Global Sites
ファンタジー戦乱SLG『ブリガンダイン アビス』先行プレイ感想。「戦場ドラマ」だけじゃない、「日常」も「タクティカル」もある、ならでは味付けに
遊びやすさと手応えが両立されており、ウォーシミュレーションが好きな人は当然、興味はあるけれど未経験という人に向けてもオススメしたい作品だ。

ハピネットは『ブリガンダイン アビス』を発売する。対応プラットフォームはPS5/Nintendo Switch 2/Xbox Series X|S/PC(Steam)で、8月27日に発売予定となっている。また、Steam向けには既に体験版が配信されている。
本作は1998年に発売された『ブリガンダイン 幻想大陸戦記』から続く『ブリガンダイン』シリーズの最新作だ。特徴的なのは人間同士のウォーシミュレーションではなく、様々な特徴を持ったモンスターと一緒に戦場を戦うファンタジーな世界観になっている点にある。『ブリガンダイン アビス』においても100を超える騎士・モンスターのユニットが登場し、高低差のあるHEX(六角形)の戦場で戦闘する。
メディア向け先行試遊ではストーリーモードに加え、体験版では遊べないミッションモードを遊ぶことができた。全体の所感としては遊びやすさと手応えが両立されており、ウォーシミュレーションが好きな人は当然ながら、こういったゲームに興味はあるけれど足踏みしてしまっていた人に向けてもオススメしたい内容であると感じられた。本稿では試遊を通じてそのように感じられた理由を『ファイアーエムブレム』シリーズや『三國志』シリーズなどとの違いを交えながらお伝えしたい。
初心者にも遊びやすい導線として機能するストーリーモード
ストーリーモードでは6つの勢力を選択する事が可能で、物語の導入は全ての勢力で共通してソルジュナート王国が宰相ケイオスルスにより簒奪され「新生アビスローア帝国」が建国されるところから開始される。今回の試遊では体験版では遊ぶことできない「パンデュミオン」という勢力で遊ぶことができた。パンデュミオンは人間と魔物をつなぎあわせて新たな生命を生み出すキマイラ化技術という禁忌の研究に手を染めており、ケイオスルスとも裏でつながりを持っていた事から新生アビスローア帝国の成立に呼応して各国に対して牙をむくという勢力である。
公式サイトのパンデュミオンのキャラクター紹介でも確認できる風貌からわかる通りだが、非常に怪しい人物達で構成されている事からヴィラン寄りの物語になる……かと思いきや、主人公となるキマイラのTYPE-Fは対立勢力だったエルゲンナハトの聖女メユハに助け出され新生アビスローア帝国と非人道なキマイラ化技術を使うDr.プージに抗するためのレジスタンスとして共に戦うというファーストインプレッションからは一転した熱くなれる王道なストーリーになっていた。

ストーリーモードの特徴は特定の節に達するとイベントバトルというストーリーが付随するような物語が展開される点である。節とは週や月のような時間概念で、本作ではたとえば「1週間後にイベントバトルが発生する」という形で物語が進行する戦闘が発生するまでの期間を提示してくれている。これは同じ国盗りゲームである『三國志』・『信長の野望』シリーズの進行方法とは大きく異なり、月末にストーリー進行を伴う戦闘が用意されていた『ファイアーエムブレム風花雪月』のような進行に近いイメージを持っていると理解しやすいかも知れない。
「試験まで残り一週間」と言われているようなものなので、その期限までにプレイヤーは戦力を整える必要性の理解と時期的なフォーカスがしやすく、それに向けて敵勢力と戦ってレベルを上げたり、残ったメンバーで探索を行って資源を確保したりと部隊を強くするための手段を考える事に集中しやすい導線が作られていると感じられた。
ユニットの特徴を理解する事が攻略のキモ
戦闘は『ファイアーエムブレム』シリーズや『三國志』・『信長の野望』シリーズなどと近い感覚でプレイすることができ、ユニットの特徴を理解して、長所を活かせるようにユニットを移動・配置していく事が大切だ。この手のゲームでは当たり前と言えば当たり前なのだが、その基本がとても重要となっている。
それを特に実感できたのは今回の試遊で遊ぶことができたミッションモードを「アルキス天空商隊」という勢力でプレイした際のことである。具体的な話となる前に少しだけミッションモードとアルキス天空商隊についての情報を捕捉したい。ミッションモードは24の勢力から選択し、それぞれに設定された固有の目標をクリアする事を目指すモードである。アルキス天空商隊は反アビスローア帝国勢力に物資をまわしているのだが、その中で戦争孤児達を引き取るような活動も行っており孤児達が生活できる孤児院を作るために資金を一定額まで集める事がアルキス天空商隊のクリア条件となっている。

このアルキス天空商隊の初期メンバーは火力面がやや弱く、HPを回復する手段にも乏しかったことから各ユニットで真っ向勝負するにはかなり苦しい戦いになっていた。そこで所属モンスターの特徴を改めて確認し、壁役となれるゴーレムと遠距離攻撃が得意なケンタウロスなどで構成されていたため、前線にゴーレム部隊を配置して後方部隊が攻撃されないように受け止めつつ、後方からはケンタウロス部隊で戦力を集中させて各個撃破を狙うように戦い方を改めたところ目に見えて勝ちやすくなり連戦先勝することができた。
少し細かい戦術になってしまうが、『ブリガンダイン』シリーズには一部の『三國志』・『信長の野望』シリーズにも採用されているZOC(Zone of Control)という隣接したエリアを敵対ユニットが通行する事ができない仕組みが存在しており、本作では包囲すれば敵ユニットは移動ができない状態になるうえ戦闘結果にも補正が入ることから、これを攻勢にも守勢にも積極的に活用したことも後方支援が活かせた要因であるように感じられた。孫子兵法には「人を致して、人に致されず」という「自分の有利な状況にもっていき、相手の有利な状況にはもっていかれない」ことを説いた言葉があるが、まさにこの言葉通りに主導権を握れるようユニットを配置していく事が重要で、クリアできた時にはかなりの達成感があった。

国盗り要素のあるウォーシミュレーションでは最終目標はわかりやすくてもその過程をどうすれば良いのか慣れていないと悩んでしまうこともあると思うのだが、本作のストーリーモードではゲーム側から「次は〇節後にイベントバトルがある」と目標設定を設けてくれるため、そこに向けて戦力を強化していくイメージが作りやすい。そのうえで、ユニットの特徴や相性を理解して戦う必要があることから歯応えもしっかりありクリアした時の達成感も十分だった。そのため、こういったゲームの初心者から熟練者まで幅広くオススメしたくなるゲームだと感じられた。
『ブリガンダイン アビス』はPS5/Nintendo Switch 2/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに8月27日に発売予定だ。
この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。


