『FF15』発売されなかった「大団円DLC」シナリオは『ゼノブレイド』ライターなど豪華スタッフによって書かれていた

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今月2月10日、『ファイナルファンタジーXV(FF15)』のシナリオライターを務めた小山内貫氏は、2018年11月に開発中止が発表されたDLCについて、自身を含むシナリオチーム4名の名前を明かした。小山内氏によるTwitterでの発信によって、突如明らかになった形。

小山内氏によると、DLCシリーズ「FINAL FANTASY XV 未来への夜明け」に含まれる開発中止となった3つのDLCのうち、「Episode 外伝 アラネア「終わりの始まり」は伊藤幸一郎氏がシナリオライターを担当。「Episode Ⅱ ルナフレーナ「自由という選択」は、小山内氏と長井知佳氏。そして、竹田裕一郎氏も参加していたという。

その後、竹田氏自身もTwitterで発信。ルナフレーナ編はプロットを書いた時点で開発中止となり、DLCシリーズのフィナーレを飾る予定だった「Episode Ⅲ ノクティス「最後の剣」のシナリオ依頼もあったことを明かしている。

なお伊藤幸一郎氏は、『P.T.』のプロットづくりにも携わった人物。長井知佳氏はコンセプトアートやシナリオづくりを手がけるキュートロン代表のクリエイター。竹田裕一郎氏は『ゼノブレイド』をはじめ、『スーパーロボット大戦OG』や「勇者王ガオガイガー」など、多ジャンルで活躍する脚本家。熱いシナリオづくりに定評のある竹田氏であるが、今回の告知においては、2001年に公開されたCG映画「ファイナルファンタジー」でもプロットを書いていたが、途中で降板したことをこっそり明かしている。

「未来への夜明け」は、グラディオラス編、プロンプト編、オンライン拡張パック:戦友、イグニス編に続く新たなDLCシリーズとして2018年2月に発表。各キャラに焦点を当て、本編とは異なるもう一つの結末が描かれる予定だった。具体的には、「みんなが望んだ未来の実現」を掲げて開発されており、本編とは異なる大団円のグランドフィナーレをもたらすというもの。それぞれのキャラクターたちが思い描く未来を実現するため、運命と戦う内容になると告知されていた。 しかし、スクウェア・エニックスの方針変更に伴い、2018年11月に配信された特別番組にて、シリーズ4本のうち、アーデン編以外の開発中止が急遽発表された。

実質最後のDLCとなったアーデン編は、小山内氏がシナリオディレクターを務めている。本編より35年前、謎に包まれた男アーデン・ルシス・チェラムが運命に翻弄されながら、ある真実にたどり着く悲しき物語が明かされる。シャドウムーブやシガイ化など、アーデンならではのアクションを搭載。前日譚となる短編アニメーション映像作品も公開され、より本編の物語を深める内容になっている。同作は2019年3月より発売されている。

惜しくもゲーム内で未収録となった物語については、前出の4名が手がけたプロットをもとに、小説家である映島巡氏が執筆した「小説 FINAL FANTASY XV -The Dawn Of The Future-」で追うことができる。これだけのスタッフが結集し作られた大団円が、ゲーム内で実現されなかったことは惜しく思えるかもしれない。そんな中、小説にてその一端を知ることができるのは不幸中の幸い。 もう一つの結末に興味がある方は、小説を手に取ってみてはいかがだろうか。

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