都市崩壊までの30日間を繰り返すタイムループ・ストラテジー『Atlas Rogues』発表。サービス終了したPvPゲーム『Atlas Reactor』をPvE化

 
前作『Atlas Reactor』の画像

パブリッシャーのgamigoは10月27日、『Atlas Rogues』の最新トレイラーを公開。同作は2019年にサービス終了を迎えたチーム対戦型ターン制ストラテジーゲーム『Atlas Reactor』をPvEゲームへと変えた新作だ。対応プラットフォームはPC。Steamおよびgamigoのゲーム販売プラットフォームGlyphにて販売する。まずは11月18日に早期アクセス配信を開始し、2021年に正式リリースを迎える予定だ。


『Atlas Rogues』は、前作『Atlas Reactor』と同じ世界で繰り広げられるターン制ストラテジーゲーム。サービス終了を迎えた『Atlas Reactor』のゲームシステムの土台、キャラクターやマップデザインはそのままに、PvPではなくPvEのゲームとして再起を図る作品だ。シングルプレイおよび最大4人Co-opに対応。ゲームの概要については、gamigoがreddit上でアナウンスしている。

30日後に起きるリアクターの爆発によって、崩壊の危機に瀕した未来都市Atlas。そんな街を救うべく、勇敢なフリーランサーたちを集め、悪の組織からリアクターキーの奪取を試みるのだ。ミッションを受けると日数が経過。30日のリミットがくるまでにできるだけ多くのリアクターキーを集めて最終ボスに挑む。フリーランサーたちはタイムループにとらわれており、途中で全滅する、もしくは30日のタイムリミットに間に合わずリアクターが爆発した場合、新たな装備品や能力をアンロックした状態で30日間をやり直せる。ローグライト形式のゲームだ。

最初のうちはループ後に記憶を保持できる者は限られている。だが次第に記憶を維持する仲間が増えていき、チーム編成の幅が広がっていく仕組み。ループするごとにミッションや報酬は変動。フリーランサーたちの成長にあわせて、敵対組織も手強くなっていくとのこと。リアクターのAIにアクセスするのに必要なリアクターキーをいくつ集められたかによって、各ループの最終ボス戦も変化する。

制作途中の『Atlas Rogues』メニュー画面。redditより


2016年にリリースされた『Atlas Reactor』は、それぞれ能力の異なるキャラクター(フリーランサー)から1体を選び、4対4のチーム戦に挑むマルチプレイ対戦ゲーム。『XCOM』シリーズを彷彿とさせるターン制ストラテジーでありながら、1ターン20秒という時間制限があり、シチュエーションにあわせた即興でのチームワークが求められた。

互いの行動を読みつつ攻撃・移動・回避・カバーリングなどからコマンドを選択。20秒の決断フェーズが終われば、敵味方の行動が同時処理される実行フェーズへと移る。連携を促すUIやカートゥーン調のキャラクタービジュアルを採用しつつ、素早い思考やチームワークを求める独創的なアプローチのPvPゲームであった(弊誌プレビュー記事)。

『Atlas Reactor』


だが十分なプレイヤー人口を確保するのは難しく、ビジネスモデルを基本プレイ無料から有料の売り切り販売、そしてまた基本プレイ無料へと変えつつも、2019年6月にサービス終了を迎えることになった。なお開発元のTrion Worldsは2018年、gamigoに買収され、大規模なレイオフを実施したと当時報じられていた(Polygon)。

なお敵味方が同時に決断・実行フェーズに入る『Atlas Reactor』とは違い、新作『Atlas Rogues』では味方と敵が交互にアクションを起こす。各フリーランサーは1ターンにつき1回の移動アクションと、1回のアビリティアクションを起こせる。各フリーランサーの能力は『Atlas Reactor』時代のものを土台としつつ、PvEの新作向けにチューニング。1ミッションあたりの長さは、簡単なミッションであれば3〜4ターン、難しいミッションであれば9〜12ターンほどと短め(敵要塞は、難しいミッションの1.5〜3倍の長さ)。1ループは1〜2時間ほどで、敵要塞をいくつ攻略するかによって変動するという。

『Atlas Rogues』のミッション選択画面


gamigoは11月から始まる早期アクセスの内容もreddit上で報告している。早期アクセス時点ではフレンドを招待する形でのオンラインCo-opに対応。合計10体のフリーランサー(初期アンロックはZuki/Garrison/Lockwood/Helioの4体)、100種類以上のギアとタレントを実装。戦場となるアリーナは、数十種ものカバーレイアウトおよびエンカウンターパターンからランダムで選ばれる。ボスが潜む敵要塞は3つ、敵の能力にランダム補正を加えるエスカレーションイベントは20種、テキストベースのランダムイベント「リコン」は30種と、ローグライトだけあってリプレイ性を意識していることがうかがえる。


早期アクセス配信の開始後は数週間おきに新しいフリーランサーを追加するほか、ユーザーからのフィードバックを参考にしつつアップデートを重ねていく。変更にもっともお金がかかる分野のひとつはUIであり、その点を念頭においたフィードバックの方が検討しやすいと、gamigoは伝えている。PvPモードの実装予定は、現状ない。

2021年に予定されている正式リリース時には、フリーランサーの種類を含め各種コンテンツが増えるほか、新たなゲームプレイ要素やエンドゲームコンテンツ、そして真のラスボスを実装するとのことだ。PvPからPvEへと転向した『Atlas Rogues』の早期アクセス配信は、2020年11月に開始予定。