクションが可能であり、2つの能力を使ってステージを進むことが目的のようだ。また本作は、キーボード操作でプレイする。初期段階の操作コマンドはジャンプがZ、パスワードがX、あきらめるがQ、移動がカーソルキー。言うまでもないが、それぞれのキーを押すと画面内の少女が反応し、ジャンプやパスワードといった動作をしてくれるわけだ。Qはさておき、ZやXを使用するキー配置は、フリーゲームなどPC用作品では一般的なものだろう。ただし本作では、少女を操作するためのコマンドがプレイ中に変化し、長く複雑になっていく。


ステージ中には、アルファベットの記された四角いブロックと、名前の提示された人間型のキャラクターが存在している。Pと記されたブロックなどは、いかにもパワーアップアイテムのようだ。しかし本作では、ブロックに触れると少女がパワーアップする代わりに、ジャンプ/パスワード/あきらめるのうち、ランダムな操作コマンドに触れたブロックのアルファベットが追加される。たとえば、ジャンプのコマンドにPが追加されると、ジャンプに必要なコマンドがZPに変化。さらにIが加わると、ジャンプをしようとする度にZPIの入力が必要になる。

また人間型のキャラクターに触れた際は、接触したキャラクターの名前が、操作コマンドと置き換わる。つまりは、ジャンプの度に佐藤や斎藤、暗黒剣の使い手ガイウスなどとキーボードで入力することになる。SATOUやSAITOU程度ならまだ2段ジャンプもできるが、長い名前のあとにアルファベットまで加わってしまっては、あきらめるのも難しい。本作では、ブロックや敵にぶつかる度に操作が変化し、長く複雑なコマンドと格闘しながらステージを進んでいく、奇怪なゲームプレイが待ち受けている。プレイ時間は30分程度。ゲームオーバーは存在しないようなので、コマンドが異常に長くなってしまっても、あきらめなければクリアできるかもしれない。あきらめるを入力すればリトライが可能なほか、リトライ時にはイージーモードも選択できるようだ。


本作を開発したのは、国内の個人開発者hinata氏。同氏は本作以外にも、8月最後の夜が舞台のアクションパズル『8月32日ガール』や、少女の妄想に付き合うノベルゲーム『週休2日制はシャイニング』などのフリーゲームを公開している。

先輩の作ったゲームをプレイする佐藤くんの話』は、PCブラウザ向けのフリーゲームとして、ふりーむで公開されている。