期待の海洋サバイバル『サブノーティカ2』の海は“ソロでもマルチでも怖い”。『ビロウゼロ』じゃなく初代路線、建築自由度は過去イチなどを開発者に聞いた

弊誌はリリースに先立って、メディア向けオンラインカンファレンスに参加する機会に恵まれた。開発者自らが明らかにした『サブノーティカ2』の内容をお届けする。

Unknown Worlds Entertainmentは5月15日、『Subnautica 2(サブノーティカ2』を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/Xbox Series X|Sで、価格は税込3370円。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。ゲーム内は日本語表示に対応している。

『サブノーティカ2』は、水中サバイバルアドベンチャーゲームだ。本作の舞台は、過去作に登場した海洋惑星「4546B」とは異なる新たな惑星。プレイヤーは開拓任務のためこの星を訪れるも、異常事態により取り残されてしまう。危険な生物がはびこる過酷な環境のなか、船のAIは任務続行を主張。プレイヤーはこの星を「第二の故郷」とするため、惑星の開拓を進めていく。

弊誌はリリースに先立って、メディア向けオンラインカンファレンスに参加する機会に恵まれた。今回はそこで開発者自らが明らかにした『サブノーティカ2』の内容をお届けする。マルチプレイ採用の理由や過去作とのつながりなど、興味深い内容となっている。またあわせてQ&Aセッションも開催されたため、各誌合同での質疑応答の模様もお届けする。

本作の核は“冒険”と“発見”

同カンファレンスは、Unknown Worlds EntertainmentのリードゲームデザイナーであるAnthony Gallegos(以下、Anthony)氏による『サブノーティカ2』の紹介からスタートした。同氏によると、本作の核は海底を冒険しながらさまざまなものを発見していく体験だという。また戦闘を重視するのではなく、プレイヤーが多彩な選択肢から自分なりの行動を選べる設計になっているとのこと。同時にゲーム側からのガイドラインは最小限にとどめられ、自ら目標を立て、それを達成することで報酬を得ていく形式になるようだ。さらに完全新規の舞台が用意される本作では、新システムや新たな生物、新アイテムが多数登場するという。

早期アクセスとして配信をおこなう理由については、プレイヤーからのフィードバックを受け取り、反映しながらゲームをともに作り上げていくため、と説明された。前作『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』と同様に、フィードバックを取り入れつつ開発を進めていく方針だという。また価格は税込3370円としており、早期アクセス配信終了後には値上げも予定しているが、合理的な価格は維持したいとのこと。加えて早期アクセス配信の期間は最低2年を見込んでおり、時間をかけてプレイヤーの声を受け止めていく方針とのことだ。

過去作からの進化ポイントいろいろ

続いてビデオショーケースとして、本作の新たな映像が公開された。映像では、主人公が浅瀬へ潜って色鮮やかな魚を収集する様子や、海底洞窟でチタンを回収する場面などが確認できた。本作でも探索中の収集要素は健在で、水や食料、酸素の管理が重要になるようだ。また本作ではUnreal Engine 5が採用されており、前作と比べてグラフィックは大きく進化している。とりわけ光の表現は印象的で、海面から差し込む日差しや、サンゴが放つ生物発光などが鮮やかに描かれていた。

本作では、魚やサンゴ礁などとのインタラクションも用意されているという。生き物に働きかけることで、過去作以上に海洋生物と密接にかかわれるそうだ。クラフト要素も強化されており、過去作『サブノーティカ』のナイフに代わる装備としてマルチツールが登場。加えてハンマーや酸素タンク、スキャナーなど、用途の異なる装備が登場するとのこと。また映像内では、朽ちた施設のような場所も確認できた。かつて人が生活していた形跡が残る一方で、長く放置されていた様子もうかがえる。

本作には昼夜サイクルも搭載されている。日中は海中に強い日差しが差し込んでいた一方、夜はサンゴや海洋植物が光を放ち、空には土星のような惑星が大きく広がる様子が確認できた。夕焼けを照り返したような朱色の惑星は、舞台が過去作から大きく変わったことを感じさせる。

さらに深く潜った先では、新要素「ブルーム」が登場するという。これは地球における感染症のような存在で、生き物に感染し、凶暴化させるとのこと。本作では、このブルームを治していくストーリーも描かれるそうだ。また新たなビークルも用意されており、海中を高速で移動する場面も確認できた。

本作は建築システムにも力を入れているという。『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』から改良がくわえられており、ドッキング機能のほか、カスタマイズ可能な看板や収納、陶器など拠点の内外を飾るさまざまな装飾要素が用意されている。また、ほかのプレイヤーと協力しながら建設を進めることも可能。映像では、ほかプレイヤーとともにベースキャンプを少しずつ拡張していく様子が確認できた。さらにクリエイティブモードにも早期アクセス配信時点で対応するという。このほか、サンゴ礁に擬態した巨大なカニや、巨大イカのような大型生物も登場するようだ。

フィードバックを受けながらじっくり改善予定

次に、Unknown Worlds EntertainmentのメディアリードであるScott MacDonald(以下、Scott)氏より、本作のロードマップが紹介された。最初に予定されているアップデートはQoL改善を中心とした内容になるようだ。その後のアップデートでは、PDAデータベースやクラフト要素、ビークルなどが追加される予定だという。さらにインベントリの拡張やスプリント機能の搭載も予定されている。

そのほか、新たな基地建設システムやレシピのピン留め機能なども実装予定とのこと。さらに『サブノーティカ2』発表時、コミュニティから特に要望が多かったというチャット機能についても、今後のアップデートで対応していくそうだ。加えてエモート機能も実装予定で、エリアの拡張や新たな生物、ストーリーの追加なども予定されているという。Scott氏は最後に、コミュニティから寄せられたフィードバックと、本作の旅に同行してくれたことへの感謝を述べた。

カンファレンスの最後にはQ&Aセッションも実施されたため、ここからは質疑応答の一部を紹介する。

マルチでもしっかり怖いはず

――本作にマルチプレイモードが追加された経緯を教えてください。過去作はソロプレイ専用でしたが、なぜマルチ要素が導入されたのでしょうか?

Anthony氏:
『サブノーティカ2』を作る際に、ファンから最も多かったリクエストがマルチプレイでした。コミュニティの大事なリクエストだったので要望を受けて、今回実装しました。それに実は、マルチプレイは開発チームがずっとやりたかったことでもあり、『サブノーティカ』でも実装を考えていたんです。もちろんマルチプレイはあくまでオプションですので、一人で遊ぶ際の没入感を求める方は、シングルプレイでお楽しみいただけます。個人的なおすすめとしては、まずはシングルプレイで遊んで本作の世界観を味わってから、フレンドとマルチプレイを楽しむのもよいかもしれません。

Scott氏:
マルチプレイでは恐怖を感じにくい、と思われるかもしれませんが、テストプレイでは問題なく感じられました。たとえば映画館で友達や家族と一緒に映画を観ると、楽しさはもちろん分かち合えますが、ホラー映画ではしっかり怖さも感じられます。映画を観るときと同じように、フレンドといっしょでも恐怖や没入感を感じられるはずです。

――マルチプレイのほかに、『サブノーティカ2ならではの変化を遂げた要素はありますか?

Scott氏:
前作のファンのことを考えてゲーム全体の雰囲気は保っており、丸ごと変えたりはしていません。とはいえもちろん新要素もあり、たとえば本作では生き物がお互いにインタラクションする要素があります。過去作よりさらに、惑星が生きていることを実感できるでしょう。

Anthony氏:
酸素をはじめとした過去作の要素は備えつつ、新クリーチャーや新たな謎が差別化コンテンツとして登場します。新しいストーリーも用意していますし、各種ツールもアップグレードされています。

――今作では新たな建築システムが実装されていますが、プレイヤーはどの程度の自由度を得られるのでしょうか?

Anthony氏:
建築の自由度はシリーズでも最高だと思います。前作はすでに作られたものを組み立てる形式でしたが、今回はパーツそのものをはじめ、さまざまなものを自由に作って組み合わせることができます。プレイヤーが自己を表現できるような建築システムにしました。基地はもちろん、窓やライトも好きなものを作れますし、建築については今後アップデートもおこなっていく予定です。

Scott氏:
窓の自由度は特にアピールしたい部分ですね。穴のような小さな窓から大きな窓まで、いろいろな窓が作れます。自由に好きな形の窓を作れますし、そこから光が差し込む具合も調整できますよ。

――新たな惑星にはリヴァイアサン級生命体に相当する巨大生物が登場しますか?どのようなものが登場するか教えてください。

Anthony氏:
もちろん登場します。早期アクセス開始時点では約5体がまず登場し、そのうち2体は攻撃的です。そしてトレイラー映像に出た巨大なカニなども登場し、詳しくは秘密ですが口の大きな生物なども登場します。攻撃的なもの、平和的なもの、その中間のものが存在しています。

――ペットのようなクリーチャーは登場しますか?

Anthony氏:
追加要素として実装する予定はあります。しかしちゃんとした生き物にするのか、もう少しロボットのような存在にするかなど、詳細は考え中です。細かいところはまだ決まっていませんが、ペットのような存在を実装することはほぼ決まっており、どんなかたちであれ登場させる予定です。しかしプレイヤーのなかには一人で楽しみたい方もいると思うので、ペットはオプションとしての提供となり、プレイに必須の存在にはしません。

『ビロウ ゼロ』より初代『サブノーティカ』に近い

――早期アクセス配信開始時点ではコンテンツはどれくらい用意されていますか?製品版と比べて何パーセントぐらいの完成度でしょうか。

Anthony氏:
正確なパーセンテージを言うのは難しいですが、早期アクセス開始時点でもコンテンツは複数用意しています。私たちがテストプレイをした際は、20時間ほどでクリアした人や、ゲーム内容をすべて把握していたため7時間でクリアした人などがいました。

――『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』ではマップが狭めな作りでしたが、『サブノーティカ2』のマップはどのような構造になっていますか?

Scott氏:
『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』はマップが狭すぎたというご意見があったので、フィードバックを取り入れ、今回は広めになっています。ファンの皆さんのご意見を取り入れて改善したかたちです。

Anthony氏:
『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』ではバイオームがすぐ近くに密集していましたが、『サブノーティカ2』では互いにもう少しスペースを置くようにしています。またガイドを提供しすぎないようにして、プレイヤーが自分の意思で探索できるようにしました。『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』のマップ構造はファンの皆様が求めてなかった部分もあったかと思いますので、『サブノーティカ2』の早期アクセス版では改善しており、今後もファンの声を取り入れて改善していきます。

――『サブノーティカ2』は『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』より初代『サブノーティカ』に近い作品なのでしょうか?

Anthony氏:
そうですね、私たちが本作で目指している体験は『サブノーティカ』と似ています。明かりや生物の位置、先へ進む方法も同作に近い形を目指しています。『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』もいいゲームだったと思っていますが、受け入れるべき指摘があったことを理解しています。そのため本作は、『サブノーティカ』を目指し、シリーズ原点のアイデンティティを受け継いでいます。

Scott氏:
目指すべき道を決めるため、社内外で何度もテストをおこないました。そしてフィードバックを受け改善・調整をおこないました。ゲームをデザインするのは私たちですが、フィードバックを受けるのは非常に大事なことです。今後も改善をおこなっていきます。

――『サブノーティカ』や『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』をプレイしていない人でも本作を楽しめますか?

Anthony氏:
本作は過去のシリーズ作品をプレイしたことがない人でも楽しめるように作りました。クラフトなど前作とのつながりを感じさせる要素も存在しますが、『サブノーティカ』や『サブノーティカ:ビロウ ゼロ』とはまったく異なる新しいストーリーが展開されるため、問題なく楽しめます。もちろん過去作をプレイして背景知識を持っていれば、より楽しめる要素もあるでしょう。

――ありがとうございました。

Q&Aセッションの内容は以上となる。『Subnautica 2(サブノーティカ2)』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信中。価格は税込3370円で、Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。

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Junya Shimizu
Junya Shimizu

ローグライクが大好きです。映画や海外ドラマも好きなので、常に時間に追われています。

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